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    <title>北品川藤クリニック院長のブログ</title>
    <link>https://kitashina.seesaa.net/</link>
    <description>北品川藤クリニック院長の石原が、医療問題から趣味のあれこれまで、やや赤裸々に綴ります。</description>
    <language>ja</language>
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    <itunes:summary>北品川藤クリニック院長の石原が、医療問題から趣味のあれこれまで、やや赤裸々に綴ります。</itunes:summary>
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    <itunes:author>fujiki</itunes:author>
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      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520703685.html</link>
      <title>コーヒーとお茶の認知症予防効果（2026年カフェインの有無と効果比較）</title>
      <pubDate>Tue, 19 May 2026 08:11:32 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。JAMA誌に2026年2月9日付で掲載された、コーヒーとお茶を飲む習慣が認知症のリスクに与える影響についての論文です。コーヒーやお茶を適度に飲むという習慣が、多くの面で健康に良い影響を与えることは、これまでの多くの疫学データにより、科学的に実証されている事実です。ただ、コーヒーの場合、糖尿病や慢性肝臓病、心血管疾患などの予防効果と比較すると、まだ不明の..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B3E383BCE38392E383BCE381AEE8AA8DE79FA5E79787E4BA88E998B2E58AB9E69E9CE3838FE383BCE38390E383BCE38389.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30B3;&#x30FC;&#x30D2;&#x30FC;&#x306E;&#x8A8D;&#x77E5;&#x75C7;&#x4E88;&#x9632;&#x52B9;&#x679C;&#x30CF;&#x30FC;&#x30D0;&#x30FC;&#x30C9;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B3E383BCE38392E383BCE381AEE8AA8DE79FA5E79787E4BA88E998B2E58AB9E69E9CE3838FE383BCE38390E383BCE38389-thumbnail2.jpg" width="500" height="552"></a>
JAMA誌に2026年2月9日付で掲載された、
コーヒーとお茶を飲む習慣が認知症のリスクに与える影響についての論文です。

コーヒーやお茶を適度に飲むという習慣が、
多くの面で健康に良い影響を与えることは、
これまでの多くの疫学データにより、
科学的に実証されている事実です。

ただ、コーヒーの場合、
糖尿病や慢性肝臓病、心血管疾患などの予防効果と比較すると、
まだ不明の点が多いのが認知症の予防効果についてです。

2026年の2月12日付で掲載されたメタ解析の論文では、
コーヒーについては1日2から3杯までは認知症のリスクを下げているものの、
3杯以上ではリスク増加に転じる、
という結果になっていました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41687346/

今回の論文はこのメタ解析とは別個のもので、
ハーバード大学の研究者により、
アメリカで非常に有名な、
看護師の女性と医療従事者の男性を対象とした、
大規模な疫学研究のデータを解析したものです。

トータルで131821名を最大で43年という長期の観察を行ったデータで、
観察期間中に11033名の認知症が診断されています。

ここで2から4年毎に施行された生活習慣の聞き取りから、
コーヒー及びお茶の摂取量との関連を検証したところ、
カフェイン入りのコーヒーを、
4分割して最も多く飲んでいるグループは、
最も少ないグループと比較して、
トータルな認知症のリスクが、
18％（95％CI:0.76から0.89）有意に低下していました。
しかし、デカフェのコーヒーを飲んでいる人では、
統計的に有意なリスク低下は確認されませんでした。
お茶に関する同様の検証では、
3分割してお茶を最も多く飲んでいるグループは、
最も少ないグループと比較して、
トータルな認知症のリスクが、
14％（95％CI:0.83から0.90）、
こちらは有意に低下していました。

カフェイン入りコーヒーを最も飲んでいる人の、
実際の量の中央値は4.5杯で、
それに次ぐ3番目のグループの、
実際の量の中央値は2.5杯です。
そして3番目のグループの認知症リスクは、
19％（95％CI:0.78から0.85）の低下となっているので、
概ね1日2から3杯くらいのカフェイン入りコーヒーを飲む習慣が、
最も良さそうだ、ということが推測されます。

一方でお茶を最も良く飲むグループの、
飲んでいる量の中央値は１日1杯くらいとなっています。

今回の1杯は237ミリリットルという規定なので、
通常のカップ150から200ミリリットルより、
少し多い設定、マグカップに近い感じの分量です。

今回のデータの特徴は、
カフェイン入りとデカフェを分けていることで、
カフェイン入りのコーヒーのみで、
認知症リスクは有意に低下しています。
ただ、デカフェのコーヒーでも、
ややリスク低下の傾向自体は認められていて、
デカフェが無効とも言い切れない結果です。

またコーヒーとお茶との認知症予防効果は、
ほぼ同等と言って良い結果ですが、
実際の飲む量はコーヒーの方が相対的に多く、
またカフェイン量はお茶よりコーヒーが多いので、
この効果をカフェインの有無で説明するのは、
少し無理があるように思います。

いずれにしても、
今回の大規模な検証においても、
同年のメタ解析の結果と同様、
認知症予防としてのコーヒー習慣は、
1日5杯は超えないレベルで最大化される、
という点には違いがなく、
コーヒーやお茶の一定の認知症予防効果のあることは、
再び確認されたと言って、
間違いではないように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B3E383BCE38392E383BCE381AEE8AA8DE79FA5E79787E4BA88E998B2E58AB9E69E9CE3838FE383BCE38390E383BCE38389.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="コーヒーの認知症予防効果ハーバード.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B3E383BCE38392E383BCE381AEE8AA8DE79FA5E79787E4BA88E998B2E58AB9E69E9CE3838FE383BCE38390E383BCE38389-thumbnail2.jpg" width="500" height="552" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382B3E383BCE38392E383BCE381AEE8AA8DE79FA5E79787E4BA88E998B2E58AB9E69E9CE3838FE383BCE38390E383BCE38389-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA誌に2026年2月9日付で掲載された、<br />コーヒーとお茶を飲む習慣が認知症のリスクに与える影響についての論文です。<br /><br />コーヒーやお茶を適度に飲むという習慣が、<br />多くの面で健康に良い影響を与えることは、<br />これまでの多くの疫学データにより、<br />科学的に実証されている事実です。<br /><br />ただ、コーヒーの場合、<br />糖尿病や慢性肝臓病、心血管疾患などの予防効果と比較すると、<br />まだ不明の点が多いのが認知症の予防効果についてです。<br /><br />2026年の2月12日付で掲載されたメタ解析の論文では、<br />コーヒーについては1日2から3杯までは認知症のリスクを下げているものの、<br />3杯以上ではリスク増加に転じる、<br />という結果になっていました。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41687346/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41687346/</a><br /><br />今回の論文はこのメタ解析とは別個のもので、<br />ハーバード大学の研究者により、<br />アメリカで非常に有名な、<br />看護師の女性と医療従事者の男性を対象とした、<br />大規模な疫学研究のデータを解析したものです。<br /><br />トータルで131821名を最大で43年という長期の観察を行ったデータで、<br />観察期間中に11033名の認知症が診断されています。<br /><br />ここで2から4年毎に施行された生活習慣の聞き取りから、<br />コーヒー及びお茶の摂取量との関連を検証したところ、<br />カフェイン入りのコーヒーを、<br />4分割して最も多く飲んでいるグループは、<br />最も少ないグループと比較して、<br />トータルな認知症のリスクが、<br />18％（95％CI:0.76から0.89）有意に低下していました。<br />しかし、デカフェのコーヒーを飲んでいる人では、<br />統計的に有意なリスク低下は確認されませんでした。<br />お茶に関する同様の検証では、<br />3分割してお茶を最も多く飲んでいるグループは、<br />最も少ないグループと比較して、<br />トータルな認知症のリスクが、<br />14％（95％CI:0.83から0.90）、<br />こちらは有意に低下していました。<br /><br />カフェイン入りコーヒーを最も飲んでいる人の、<br />実際の量の中央値は4.5杯で、<br />それに次ぐ3番目のグループの、<br />実際の量の中央値は2.5杯です。<br />そして3番目のグループの認知症リスクは、<br />19％（95％CI:0.78から0.85）の低下となっているので、<br />概ね1日2から3杯くらいのカフェイン入りコーヒーを飲む習慣が、<br />最も良さそうだ、ということが推測されます。<br /><br />一方でお茶を最も良く飲むグループの、<br />飲んでいる量の中央値は１日1杯くらいとなっています。<br /><br />今回の1杯は237ミリリットルという規定なので、<br />通常のカップ150から200ミリリットルより、<br />少し多い設定、マグカップに近い感じの分量です。<br /><br />今回のデータの特徴は、<br />カフェイン入りとデカフェを分けていることで、<br />カフェイン入りのコーヒーのみで、<br />認知症リスクは有意に低下しています。<br />ただ、デカフェのコーヒーでも、<br />ややリスク低下の傾向自体は認められていて、<br />デカフェが無効とも言い切れない結果です。<br /><br />またコーヒーとお茶との認知症予防効果は、<br />ほぼ同等と言って良い結果ですが、<br />実際の飲む量はコーヒーの方が相対的に多く、<br />またカフェイン量はお茶よりコーヒーが多いので、<br />この効果をカフェインの有無で説明するのは、<br />少し無理があるように思います。<br /><br />いずれにしても、<br />今回の大規模な検証においても、<br />同年のメタ解析の結果と同様、<br />認知症予防としてのコーヒー習慣は、<br />1日5杯は超えないレベルで最大化される、<br />という点には違いがなく、<br />コーヒーやお茶の一定の認知症予防効果のあることは、<br />再び確認されたと言って、<br />間違いではないように思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
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                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520702310.html</link>
      <title>大気汚染とレビー小体型認知症との関連（2026年デンマークの疫学データ）</title>
      <pubDate>Mon, 18 May 2026 07:21:33 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。JAMA Network Open誌に、2026年5月14日付で掲載された、大気汚染が脳の病気に与える影響についての論文です。パーキンソン病というのは、脳の黒質線条体という部分のドーパミン作動神経の異常により、手の震えや歩行障害などが進行する病気ですが、認知症とは深い関連があります。パーキンソン病自体がその進行に伴って認知症を合併しやすく、罹病期間が1..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E5A4A7E6B097E6B19AE69F93E381A8E383ACE38393E383BCE5B08FE4BD93E59E8BE8AA8DE79FA5E79787E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x5927;&#x6C17;&#x6C5A;&#x67D3;&#x3068;&#x30EC;&#x30D3;&#x30FC;&#x5C0F;&#x4F53;&#x578B;&#x8A8D;&#x77E5;&#x75C7;&#x3068;&#x306E;&#x95A2;&#x9023;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E5A4A7E6B097E6B19AE69F93E381A8E383ACE38393E383BCE5B08FE4BD93E59E8BE8AA8DE79FA5E79787E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="534"></a>
JAMA Network Open誌に、
2026年5月14日付で掲載された、
大気汚染が脳の病気に与える影響についての論文です。

パーキンソン病というのは、
脳の黒質線条体という部分のドーパミン作動神経の異常により、
手の震えや歩行障害などが進行する病気ですが、
認知症とは深い関連があります。

パーキンソン病自体がその進行に伴って認知症を合併しやすく、
罹病期間が10年を超えるケースでは、
少なくとも75%が認知症を何等かの形で合併する、
という報告があります。

その一方で、
パーキンソン症状を伴う認知症があることが知られています。

レビー小体型認知症は、
高齢者の認知症のうち、
アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症のタイプですが、
初期にはアルツハイマー病のような「物忘れ」の症状が目立たず、
見えないものが見える幻視や、
ぼんやりするような注意力の低下が特徴的で、
パーキンソン症状を伴うことも特徴とされています。

実はこのレビー小体型認知症と、
パーキンソン病は、
共にαシヌクレインという物質が、
神経細胞内に蓄積することによって起こる病気で、
それがレビー小体という特徴的な所見となります。

従って、
パーキンソン病とレビー小体型認知症は、
いずれもレビー小体病という、
大きな括りの中の病気なのです。

さて、パーキンソン病の病因として、
環境要因が関連しているのではないか、という意見があります。

たとえば、ゴルフ場の周辺でパーキンソン病が多い、
という報告があり、
散布された農薬が吸引され、
それが誘因となった可能性を指摘する意見もあります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40338549/

同様に影響する可能性が指摘されているのが、
大気汚染物質の影響です。

PM2.5と呼ばれる直径2.5㎛以下の微粒子や、
NO₂（二酸化窒素）は、
いずれも排気ガスや工場からの排出ガスなどに含まれる、
大気汚染物質で、
その吸引による健康影響が指摘されています。

動物実験においては、
PM2.5の長期曝露が、
αシヌクレインの脳への沈着に関連する、
という知見も報告されています。

それでは、こうした大気汚染物質の、
実際の認知症などへの影響はあるのでしょうか？

今回の研究はデンマークにおいて、
その地域毎の平均した、
大気中のPM2.5やNO₂の濃度と、
観察期間中のレビー小体型認知症や、
パーキンソン病の発症リスクとの関連を検証しているものです。

20年に渡る住民データにおいて、
登録時年齢65から95歳の一般住民2184847名のうち、
3024名がレビー小体型認知症と診断、
2400名がパーキンソン病と診断されています。
これを年齢などをマッチさせた、
30240名と38080名のコントロール群と比較し、
その住民の居住地域の平均したPM2.5濃度、
およびNO₂濃度と比較して解析したところ、
PM2.5濃度が5μg/㎥増加する毎に、
レビー小体型認知症の発症リスクは、
3.70倍（95％CI:2.69から5.10）、
パーキンソン病の発症リスクも、
2.41倍（95％CI:1.88から3.08）それぞれ有意に増加していました。

NO₂濃度も10μg/㎥増加する毎に、
レビー小体型認知症の発症リスクが1.95倍（95％CI:1.69から2.27）、
パーキンソン病のリスクが1.14倍（95％CI:1.01から1.29）と、
こちらも有意に増加していました。

この場合の大気汚染物質の濃度は、
PM2.5については、
日本では35μg/㎥以下が1つの指標となっています。
NO₂については通常PPMという体積の単位が使用されているので、
単純に比較しにくいのですが、
概ね100μg/㎥以下くらいが、
基準値と考えると目安になると思います。

このように、
PM2.5とNO₂は、
いずれもレビー小体病のリスクと、
一定の関連を持っていて、
特にPM2.5とレビー小体型認知症との間には、
無視出来ないレベルの関連が認められました。

この問題は今後もより詳細な検証が必要ですし、
仮にこうした現象があるとして、
そのメカニズムについても、
より具体的な検証が必要であると思います。

従って、現時点で断定的なことは言えませんが、
大気汚染の影響というのは、
通常考えられている、
喘息など呼吸器疾患との関連以外にも、
より広い範囲で考える必要がありそうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E5A4A7E6B097E6B19AE69F93E381A8E383ACE38393E383BCE5B08FE4BD93E59E8BE8AA8DE79FA5E79787E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="大気汚染とレビー小体型認知症との関連.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E5A4A7E6B097E6B19AE69F93E381A8E383ACE38393E383BCE5B08FE4BD93E59E8BE8AA8DE79FA5E79787E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="534" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E5A4A7E6B097E6B19AE69F93E381A8E383ACE38393E383BCE5B08FE4BD93E59E8BE8AA8DE79FA5E79787E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA Network Open誌に、<br />2026年5月14日付で掲載された、<br />大気汚染が脳の病気に与える影響についての論文です。<br /><br />パーキンソン病というのは、<br />脳の黒質線条体という部分のドーパミン作動神経の異常により、<br />手の震えや歩行障害などが進行する病気ですが、<br />認知症とは深い関連があります。<br /><br />パーキンソン病自体がその進行に伴って認知症を合併しやすく、<br />罹病期間が10年を超えるケースでは、<br />少なくとも75%が認知症を何等かの形で合併する、<br />という報告があります。<br /><br />その一方で、<br />パーキンソン症状を伴う認知症があることが知られています。<br /><br />レビー小体型認知症は、<br />高齢者の認知症のうち、<br />アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症のタイプですが、<br />初期にはアルツハイマー病のような「物忘れ」の症状が目立たず、<br />見えないものが見える幻視や、<br />ぼんやりするような注意力の低下が特徴的で、<br />パーキンソン症状を伴うことも特徴とされています。<br /><br />実はこのレビー小体型認知症と、<br />パーキンソン病は、<br />共にαシヌクレインという物質が、<br />神経細胞内に蓄積することによって起こる病気で、<br />それがレビー小体という特徴的な所見となります。<br /><br />従って、<br />パーキンソン病とレビー小体型認知症は、<br />いずれもレビー小体病という、<br />大きな括りの中の病気なのです。<br /><br />さて、パーキンソン病の病因として、<br />環境要因が関連しているのではないか、という意見があります。<br /><br />たとえば、ゴルフ場の周辺でパーキンソン病が多い、<br />という報告があり、<br />散布された農薬が吸引され、<br />それが誘因となった可能性を指摘する意見もあります。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40338549/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40338549/</a><br /><br />同様に影響する可能性が指摘されているのが、<br />大気汚染物質の影響です。<br /><br />PM2.5と呼ばれる直径2.5㎛以下の微粒子や、<br />NO₂（二酸化窒素）は、<br />いずれも排気ガスや工場からの排出ガスなどに含まれる、<br />大気汚染物質で、<br />その吸引による健康影響が指摘されています。<br /><br />動物実験においては、<br />PM2.5の長期曝露が、<br />αシヌクレインの脳への沈着に関連する、<br />という知見も報告されています。<br /><br />それでは、こうした大気汚染物質の、<br />実際の認知症などへの影響はあるのでしょうか？<br /><br />今回の研究はデンマークにおいて、<br />その地域毎の平均した、<br />大気中のPM2.5やNO₂の濃度と、<br />観察期間中のレビー小体型認知症や、<br />パーキンソン病の発症リスクとの関連を検証しているものです。<br /><br />20年に渡る住民データにおいて、<br />登録時年齢65から95歳の一般住民2184847名のうち、<br />3024名がレビー小体型認知症と診断、<br />2400名がパーキンソン病と診断されています。<br />これを年齢などをマッチさせた、<br />30240名と38080名のコントロール群と比較し、<br />その住民の居住地域の平均したPM2.5濃度、<br />およびNO₂濃度と比較して解析したところ、<br />PM2.5濃度が5μg/㎥増加する毎に、<br />レビー小体型認知症の発症リスクは、<br />3.70倍（95％CI:2.69から5.10）、<br />パーキンソン病の発症リスクも、<br />2.41倍（95％CI:1.88から3.08）それぞれ有意に増加していました。<br /><br />NO₂濃度も10μg/㎥増加する毎に、<br />レビー小体型認知症の発症リスクが1.95倍（95％CI:1.69から2.27）、<br />パーキンソン病のリスクが1.14倍（95％CI:1.01から1.29）と、<br />こちらも有意に増加していました。<br /><br />この場合の大気汚染物質の濃度は、<br />PM2.5については、<br />日本では35μg/㎥以下が1つの指標となっています。<br />NO₂については通常PPMという体積の単位が使用されているので、<br />単純に比較しにくいのですが、<br />概ね100μg/㎥以下くらいが、<br />基準値と考えると目安になると思います。<br /><br />このように、<br />PM2.5とNO₂は、<br />いずれもレビー小体病のリスクと、<br />一定の関連を持っていて、<br />特にPM2.5とレビー小体型認知症との間には、<br />無視出来ないレベルの関連が認められました。<br /><br />この問題は今後もより詳細な検証が必要ですし、<br />仮にこうした現象があるとして、<br />そのメカニズムについても、<br />より具体的な検証が必要であると思います。<br /><br />従って、現時点で断定的なことは言えませんが、<br />大気汚染の影響というのは、<br />通常考えられている、<br />喘息など呼吸器疾患との関連以外にも、<br />より広い範囲で考える必要がありそうです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
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      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520702993.html</link>
      <title>シェイクスピア「リア王」（2026年彩の国シェイクスピア・シリーズ 2nd）</title>
      <pubDate>Sun, 17 May 2026 14:54:17 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は日曜日でクリニックは休診です。休みの日は趣味の話題です。今日はこちら。今年は何故か分かりませんが「リア王」の当たり年で、あちこちで上演が相次いでいます。僕はシェイクスピアの作品の上演は、主に蜷川幸雄さんの演出で観たものが殆どで、後はルヴォーさんが昔上演した「マクベス」や、無名塾の仲代さんの「リチャード3世」、来日したロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの「夏の夜の夢」と「オセロー」が、印象に残っているくらいです。僕は古典戯曲はそ..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382A2E78E8B.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30EA;&#x30A2;&#x738B;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382A2E78E8B-thumbnail2.jpg" width="452" height="640"></a>
今年は何故か分かりませんが「リア王」の当たり年で、
あちこちで上演が相次いでいます。

僕はシェイクスピアの作品の上演は、
主に蜷川幸雄さんの演出で観たものが殆どで、
後はルヴォーさんが昔上演した「マクベス」や、
無名塾の仲代さんの「リチャード3世」、
来日したロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの「夏の夜の夢」と「オセロー」が、
印象に残っているくらいです。

僕は古典戯曲はその本質を観たいので、
これはそもそもどういう芝居であるのかを、
明確に立ち上がらせてくれるような上演が好きです。

古めかしい演出もどうかとは思いますが、
海外の気鋭の演出家と称する人が日本で演出すると、
とんでもなく原作離れした作品になることが多くて、
「こんなものを見せるなよ！」
という気分になることが殆どです。

蜷川さんの演出は、
勿論やや奇をてらったようなものもあるのですが、
基本的にはその作品の本質的な部分、
蜷川さんがその戯曲をどのように読んだのかを、
分かり易く示してくれる点がとても良いと思います。

今回演出に当たっている長塚圭史さんは、
自分の作品の演出については、
やや疑問に感じることも多いのですが、
他人の戯曲、特に海外の戯曲の演出においては、
蜷川さんと同じように、
戯曲の本質を明確に立ち上がらせることに力点を置かれていて、
個人的にはとても信頼を置いています。

それで今回の舞台もとても楽しみに出掛けました。

今回は表面に土を敷き詰めた、
大きな土俵のような円形の舞台がしつらえられていて、
取り囲むように椅子があり、
出番を待つ役者さんが、
そこに一時的に留まるような趣向です。
背後の闇にスモークをたいたり、
本物の火を使ったたいまつが焚かれたりするのが、
舞台の奥行を感じさせて効果的でした。

「リア王」はシェイクスピアの、
ある種集大成的な感もある作品で、
王家の話でありながら、
老人と若者との対立や、
遺産相続や親の介護の押し付け合いの問題、
権威のある大人が、
美辞麗句やおべっかに簡単に騙される構図など、
今に通じる人間の愚かさや滑稽さが、
とても身近に感じられる点が特徴です。

そこに年上の女性をたぶらかしてのし上がる、
悪の魅力に溢れた若者を絡ませ、
リア王の家族と、
王に仕えるグロスター伯の家族との、
2つの悲劇を交錯させる趣向が鮮やかです。

今回の上演では、
リア王をいたぶる長女ゴネリルを、
石原さとみさんが演じることで、
とても艶やかに魅力的に描かれているのが面白く、
この戯曲の新たな側面を、
感じさせるものがありました。

一番の楽しみは吉田鋼太郎さんのリア王でしたが、
残念ながら僕が観た日は、
鋼太郎さんの声の調子が絶不調で、
張り上げることは出来ても、
弱音は全く無理、
という状態だったので、
その真価を感じることが出来なかったのは、
演劇は生ものなので仕方のないことですが、
とても残念でした。

これまで名優の声が出なくて、
残念に感じたことは何度かあり、
かなり前に、仲代達也さんと風間杜夫さんの２人芝居という、
お芝居好きにはたまらない組み合わせの舞台で、
仲代さんの声が全く出ず、
囁くようなかすれ声と顔芸だけを見せられた、
という辛い思い出がありましたが、
今回はそれに匹敵するような落胆でした。

まあでも仕方がないですね。

前述のように長塚さんの演出は、
全体にセンスのある素晴らしいものでしたが、
人間が傷つく場面の、
生々しい痛みのようなものが、
あまり感じられなかったのは、
少し残念ではありました。

シェイクスピア劇の、
人間が剣に刺され、ある時はかすっただけなのに、
それで死に至るときの生々しさというのが、
僕は独特な感じがして、
気に入っている部分なのですが、
そうした暴力描写は基本的に得意な長塚さんにして、
今回の表現はとてもあっさりしていて、
あまりそうした生々しさを、
感じるものではありませんでした。

また最後の最後でリアが立ち上がるのは、
いかがなものかな、と感じました。

そんな訳で少しもやもやも感じた上演でしたが、
トータルにはシェイクスピアの天才を感じさせて好ましく、
センスのある良い上演であったと思います。

ただ、昔日生劇場で蜷川さんの演出の舞台など、
今思うと物凄く豪華だったでしょ。
当時はそんなこと思いもしなかったけれど、
最近の舞台を見ると、
「お金がないのね」というのを強く感じさせるもので、
それが悪い訳では全然ないのですが、
ああ、お金がないということはこういうことなのね、
というのを強く感じて、
演劇好きとしては、
ちょっと切ない感じにもなるのです。

アングラはお金がなくていいんですよね。
そこらで拾ってきたものだけでやる、
みたいなお芝居は、
それはそれである種の贅沢さがあり、
何も持たざる者の凄み、みたいなものがあるのですが、
それなりに立派な劇場で、
シェイクスピアを上演しますよと言って、
それで内容が今みたいな、
言葉は悪いですけれど、貧相な感じだと、
こちらも何か辛い感じになってしまいますね。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は日曜日でクリニックは休診です。<br /><br />休みの日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382A2E78E8B.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="リア王.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382A2E78E8B-thumbnail2.jpg" width="452" height="640" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E383AAE382A2E78E8B-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />今年は何故か分かりませんが「リア王」の当たり年で、<br />あちこちで上演が相次いでいます。<br /><br />僕はシェイクスピアの作品の上演は、<br />主に蜷川幸雄さんの演出で観たものが殆どで、<br />後はルヴォーさんが昔上演した「マクベス」や、<br />無名塾の仲代さんの「リチャード3世」、<br />来日したロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの「夏の夜の夢」と「オセロー」が、<br />印象に残っているくらいです。<br /><br />僕は古典戯曲はその本質を観たいので、<br />これはそもそもどういう芝居であるのかを、<br />明確に立ち上がらせてくれるような上演が好きです。<br /><br />古めかしい演出もどうかとは思いますが、<br />海外の気鋭の演出家と称する人が日本で演出すると、<br />とんでもなく原作離れした作品になることが多くて、<br />「こんなものを見せるなよ！」<br />という気分になることが殆どです。<br /><br />蜷川さんの演出は、<br />勿論やや奇をてらったようなものもあるのですが、<br />基本的にはその作品の本質的な部分、<br />蜷川さんがその戯曲をどのように読んだのかを、<br />分かり易く示してくれる点がとても良いと思います。<br /><br />今回演出に当たっている長塚圭史さんは、<br />自分の作品の演出については、<br />やや疑問に感じることも多いのですが、<br />他人の戯曲、特に海外の戯曲の演出においては、<br />蜷川さんと同じように、<br />戯曲の本質を明確に立ち上がらせることに力点を置かれていて、<br />個人的にはとても信頼を置いています。<br /><br />それで今回の舞台もとても楽しみに出掛けました。<br /><br />今回は表面に土を敷き詰めた、<br />大きな土俵のような円形の舞台がしつらえられていて、<br />取り囲むように椅子があり、<br />出番を待つ役者さんが、<br />そこに一時的に留まるような趣向です。<br />背後の闇にスモークをたいたり、<br />本物の火を使ったたいまつが焚かれたりするのが、<br />舞台の奥行を感じさせて効果的でした。<br /><br />「リア王」はシェイクスピアの、<br />ある種集大成的な感もある作品で、<br />王家の話でありながら、<br />老人と若者との対立や、<br />遺産相続や親の介護の押し付け合いの問題、<br />権威のある大人が、<br />美辞麗句やおべっかに簡単に騙される構図など、<br />今に通じる人間の愚かさや滑稽さが、<br />とても身近に感じられる点が特徴です。<br /><br />そこに年上の女性をたぶらかしてのし上がる、<br />悪の魅力に溢れた若者を絡ませ、<br />リア王の家族と、<br />王に仕えるグロスター伯の家族との、<br />2つの悲劇を交錯させる趣向が鮮やかです。<br /><br />今回の上演では、<br />リア王をいたぶる長女ゴネリルを、<br />石原さとみさんが演じることで、<br />とても艶やかに魅力的に描かれているのが面白く、<br />この戯曲の新たな側面を、<br />感じさせるものがありました。<br /><br />一番の楽しみは吉田鋼太郎さんのリア王でしたが、<br />残念ながら僕が観た日は、<br />鋼太郎さんの声の調子が絶不調で、<br />張り上げることは出来ても、<br />弱音は全く無理、<br />という状態だったので、<br />その真価を感じることが出来なかったのは、<br />演劇は生ものなので仕方のないことですが、<br />とても残念でした。<br /><br />これまで名優の声が出なくて、<br />残念に感じたことは何度かあり、<br />かなり前に、仲代達也さんと風間杜夫さんの２人芝居という、<br />お芝居好きにはたまらない組み合わせの舞台で、<br />仲代さんの声が全く出ず、<br />囁くようなかすれ声と顔芸だけを見せられた、<br />という辛い思い出がありましたが、<br />今回はそれに匹敵するような落胆でした。<br /><br />まあでも仕方がないですね。<br /><br />前述のように長塚さんの演出は、<br />全体にセンスのある素晴らしいものでしたが、<br />人間が傷つく場面の、<br />生々しい痛みのようなものが、<br />あまり感じられなかったのは、<br />少し残念ではありました。<br /><br />シェイクスピア劇の、<br />人間が剣に刺され、ある時はかすっただけなのに、<br />それで死に至るときの生々しさというのが、<br />僕は独特な感じがして、<br />気に入っている部分なのですが、<br />そうした暴力描写は基本的に得意な長塚さんにして、<br />今回の表現はとてもあっさりしていて、<br />あまりそうした生々しさを、<br />感じるものではありませんでした。<br /><br />また最後の最後でリアが立ち上がるのは、<br />いかがなものかな、と感じました。<br /><br />そんな訳で少しもやもやも感じた上演でしたが、<br />トータルにはシェイクスピアの天才を感じさせて好ましく、<br />センスのある良い上演であったと思います。<br /><br />ただ、昔日生劇場で蜷川さんの演出の舞台など、<br />今思うと物凄く豪華だったでしょ。<br />当時はそんなこと思いもしなかったけれど、<br />最近の舞台を見ると、<br />「お金がないのね」というのを強く感じさせるもので、<br />それが悪い訳では全然ないのですが、<br />ああ、お金がないということはこういうことなのね、<br />というのを強く感じて、<br />演劇好きとしては、<br />ちょっと切ない感じにもなるのです。<br /><br />アングラはお金がなくていいんですよね。<br />そこらで拾ってきたものだけでやる、<br />みたいなお芝居は、<br />それはそれである種の贅沢さがあり、<br />何も持たざる者の凄み、みたいなものがあるのですが、<br />それなりに立派な劇場で、<br />シェイクスピアを上演しますよと言って、<br />それで内容が今みたいな、<br />言葉は悪いですけれど、貧相な感じだと、<br />こちらも何か辛い感じになってしまいますね。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />皆さんも良い休日をお過ごし下さい。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>演劇</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520702993</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520655544.html</link>
      <title>妊娠中のベンゾジアゼピンの使用と胎児の精神疾患との関連性</title>
      <pubDate>Thu, 14 May 2026 08:08:47 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。British Medical Journal誌に、2026年4月29日付で掲載された、妊娠中の安定剤や睡眠剤の使用が、生まれて来たお子さんの精神発達に与える影響についての論文です。不安やイライラ、不眠などの症状は、妊娠された女性にとっては多く見られる症状です。特に妊娠初期と後期には、そうした症状が多いと報告されています。こうした症状に対して、妊娠以外..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38399E383B3E382BEE382B8E382A2E382BCE38394E383B3E381AEE4BDBFE794A8E381A8E8838EE58590E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30D9;&#x30F3;&#x30BE;&#x30B8;&#x30A2;&#x30BC;&#x30D4;&#x30F3;&#x306E;&#x4F7F;&#x7528;&#x3068;&#x80CE;&#x5150;&#x30EA;&#x30B9;&#x30AF;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38399E383B3E382BEE382B8E382A2E382BCE38394E383B3E381AEE4BDBFE794A8E381A8E8838EE58590E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="547"></a>
British Medical Journal誌に、
2026年4月29日付で掲載された、
妊娠中の安定剤や睡眠剤の使用が、
生まれて来たお子さんの精神発達に与える影響についての論文です。

不安やイライラ、不眠などの症状は、
妊娠された女性にとっては多く見られる症状です。

特に妊娠初期と後期には、
そうした症状が多いと報告されています。

こうした症状に対して、
妊娠以外の時期であれば、
ベンゾジアゼピン系の睡眠剤や抗不安薬、
またZ薬と呼ばれる非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が、
一般的には広く使用されています。

ただ、妊娠中では、
その母体や胎児に対する、
薬剤の有害事象や副作用、
特に胎児の成長発達に与える影響が問題となります。

2023年の精神医学の専門誌に発表された論文によれば、
ベンゾジアゼピン系薬剤やZ薬の妊娠中の使用で、
流早産などのリスクは若干高まる可能性があるなど、
その使用は無害とは言い切れないものの、
明確な胎児の異常などのリスクは、
上昇はしていないようです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37022751/

しかし、こうした薬剤は通常胎盤を通過し、
胎児の循環にも影響を与えています。

それが出産後のお子さんの精神的な健康に、
影響を与える可能性について、
長期の検証を行ったような研究は、
これまであまりありませんでした。

そこで今回の研究は韓国において、
2010年から2022年に誕生した、
3809949名の新生児を対象として、
妊娠中のベンゾジアゼピン系薬剤とZ薬の使用と、
誕生したお子さんの精神疾患や発達障害のリスクとの関連を、
比較検証しています。

トータルな新生児のうち、
2.5%に当たる94482名が母親の妊娠中に、
ベンゾジアゼピン系薬剤もしくはZ薬の曝露を受けていました。

ただ、妊娠後半の使用や比較的長期使用された場合において、
やや精神疾患や発達障害のリスク（この場合ハザード比）が高い傾向はあるものの、
統計的に有意な増加は認められませんでした。

今回の大規模な検証において、
ベンゾジアゼピンとZ薬の妊娠中の使用が、
お子さんに精神発達の異常をもたらす可能性は、
明確なものは確認されませんでした。

これをもって、
そうした薬剤の使用が安全、
と言い切ることは出来ませんし、
その使用は必要最小限に留めることは勿論ですが、
経過上必要と考えられる患者さんに対しては、
1つの安心に繋がる情報ではあるように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38399E383B3E382BEE382B8E382A2E382BCE38394E383B3E381AEE4BDBFE794A8E381A8E8838EE58590E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ベンゾジアゼピンの使用と胎児リスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38399E383B3E382BEE382B8E382A2E382BCE38394E383B3E381AEE4BDBFE794A8E381A8E8838EE58590E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="547" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E38399E383B3E382BEE382B8E382A2E382BCE38394E383B3E381AEE4BDBFE794A8E381A8E8838EE58590E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />British Medical Journal誌に、<br />2026年4月29日付で掲載された、<br />妊娠中の安定剤や睡眠剤の使用が、<br />生まれて来たお子さんの精神発達に与える影響についての論文です。<br /><br />不安やイライラ、不眠などの症状は、<br />妊娠された女性にとっては多く見られる症状です。<br /><br />特に妊娠初期と後期には、<br />そうした症状が多いと報告されています。<br /><br />こうした症状に対して、<br />妊娠以外の時期であれば、<br />ベンゾジアゼピン系の睡眠剤や抗不安薬、<br />またZ薬と呼ばれる非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が、<br />一般的には広く使用されています。<br /><br />ただ、妊娠中では、<br />その母体や胎児に対する、<br />薬剤の有害事象や副作用、<br />特に胎児の成長発達に与える影響が問題となります。<br /><br />2023年の精神医学の専門誌に発表された論文によれば、<br />ベンゾジアゼピン系薬剤やZ薬の妊娠中の使用で、<br />流早産などのリスクは若干高まる可能性があるなど、<br />その使用は無害とは言い切れないものの、<br />明確な胎児の異常などのリスクは、<br />上昇はしていないようです。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37022751/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37022751/</a><br /><br />しかし、こうした薬剤は通常胎盤を通過し、<br />胎児の循環にも影響を与えています。<br /><br />それが出産後のお子さんの精神的な健康に、<br />影響を与える可能性について、<br />長期の検証を行ったような研究は、<br />これまであまりありませんでした。<br /><br />そこで今回の研究は韓国において、<br />2010年から2022年に誕生した、<br />3809949名の新生児を対象として、<br />妊娠中のベンゾジアゼピン系薬剤とZ薬の使用と、<br />誕生したお子さんの精神疾患や発達障害のリスクとの関連を、<br />比較検証しています。<br /><br />トータルな新生児のうち、<br />2.5%に当たる94482名が母親の妊娠中に、<br />ベンゾジアゼピン系薬剤もしくはZ薬の曝露を受けていました。<br /><br />ただ、妊娠後半の使用や比較的長期使用された場合において、<br />やや精神疾患や発達障害のリスク（この場合ハザード比）が高い傾向はあるものの、<br />統計的に有意な増加は認められませんでした。<br /><br />今回の大規模な検証において、<br />ベンゾジアゼピンとZ薬の妊娠中の使用が、<br />お子さんに精神発達の異常をもたらす可能性は、<br />明確なものは確認されませんでした。<br /><br />これをもって、<br />そうした薬剤の使用が安全、<br />と言い切ることは出来ませんし、<br />その使用は必要最小限に留めることは勿論ですが、<br />経過上必要と考えられる患者さんに対しては、<br />1つの安心に繋がる情報ではあるように思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520655544</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520648550.html</link>
      <title>一過性の多量飲酒と肝線維化リスク</title>
      <pubDate>Mon, 11 May 2026 07:35:24 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Clinical Gastroenterology and Hepatology誌に2026年4月2日付で掲載された、一過性の大量飲酒が肝臓に与える影響についての論文です。適度な飲酒習慣は健康に資する部分もありますが、それを超える飲酒習慣は、アルコール性脂肪肝などの、アルコール性肝疾患（ALD）の原因となります。この健康に悪影響を与える飲酒（アルコール..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E4B880E9818EE680A7E381AEE5A49AE9878FE9A3B2E98592E381A8E8829DE7B79AE7B6ADE58C96E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x4E00;&#x904E;&#x6027;&#x306E;&#x591A;&#x91CF;&#x98F2;&#x9152;&#x3068;&#x809D;&#x7DDA;&#x7DAD;&#x5316;&#x30EA;&#x30B9;&#x30AF;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E4B880E9818EE680A7E381AEE5A49AE9878FE9A3B2E98592E381A8E8829DE7B79AE7B6ADE58C96E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="547"></a>
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌に2026年4月2日付で掲載された、
一過性の大量飲酒が肝臓に与える影響についての論文です。

適度な飲酒習慣は健康に資する部分もありますが、
それを超える飲酒習慣は、
アルコール性脂肪肝などの、
アルコール性肝疾患（ALD）の原因となります。

この健康に悪影響を与える飲酒（アルコール）量の基準は、
男性で週に210グラム、女性で週に140グラムを超える量、
として上記文献には記載されています。

日本においては、
厚労省は適度な飲酒量として、
アルコールが1日20グラムまで、
健康に害のある多量の飲酒として、
1日60グラム以上を設定しています。
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html

アルコールは所謂「脂肪肝」の原因となりますが、
その一方で肥満や糖尿病、脂質異常症などの代謝異常も、
脂肪肝の原因となります。
実際にはお酒を沢山飲む人は、
肥満などの代謝異常を伴っていることも多いので、
両方の原因で脂肪肝が進行することも多く、
今では肥満などの代謝異常による脂肪肝などの病気を、
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患（MASLD）と総称し、
そのうちでアルコール性肝疾患の要素もあるものを、
代謝機能障害アルコール関連肝疾患（MetALD）と呼んでいます。

さて、お酒は適量という場合の飲酒量は、
通常1日当たりに平均した場合の数値です。

アルコール20グラムはざっくりで日本酒1合ですが、
毎日1合飲んでいる人も、
週に1回のみ7合を飲み干して、
それ以外の6日は一切お酒を飲まない人も、
どちらも同じ飲酒量ということになる訳です。

しかし、大量の飲酒は1回だけであっても、
肝臓の予備力を超えて大きな負担を与え、
肝臓に悪影響を与えるのでは、
という考え方もあります。

アルコールを一種の毒物として捉えれば、
ある基準を超えて投与すれば、
1回のみでも身体に不可逆的な影響を与えることは、
想定出来ることですし、
実際に急性アルコール中毒で亡くなる人もいます。

しかし、これまでの飲酒の健康影響のデータは、
あまりそうしたお酒の飲み方の違いを、
考慮したものではありませんでした。

アルコールの健康影響を検証するには、
肝臓の状態の客観的な評価が不可欠です。

通常肝機能の指標として健診などで測定される、
AST（GOT）やALT（GPT）といった検査値は、
肝臓の細胞がその時点で壊れている、
という程度を示していますが、
必ずしも肝臓の状態を示している数値ではありません。

肝臓の細胞が長期間炎症を起こして、
壊れることを繰り返していると、
肝臓の細胞は次第に線維に置き換わり、
肝臓は硬くなります。
それが肝硬変です。

そうした肝臓の状態を正確に調べるには、
肝臓に針を刺して組織を採取する、
肝生検という検査をする必要があります。

しかし、これは患者さんにかなり負担を掛ける検査で、
出血などの合併症が生じるリスクもありました。

近年、特殊な機器で振動と超音波を身体に当てることにより、
肝臓の硬さと脂肪肝の程度を、
針を刺すなどの侵襲的な操作をせずに、
簡単に測定可能な肝エラストグラフィという方法が開発されました。
代表的なものはフィブロスキャンという装置で、
VCTEとCAPという技術が使用されています。

今回の研究はアメリカにおいて、
健康栄養調査のデータを活用することで、
一過性の多量飲酒の習慣と、
肝エラストグラフィで測定された、
肝臓の線維化の指標との関連を検証しているものです。

8006名の対象者のうち、
4571名が脂肪性肝疾患（脂肪肝）に罹患していて、
その多くは肥満などを伴う、
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患（MASLD）でした。
この脂肪性肝疾患の診断は、
超音波の減衰を指標とした、
CAPという技術により施行されています。

このMASLDのうち、
15.9%に当たる632人は、
月に1回以上多量の飲酒の習慣を持っていました。

この場合の多量飲酒は、
男性で1回アルコール70グラム以上、女性で1回56グラム以上、
として定義されています。
これは概ね男性でビールの350ミリリットル缶5本以上、
女性で4本以上に相当しています。

ここで月に1回以上の多量飲酒の習慣があると、
ない人と比較して肝臓の線維化のリスクが、
1.69倍（95％CI:1.11から2.58）有意に増加していました。
更に肝硬変に結び付くような高度な線維化のリスクは、
より高く2.76倍（95％CI:1.58から4.80）の増加となっていました。

このように、
今回の検証では月に1回の多量飲酒が、
肝硬変にも結び付く肝臓の高度の線維化の進行と、
明確に関連していて、
今後こうした知見を積み重ねることにより、
飲酒習慣の何が最も健康への悪影響となるのか、
その明確な検証に繋がることに期待をしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E4B880E9818EE680A7E381AEE5A49AE9878FE9A3B2E98592E381A8E8829DE7B79AE7B6ADE58C96E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="一過性の多量飲酒と肝線維化リスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E4B880E9818EE680A7E381AEE5A49AE9878FE9A3B2E98592E381A8E8829DE7B79AE7B6ADE58C96E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="547" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E4B880E9818EE680A7E381AEE5A49AE9878FE9A3B2E98592E381A8E8829DE7B79AE7B6ADE58C96E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Clinical Gastroenterology and Hepatology誌に2026年4月2日付で掲載された、<br />一過性の大量飲酒が肝臓に与える影響についての論文です。<br /><br />適度な飲酒習慣は健康に資する部分もありますが、<br />それを超える飲酒習慣は、<br />アルコール性脂肪肝などの、<br />アルコール性肝疾患（ALD）の原因となります。<br /><br />この健康に悪影響を与える飲酒（アルコール）量の基準は、<br />男性で週に210グラム、女性で週に140グラムを超える量、<br />として上記文献には記載されています。<br /><br />日本においては、<br />厚労省は適度な飲酒量として、<br />アルコールが1日20グラムまで、<br />健康に害のある多量の飲酒として、<br />1日60グラム以上を設定しています。<br /><a href="https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html" target="_blank">https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html</a><br /><br />アルコールは所謂「脂肪肝」の原因となりますが、<br />その一方で肥満や糖尿病、脂質異常症などの代謝異常も、<br />脂肪肝の原因となります。<br />実際にはお酒を沢山飲む人は、<br />肥満などの代謝異常を伴っていることも多いので、<br />両方の原因で脂肪肝が進行することも多く、<br />今では肥満などの代謝異常による脂肪肝などの病気を、<br />代謝機能障害関連脂肪性肝疾患（MASLD）と総称し、<br />そのうちでアルコール性肝疾患の要素もあるものを、<br />代謝機能障害アルコール関連肝疾患（MetALD）と呼んでいます。<br /><br />さて、お酒は適量という場合の飲酒量は、<br />通常1日当たりに平均した場合の数値です。<br /><br />アルコール20グラムはざっくりで日本酒1合ですが、<br />毎日1合飲んでいる人も、<br />週に1回のみ7合を飲み干して、<br />それ以外の6日は一切お酒を飲まない人も、<br />どちらも同じ飲酒量ということになる訳です。<br /><br />しかし、大量の飲酒は1回だけであっても、<br />肝臓の予備力を超えて大きな負担を与え、<br />肝臓に悪影響を与えるのでは、<br />という考え方もあります。<br /><br />アルコールを一種の毒物として捉えれば、<br />ある基準を超えて投与すれば、<br />1回のみでも身体に不可逆的な影響を与えることは、<br />想定出来ることですし、<br />実際に急性アルコール中毒で亡くなる人もいます。<br /><br />しかし、これまでの飲酒の健康影響のデータは、<br />あまりそうしたお酒の飲み方の違いを、<br />考慮したものではありませんでした。<br /><br />アルコールの健康影響を検証するには、<br />肝臓の状態の客観的な評価が不可欠です。<br /><br />通常肝機能の指標として健診などで測定される、<br />AST（GOT）やALT（GPT）といった検査値は、<br />肝臓の細胞がその時点で壊れている、<br />という程度を示していますが、<br />必ずしも肝臓の状態を示している数値ではありません。<br /><br />肝臓の細胞が長期間炎症を起こして、<br />壊れることを繰り返していると、<br />肝臓の細胞は次第に線維に置き換わり、<br />肝臓は硬くなります。<br />それが肝硬変です。<br /><br />そうした肝臓の状態を正確に調べるには、<br />肝臓に針を刺して組織を採取する、<br />肝生検という検査をする必要があります。<br /><br />しかし、これは患者さんにかなり負担を掛ける検査で、<br />出血などの合併症が生じるリスクもありました。<br /><br />近年、特殊な機器で振動と超音波を身体に当てることにより、<br />肝臓の硬さと脂肪肝の程度を、<br />針を刺すなどの侵襲的な操作をせずに、<br />簡単に測定可能な肝エラストグラフィという方法が開発されました。<br />代表的なものはフィブロスキャンという装置で、<br />VCTEとCAPという技術が使用されています。<br /><br />今回の研究はアメリカにおいて、<br />健康栄養調査のデータを活用することで、<br />一過性の多量飲酒の習慣と、<br />肝エラストグラフィで測定された、<br />肝臓の線維化の指標との関連を検証しているものです。<br /><br />8006名の対象者のうち、<br />4571名が脂肪性肝疾患（脂肪肝）に罹患していて、<br />その多くは肥満などを伴う、<br />代謝機能障害関連脂肪性肝疾患（MASLD）でした。<br />この脂肪性肝疾患の診断は、<br />超音波の減衰を指標とした、<br />CAPという技術により施行されています。<br /><br />このMASLDのうち、<br />15.9%に当たる632人は、<br />月に1回以上多量の飲酒の習慣を持っていました。<br /><br />この場合の多量飲酒は、<br />男性で1回アルコール70グラム以上、女性で1回56グラム以上、<br />として定義されています。<br />これは概ね男性でビールの350ミリリットル缶5本以上、<br />女性で4本以上に相当しています。<br /><br />ここで月に1回以上の多量飲酒の習慣があると、<br />ない人と比較して肝臓の線維化のリスクが、<br />1.69倍（95％CI:1.11から2.58）有意に増加していました。<br />更に肝硬変に結び付くような高度な線維化のリスクは、<br />より高く2.76倍（95％CI:1.58から4.80）の増加となっていました。<br /><br />このように、<br />今回の検証では月に1回の多量飲酒が、<br />肝硬変にも結び付く肝臓の高度の線維化の進行と、<br />明確に関連していて、<br />今後こうした知見を積み重ねることにより、<br />飲酒習慣の何が最も健康への悪影響となるのか、<br />その明確な検証に繋がることに期待をしたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520648550</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520592778.html</link>
      <title>遠赤外線放射衣類（リカバリーウェア）の有効性は？</title>
      <pubDate>Fri, 08 May 2026 17:30:48 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は金曜日でクリニックは休診ですが、老人ホームの診療などには廻る予定です。それでは今日の話題です。今日はこちら。PROS ONE誌に2021年5月6日付で掲載された、遠赤外線放射衣類（Far-infrated-emitting garments）の、運動効果増強と疲労回復効果についてのシステマティックレビューの論文です。近年リカバリーウェアと呼ばれる、ナノプラチナなどの金属を織り込んだ、トレーニングウェアやパジャマが盛んに宣伝されて..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382ABE38390E383AAE383BCE382A6E382A7E382A2E381AEE581A5E5BAB7E58AB9E69E9CE381AFEFBC9F.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30EA;&#x30AB;&#x30D0;&#x30EA;&#x30FC;&#x30A6;&#x30A7;&#x30A2;&#x306E;&#x5065;&#x5EB7;&#x52B9;&#x679C;&#x306F;&#xFF1F;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382ABE38390E383AAE383BCE382A6E382A7E382A2E381AEE581A5E5BAB7E58AB9E69E9CE381AFEFBC9F-thumbnail2.jpg" width="500" height="521"></a>
PROS ONE誌に2021年5月6日付で掲載された、
遠赤外線放射衣類（Far-infrated-emitting garments）の、
運動効果増強と疲労回復効果についてのシステマティックレビューの論文です。

近年リカバリーウェアと呼ばれる、
ナノプラチナなどの金属を織り込んだ、
トレーニングウェアやパジャマが盛んに宣伝されています。

「着ているだけで疲れが取れる」
「睡眠の質を改善する」
などと言われ、
タレントが熱心にその効果をCMで謳っています。

こうした商品にはどの程度の科学的根拠があるのでしょうか？

遠赤外線というのは、
50から1000μmの波長を持つ電磁波の一種で、
水などの分子を振動させて熱を発生させる性質があります。
（波長の記載は上記論文の記述に拠っています）

遠赤外線は視覚では感知出来ませんが、
皮膚の熱受容体には感知され、
皮膚表面より最大で4センチの深さまで到達。
皮膚表面を温め、皮下の末梢血管を拡張させることで、
熱放散を促進します。

つまり遠赤外線を人間の皮膚の表面に照射することで、
皮膚の血流を改善し、
多くの健康効果に繋がると考えられました。
動物実験などのレベルでは、
遠赤外線に外傷の治癒促進や、
抗炎症、抗酸化など多くの作用が報告されています。
そのため、当初は治療用として、
遠赤外線の発生装置は活用されましたが、
明確な人間への治療効果は確認されませんでした。

その後プラチナなどの金属を微小な粒子として、
線維に織り込むことにより、
遠赤外線が放射されるという現象が確認され、
肌着やスポーツウェア、バンケットやパジャマに、
そうした繊維を活用することで、
着るだけで遠赤外線を浴びることが出来る、
という衣類が開発されたことで、
遠赤外線の人体への利用が、
再注目されることになります。

まず使用されたのはプロスポーツの分野で、
遠赤外線を照射するウェアを着用することで、
筋肉の損傷の治癒や疲労の蓄積の回復を促進し、
アスリートのパフォーマンスの向上に、
繋がるという効果が期待されました。

上記論文では論文発表時点までの、
主だった研究結果が集められ検証されています。
11の臨床研究が、
遠赤外線放射衣類を用いた、
スポーツの能力向上と疲労回復効果を検証していて、
結論的には明確な効果の確認されたものは少なく、
効果が実証されているとは言い難い、
という結論になっています。

こうしたデータの積み重ねから、
遠赤外線放射衣類の到達目標は、
筋肉の疲労回復より、
睡眠の質の改善へとシフトしているように思われます。

日本では2022年10月に、
一般医療機器として、
「家庭用遠赤外線血行促進用衣」というカテゴリーが新設され、
2025年にはそれが一定の科学的基準を満たすこととして、
その適応が厳格化されました。

最近報道などもされているのが、
Sensors誌に2026年1月14日付で掲載された、
早稲田大学睡眠研究所の西多昌規先生らによるこちらの論文です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41600346/

これは15名の健康な若い男性を被験者として、
遠赤外線を放射するリカバリーウェアを使用した場合と、
そうでない場合とで、
睡眠の状態を詳細にモニタリングして比較したものです。

その結果、
リカバリウェアを使用すると、
深部体温がより低くなることが確認されました。
それに伴い発汗量は低下し、
REM睡眠が若干増えていることも確認されました。

これは遠赤外線が皮膚表面の血流を増加させた、
というように考えると、
それが深部体温の安定した維持をもたらし、
過度の発汗を抑制するということで、
安定した睡眠状態を誘導したと推測することが出来ます。

REM睡眠の増加は、
必ずしも睡眠の状態を改善したとは言えませんが、
データとしては18.6±6.5%と22.2±6.5％の違いなので、
その睡眠状態に対する影響は、
何とも言えないところだと思います。

睡眠時間については、
特に変化は認められていません。

同様の研究はそれ以前にもあり、
こちらは睡眠に何らかの問題を抱えている人を対象としていて、
明確な睡眠状態の改善は認められていません。
ただ、自覚的な疲労感には改善傾向が認められた、
という結果になっています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36900881/

そんな訳で現状リカバリーウェアの健康効果で、
最も見込みがありそうなのは睡眠への効果なのですが、
データとしては現時点で少人数のものしかなく、
結果もまちまちで、
少なくとも劇的な有効性は確認されていません。

従って、そうしたあやふやな情報を元に、
安眠や疲労回復に科学的根拠のあるものとして、
こうしたリカバリーウェアが、
ある種、国のお墨付けを得て、
多くの売り上げを得ているという事実は、
ちょっとモヤモヤした気分になることも確かです。

その根本には、
医療機器が人体への有効性ではなく、
人体に与える可能性のある、
リスクによって分類されている、
という不可思議さがあるように思います。

「着るだけで健康になれて、悪影響もない」
というのは非常に魅力的で、
それが事実であれば画期的であることは間違いがありませんが、
現状その宣伝に左程の科学的根拠はないという事実は、
押さえておく必要があると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は金曜日でクリニックは休診ですが、<br />老人ホームの診療などには廻る予定です。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382ABE38390E383AAE383BCE382A6E382A7E382A2E381AEE581A5E5BAB7E58AB9E69E9CE381AFEFBC9F.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="リカバリーウェアの健康効果は？.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383AAE382ABE38390E383AAE383BCE382A6E382A7E382A2E381AEE581A5E5BAB7E58AB9E69E9CE381AFEFBC9F-thumbnail2.jpg" width="500" height="521" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E383AAE382ABE38390E383AAE383BCE382A6E382A7E382A2E381AEE581A5E5BAB7E58AB9E69E9CE381AFEFBC9F-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />PROS ONE誌に2021年5月6日付で掲載された、<br />遠赤外線放射衣類（Far-infrated-emitting garments）の、<br />運動効果増強と疲労回復効果についてのシステマティックレビューの論文です。<br /><br />近年リカバリーウェアと呼ばれる、<br />ナノプラチナなどの金属を織り込んだ、<br />トレーニングウェアやパジャマが盛んに宣伝されています。<br /><br />「着ているだけで疲れが取れる」<br />「睡眠の質を改善する」<br />などと言われ、<br />タレントが熱心にその効果をCMで謳っています。<br /><br />こうした商品にはどの程度の科学的根拠があるのでしょうか？<br /><br />遠赤外線というのは、<br />50から1000μmの波長を持つ電磁波の一種で、<br />水などの分子を振動させて熱を発生させる性質があります。<br />（波長の記載は上記論文の記述に拠っています）<br /><br />遠赤外線は視覚では感知出来ませんが、<br />皮膚の熱受容体には感知され、<br />皮膚表面より最大で4センチの深さまで到達。<br />皮膚表面を温め、皮下の末梢血管を拡張させることで、<br />熱放散を促進します。<br /><br />つまり遠赤外線を人間の皮膚の表面に照射することで、<br />皮膚の血流を改善し、<br />多くの健康効果に繋がると考えられました。<br />動物実験などのレベルでは、<br />遠赤外線に外傷の治癒促進や、<br />抗炎症、抗酸化など多くの作用が報告されています。<br />そのため、当初は治療用として、<br />遠赤外線の発生装置は活用されましたが、<br />明確な人間への治療効果は確認されませんでした。<br /><br />その後プラチナなどの金属を微小な粒子として、<br />線維に織り込むことにより、<br />遠赤外線が放射されるという現象が確認され、<br />肌着やスポーツウェア、バンケットやパジャマに、<br />そうした繊維を活用することで、<br />着るだけで遠赤外線を浴びることが出来る、<br />という衣類が開発されたことで、<br />遠赤外線の人体への利用が、<br />再注目されることになります。<br /><br />まず使用されたのはプロスポーツの分野で、<br />遠赤外線を照射するウェアを着用することで、<br />筋肉の損傷の治癒や疲労の蓄積の回復を促進し、<br />アスリートのパフォーマンスの向上に、<br />繋がるという効果が期待されました。<br /><br />上記論文では論文発表時点までの、<br />主だった研究結果が集められ検証されています。<br />11の臨床研究が、<br />遠赤外線放射衣類を用いた、<br />スポーツの能力向上と疲労回復効果を検証していて、<br />結論的には明確な効果の確認されたものは少なく、<br />効果が実証されているとは言い難い、<br />という結論になっています。<br /><br />こうしたデータの積み重ねから、<br />遠赤外線放射衣類の到達目標は、<br />筋肉の疲労回復より、<br />睡眠の質の改善へとシフトしているように思われます。<br /><br />日本では2022年10月に、<br />一般医療機器として、<br />「家庭用遠赤外線血行促進用衣」というカテゴリーが新設され、<br />2025年にはそれが一定の科学的基準を満たすこととして、<br />その適応が厳格化されました。<br /><br />最近報道などもされているのが、<br />Sensors誌に2026年1月14日付で掲載された、<br />早稲田大学睡眠研究所の西多昌規先生らによるこちらの論文です。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41600346/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41600346/</a><br /><br />これは15名の健康な若い男性を被験者として、<br />遠赤外線を放射するリカバリーウェアを使用した場合と、<br />そうでない場合とで、<br />睡眠の状態を詳細にモニタリングして比較したものです。<br /><br />その結果、<br />リカバリウェアを使用すると、<br />深部体温がより低くなることが確認されました。<br />それに伴い発汗量は低下し、<br />REM睡眠が若干増えていることも確認されました。<br /><br />これは遠赤外線が皮膚表面の血流を増加させた、<br />というように考えると、<br />それが深部体温の安定した維持をもたらし、<br />過度の発汗を抑制するということで、<br />安定した睡眠状態を誘導したと推測することが出来ます。<br /><br />REM睡眠の増加は、<br />必ずしも睡眠の状態を改善したとは言えませんが、<br />データとしては18.6±6.5%と22.2±6.5％の違いなので、<br />その睡眠状態に対する影響は、<br />何とも言えないところだと思います。<br /><br />睡眠時間については、<br />特に変化は認められていません。<br /><br />同様の研究はそれ以前にもあり、<br />こちらは睡眠に何らかの問題を抱えている人を対象としていて、<br />明確な睡眠状態の改善は認められていません。<br />ただ、自覚的な疲労感には改善傾向が認められた、<br />という結果になっています。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36900881/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36900881/</a><br /><br />そんな訳で現状リカバリーウェアの健康効果で、<br />最も見込みがありそうなのは睡眠への効果なのですが、<br />データとしては現時点で少人数のものしかなく、<br />結果もまちまちで、<br />少なくとも劇的な有効性は確認されていません。<br /><br />従って、そうしたあやふやな情報を元に、<br />安眠や疲労回復に科学的根拠のあるものとして、<br />こうしたリカバリーウェアが、<br />ある種、国のお墨付けを得て、<br />多くの売り上げを得ているという事実は、<br />ちょっとモヤモヤした気分になることも確かです。<br /><br />その根本には、<br />医療機器が人体への有効性ではなく、<br />人体に与える可能性のある、<br />リスクによって分類されている、<br />という不可思議さがあるように思います。<br /><br />「着るだけで健康になれて、悪影響もない」<br />というのは非常に魅力的で、<br />それが事実であれば画期的であることは間違いがありませんが、<br />現状その宣伝に左程の科学的根拠はないという事実は、<br />押さえておく必要があると思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520592778</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520588148.html</link>
      <title>肺結核の迅速診断法の有効性について</title>
      <pubDate>Thu, 07 May 2026 07:36:25 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。the New England Journal of Medicine誌に、2026年4月30日付で掲載された、肺結核の迅速診断法についての論文です。肺結核は過去の病気ではなく、日本でも一般的に見られる感染症です。その症状は微熱や痰がらみの咳が続くことですから、必ずしも特殊なものではなく、医療機関でも軽症であると、咳の風邪とか、咳喘息と、簡単に診断され..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E7B590E6A0B8E381AEE8BF85E9809FE8A8BAE696ADE6B395E381AEE69C89E58AB9E680A7.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x7D50;&#x6838;&#x306E;&#x8FC5;&#x901F;&#x8A3A;&#x65AD;&#x6CD5;&#x306E;&#x6709;&#x52B9;&#x6027;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E7B590E6A0B8E381AEE8BF85E9809FE8A8BAE696ADE6B395E381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg" width="500" height="570"></a>
the New England Journal of Medicine誌に、
2026年4月30日付で掲載された、
肺結核の迅速診断法についての論文です。

肺結核は過去の病気ではなく、
日本でも一般的に見られる感染症です。

その症状は微熱や痰がらみの咳が続くことですから、
必ずしも特殊なものではなく、
医療機関でも軽症であると、
咳の風邪とか、咳喘息と、簡単に診断されて、
漫然と咳止めや喘息の吸入薬などが処方され、
診断が遅れてその間に周辺に感染が広がる、
というような事態も稀ではありません。

肺結核の診断が遅れる要因の1つは、
インフルエンザや新型コロナのように、
その場で短時間で結果が判明するような、
簡便な迅速検査が存在しないことにあります。

確定診断は痰の培養で結核菌を確認することで、
それには1か月くらいの時間が掛かります。
最近では遺伝子検査が可能となっているので、
概ね数日以内には検査結果は判明します。

しかし、問題は唾液などではなく痰で検査をしないと、
結果が得られないという点にあります。

高齢者やお子さんでは、
痰を採れない場合も多く、
不用意に痰を採取することは、
周辺への感染拡大にも繋がります。

最近コンパクトな機器でそれほどの時間を掛けずに、
PCRにほぼ匹敵する精度の遺伝子増幅検査を、
施行可能な検査が幾つか開発されています。

その中にMiniDock MTBテストという、
中国のバイオメーカーで開発された、
肺結核の診断に特化した検査があり、
加熱して5分間遠心分離するなど、
前処置は必要ですが、
検査自体は5分から25分で診断可能となっています。

ポイントは痰の検体以外に、
専用の綿棒で舌の表面を擦って、
得られた検体も施行可能という点にあります。

これであれば痰を採るという、
面倒で時間の掛かる、しかも感染リスクの高いプロセスを、
スキップすることが可能となり、
クリニックの発熱外来のレベルでも、
肺結核の感染診断が迅速に可能となる点で画期的です。

しかし、この検査の信頼性はどの程度のものなのでしょうか？

今回の研究は肺結核の流行地域である、
インド、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカ、ウガンダ、
ベトナム、ザンビアの7か国において、
12歳以上で咳の持続など肺結核を疑わせる症状のある、
1380名の患者に肺結核の迅速遺伝子検査を施行。
16.4%に当たる224名が培養による確定診断で肺結核と診断されました。

それを元にして、
この肺結核迅速診断検査の精度を見ると、
痰を検体とした迅速診断を施行して、
陽性であった場合に肺結核である確率（感度）は、
85.7%（95％CI:80.4から90.0）、
舌の擦過検体を使用した場合には、
79.6%（95％CI:73.8から84.7）となっていました。
また迅速検査で陰性の場合に結核でない確率（特異度）は、
痰、舌擦過いずれの検体においても97.5%を超えていました。

この結果はWHOが認定している、
肺結核の迅速診断の基準を満たしており、
どうしても痰以外の検査での感度は、
充分とは言えないと思いますが、
肺結核流行時のスクリーニング検査としては、
今後検討に値すると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E7B590E6A0B8E381AEE8BF85E9809FE8A8BAE696ADE6B395E381AEE69C89E58AB9E680A7.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="結核の迅速診断法の有効性.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E7B590E6A0B8E381AEE8BF85E9809FE8A8BAE696ADE6B395E381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg" width="500" height="570" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E7B590E6A0B8E381AEE8BF85E9809FE8A8BAE696ADE6B395E381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />the New England Journal of Medicine誌に、<br />2026年4月30日付で掲載された、<br />肺結核の迅速診断法についての論文です。<br /><br />肺結核は過去の病気ではなく、<br />日本でも一般的に見られる感染症です。<br /><br />その症状は微熱や痰がらみの咳が続くことですから、<br />必ずしも特殊なものではなく、<br />医療機関でも軽症であると、<br />咳の風邪とか、咳喘息と、簡単に診断されて、<br />漫然と咳止めや喘息の吸入薬などが処方され、<br />診断が遅れてその間に周辺に感染が広がる、<br />というような事態も稀ではありません。<br /><br />肺結核の診断が遅れる要因の1つは、<br />インフルエンザや新型コロナのように、<br />その場で短時間で結果が判明するような、<br />簡便な迅速検査が存在しないことにあります。<br /><br />確定診断は痰の培養で結核菌を確認することで、<br />それには1か月くらいの時間が掛かります。<br />最近では遺伝子検査が可能となっているので、<br />概ね数日以内には検査結果は判明します。<br /><br />しかし、問題は唾液などではなく痰で検査をしないと、<br />結果が得られないという点にあります。<br /><br />高齢者やお子さんでは、<br />痰を採れない場合も多く、<br />不用意に痰を採取することは、<br />周辺への感染拡大にも繋がります。<br /><br />最近コンパクトな機器でそれほどの時間を掛けずに、<br />PCRにほぼ匹敵する精度の遺伝子増幅検査を、<br />施行可能な検査が幾つか開発されています。<br /><br />その中にMiniDock MTBテストという、<br />中国のバイオメーカーで開発された、<br />肺結核の診断に特化した検査があり、<br />加熱して5分間遠心分離するなど、<br />前処置は必要ですが、<br />検査自体は5分から25分で診断可能となっています。<br /><br />ポイントは痰の検体以外に、<br />専用の綿棒で舌の表面を擦って、<br />得られた検体も施行可能という点にあります。<br /><br />これであれば痰を採るという、<br />面倒で時間の掛かる、しかも感染リスクの高いプロセスを、<br />スキップすることが可能となり、<br />クリニックの発熱外来のレベルでも、<br />肺結核の感染診断が迅速に可能となる点で画期的です。<br /><br />しかし、この検査の信頼性はどの程度のものなのでしょうか？<br /><br />今回の研究は肺結核の流行地域である、<br />インド、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカ、ウガンダ、<br />ベトナム、ザンビアの7か国において、<br />12歳以上で咳の持続など肺結核を疑わせる症状のある、<br />1380名の患者に肺結核の迅速遺伝子検査を施行。<br />16.4%に当たる224名が培養による確定診断で肺結核と診断されました。<br /><br />それを元にして、<br />この肺結核迅速診断検査の精度を見ると、<br />痰を検体とした迅速診断を施行して、<br />陽性であった場合に肺結核である確率（感度）は、<br />85.7%（95％CI:80.4から90.0）、<br />舌の擦過検体を使用した場合には、<br />79.6%（95％CI:73.8から84.7）となっていました。<br />また迅速検査で陰性の場合に結核でない確率（特異度）は、<br />痰、舌擦過いずれの検体においても97.5%を超えていました。<br /><br />この結果はWHOが認定している、<br />肺結核の迅速診断の基準を満たしており、<br />どうしても痰以外の検査での感度は、<br />充分とは言えないと思いますが、<br />肺結核流行時のスクリーニング検査としては、<br />今後検討に値すると思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520588148</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520539788.html</link>
      <title>非ベンゾジアゼピン系睡眠薬（Z薬）の使用と生命予後</title>
      <pubDate>Tue, 28 Apr 2026 08:14:37 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Neuropsychiatric Disease and Treatment誌に2026年1月23日付で掲載された、ベンゾジアゼピンとは少し異なる構造の睡眠剤の、生命予後に与える影響についての論文です。睡眠剤で現在日本で最も多く使用されているのは、ベンゾジアゼピン系というタイプの薬です。このタイプの薬は、それ以前の睡眠剤と比較すれば、非常に安全性の高い..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/ZE896ACE381AEE383AAE382B9E382AFE381ABE381A4E38184E381A6.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="Z&#x85AC;&#x306E;&#x30EA;&#x30B9;&#x30AF;&#x306B;&#x3064;&#x3044;&#x3066;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/ZE896ACE381AEE383AAE382B9E382AFE381ABE381A4E38184E381A6-thumbnail2.jpg" width="500" height="543"></a>
Neuropsychiatric Disease and Treatment誌に2026年1月23日付で掲載された、
ベンゾジアゼピンとは少し異なる構造の睡眠剤の、
生命予後に与える影響についての論文です。

睡眠剤で現在日本で最も多く使用されているのは、
ベンゾジアゼピン系というタイプの薬です。

このタイプの薬は、
それ以前の睡眠剤と比較すれば、
非常に安全性の高い薬です。

しかし、
その依存性と中止の時の離脱症状は、
時に多くの患者さんを苦しめる原因となっています。
またその長期の使用により、
生命予後を含め、
患者さんの予後を悪化させる可能性が指摘されています。

このため、
ガイドライン上では、
ベンゾジアゼピン系の薬剤は、
2～4週間の使用に留めるように、
と概ね書かれていますが、
実際には洋の東西を問わず、
1年間以上の長期間に渡り、
使用されることが多いのです。
　
ベンゾジアゼピン系の睡眠剤の欠点を、
改善するべく開発されたのが、
非ベンゾジアゼピン系の睡眠障害改善剤です。

ベンゾジアゼピンの受容体には、
ω1とω2の2つの種類があることが知られています。
このうち主にω1が睡眠作用を誘導し、
ω2は不安を抑えたり、筋肉の緊張を取ったりする作用を、
主に誘導すると考えられています。
最近の研究では、
ω2への刺激は脳の神経の自己複製能を低下させるけれど、
ω1にはそうした作用はない、との報告もあります。

そこで多くの副作用や有害事象の原因と考えられる、
ω2受容体には作用せず、
ω1受容体に選択的に作用する薬剤が開発されました。
ベンゾジアゼピンの受容体に結合すること自体は同じですが、
言わばその改良型と言って良い薬剤です。
ゾルピデム（商品名マイスリーなど）と、
ゾピクロン（商品名アモバンなど）、
その誘導体のエスゾピクロン（商品名ルネスタ）、
の3種類が日本では使用されています。
他に海外のみで使用されている薬として、
ザレプロンがあります。
一般名がZから始まることより、
Z薬という名称が使われています。

このタイプの薬剤は、
従来のベンゾジアゼピン系薬剤と比較すると、
副作用や有害事象が少ないと考えられています。

ただ、生命予後を含めた長期予後については、
最近ベンゾジアゼピンに近い傾向が見られるのでは、
という知見も散見されるようになっています。

今回の研究は、
これまでに発表された観察研究の主だったデータを、
まとめた解析したメタ解析の研究です。

これまでに発表された9件のコホート研究に含まれる、
トータルで2018397名のデータをまとめて解析したところ、
Z薬を使用している人は未使用と比較して、
総死亡のリスクが1.600倍（95％CI:1.027から2.491）有意に増加していました。
ただ、データ間の差は比較的大きく、
信頼区間はかなり広いものとなっています。

つまり、Z薬の使用も、
ベンゾジアゼピン同様の長期リスクがある、
ということを示唆する結果です。

現在はZ薬以外に、
メラトニン系の薬剤や、
オレキシン受容体拮抗薬など、
より安全性が高いと想定される薬剤が使用されていて、
今回のデータなどを見ても、
睡眠改善剤の使用は、
よりこうした薬剤に、
シフトしてゆくことになりそうです。

ただ、ベンゾジアゼピン系の薬剤も、
当初は安全性が高いとされていましたから、
今安全と評価されている薬も、
10年後に同じ評価であるとは限りません。
こうした薬剤の評価は、
ある程度の期間を経ないと、
難しい側面のあることは、
留意する必要があると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/ZE896ACE381AEE383AAE382B9E382AFE381ABE381A4E38184E381A6.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="Z薬のリスクについて.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/ZE896ACE381AEE383AAE382B9E382AFE381ABE381A4E38184E381A6-thumbnail2.jpg" width="500" height="543" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/ZE896ACE381AEE383AAE382B9E382AFE381ABE381A4E38184E381A6-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Neuropsychiatric Disease and Treatment誌に2026年1月23日付で掲載された、<br />ベンゾジアゼピンとは少し異なる構造の睡眠剤の、<br />生命予後に与える影響についての論文です。<br /><br />睡眠剤で現在日本で最も多く使用されているのは、<br />ベンゾジアゼピン系というタイプの薬です。<br /><br />このタイプの薬は、<br />それ以前の睡眠剤と比較すれば、<br />非常に安全性の高い薬です。<br /><br />しかし、<br />その依存性と中止の時の離脱症状は、<br />時に多くの患者さんを苦しめる原因となっています。<br />またその長期の使用により、<br />生命予後を含め、<br />患者さんの予後を悪化させる可能性が指摘されています。<br /><br />このため、<br />ガイドライン上では、<br />ベンゾジアゼピン系の薬剤は、<br />2～4週間の使用に留めるように、<br />と概ね書かれていますが、<br />実際には洋の東西を問わず、<br />1年間以上の長期間に渡り、<br />使用されることが多いのです。<br />　<br />ベンゾジアゼピン系の睡眠剤の欠点を、<br />改善するべく開発されたのが、<br />非ベンゾジアゼピン系の睡眠障害改善剤です。<br /><br />ベンゾジアゼピンの受容体には、<br />ω1とω2の2つの種類があることが知られています。<br />このうち主にω1が睡眠作用を誘導し、<br />ω2は不安を抑えたり、筋肉の緊張を取ったりする作用を、<br />主に誘導すると考えられています。<br />最近の研究では、<br />ω2への刺激は脳の神経の自己複製能を低下させるけれど、<br />ω1にはそうした作用はない、との報告もあります。<br /><br />そこで多くの副作用や有害事象の原因と考えられる、<br />ω2受容体には作用せず、<br />ω1受容体に選択的に作用する薬剤が開発されました。<br />ベンゾジアゼピンの受容体に結合すること自体は同じですが、<br />言わばその改良型と言って良い薬剤です。<br />ゾルピデム（商品名マイスリーなど）と、<br />ゾピクロン（商品名アモバンなど）、<br />その誘導体のエスゾピクロン（商品名ルネスタ）、<br />の3種類が日本では使用されています。<br />他に海外のみで使用されている薬として、<br />ザレプロンがあります。<br />一般名がZから始まることより、<br />Z薬という名称が使われています。<br /><br />このタイプの薬剤は、<br />従来のベンゾジアゼピン系薬剤と比較すると、<br />副作用や有害事象が少ないと考えられています。<br /><br />ただ、生命予後を含めた長期予後については、<br />最近ベンゾジアゼピンに近い傾向が見られるのでは、<br />という知見も散見されるようになっています。<br /><br />今回の研究は、<br />これまでに発表された観察研究の主だったデータを、<br />まとめた解析したメタ解析の研究です。<br /><br />これまでに発表された9件のコホート研究に含まれる、<br />トータルで2018397名のデータをまとめて解析したところ、<br />Z薬を使用している人は未使用と比較して、<br />総死亡のリスクが1.600倍（95％CI:1.027から2.491）有意に増加していました。<br />ただ、データ間の差は比較的大きく、<br />信頼区間はかなり広いものとなっています。<br /><br />つまり、Z薬の使用も、<br />ベンゾジアゼピン同様の長期リスクがある、<br />ということを示唆する結果です。<br /><br />現在はZ薬以外に、<br />メラトニン系の薬剤や、<br />オレキシン受容体拮抗薬など、<br />より安全性が高いと想定される薬剤が使用されていて、<br />今回のデータなどを見ても、<br />睡眠改善剤の使用は、<br />よりこうした薬剤に、<br />シフトしてゆくことになりそうです。<br /><br />ただ、ベンゾジアゼピン系の薬剤も、<br />当初は安全性が高いとされていましたから、<br />今安全と評価されている薬も、<br />10年後に同じ評価であるとは限りません。<br />こうした薬剤の評価は、<br />ある程度の期間を経ないと、<br />難しい側面のあることは、<br />留意する必要があると思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520539788</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520537251.html</link>
      <title>GLP-1受容体作動薬の減量とその効果</title>
      <pubDate>Mon, 27 Apr 2026 08:17:50 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Obesity誌に2026年２月24日付で掲載された、肥満症の治療薬の減量戦略についての論文です。GLP-１受容体作動薬は、2型糖尿病の治療薬として開発され、その後その体重減少効果や代謝の改善効果、臓器保護作用などが確認され、代謝も改善しつつ安全に体重を減少させる薬剤として、肥満症の治療にもその適応が拡大しています。肥満症に対する治療は、体重減少が一定..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/GLP-1E382A2E3838AE383ADE382B0E381AEE4B8ADE6ADA2E6B395.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="GLP-1&#x30A2;&#x30CA;&#x30ED;&#x30B0;&#x306E;&#x4E2D;&#x6B62;&#x6CD5;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/GLP-1E382A2E3838AE383ADE382B0E381AEE4B8ADE6ADA2E6B395-thumbnail2.jpg" width="500" height="541"></a>
Obesity誌に2026年２月24日付で掲載された、
肥満症の治療薬の減量戦略についての論文です。

GLP-１受容体作動薬は、
2型糖尿病の治療薬として開発され、
その後その体重減少効果や代謝の改善効果、
臓器保護作用などが確認され、
代謝も改善しつつ安全に体重を減少させる薬剤として、
肥満症の治療にもその適応が拡大しています。

肥満症に対する治療は、
体重減少が一定の目標に達して安定した時点で一旦中止し、
その後は生活指導のみで経過を観察することが、
一般的な肥満症に対する治療法で、
多くの臨床試験においても、
そうした方法が取られています。

しかし、実際には薬剤の中止後、
高率にリバウンドが生じることが報告されています。
たとえば2022年に発表された論文では、
68週のGLP-1受容体作動薬の治療により、
17.3%低下した体重が、
治療中止後1年で11.6％リバウンドしてしまった、
と報告されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35441470/

これではせっかくの治療の意味があまりありません。

2型糖尿病の患者さんと同じように、
期限を設けずに治療を継続することも1つの考えですが、
糖尿病の患者さん以外で、
この薬剤を長期使用した場合の安全性については、
まだ明確な知見は得られていません。

それでは、中止はせずにその使用を減量して経過をみる、
という方法はどうでしょうか？

上記論文ではGLP-1受容体作動薬であるセマグルチド、
もしくはGIP/GLP-1受容体作動薬のチルゼパチドを用いて、
週1回の注射による肥満症治療を施行した患者のうち、
減量が安定期に達した後、
10日から2週に1回、もしくはそれより間隔を空ける形で、
処方の減量を施行した30名のデータを、
解析した結果を報告しています。

その結果殆どの患者においてリバウンドは起こらず、
週1回の治療による体重の減少が、
注射間隔を減らして経過をみた、
平均36.3週に渡り維持されていました。

これは少人数の解析に過ぎず、
また通常の診療のデータを後から解析したもので、
その精度はそれほど高いものではありませんが、
肥満症の治療戦略としては非常に興味深く、
今後精度の高い介入試験のような形で、
同様の検証が成されることを期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/GLP-1E382A2E3838AE383ADE382B0E381AEE4B8ADE6ADA2E6B395.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="GLP-1アナログの中止法.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/GLP-1E382A2E3838AE383ADE382B0E381AEE4B8ADE6ADA2E6B395-thumbnail2.jpg" width="500" height="541" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/GLP-1E382A2E3838AE383ADE382B0E381AEE4B8ADE6ADA2E6B395-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Obesity誌に2026年２月24日付で掲載された、<br />肥満症の治療薬の減量戦略についての論文です。<br /><br />GLP-１受容体作動薬は、<br />2型糖尿病の治療薬として開発され、<br />その後その体重減少効果や代謝の改善効果、<br />臓器保護作用などが確認され、<br />代謝も改善しつつ安全に体重を減少させる薬剤として、<br />肥満症の治療にもその適応が拡大しています。<br /><br />肥満症に対する治療は、<br />体重減少が一定の目標に達して安定した時点で一旦中止し、<br />その後は生活指導のみで経過を観察することが、<br />一般的な肥満症に対する治療法で、<br />多くの臨床試験においても、<br />そうした方法が取られています。<br /><br />しかし、実際には薬剤の中止後、<br />高率にリバウンドが生じることが報告されています。<br />たとえば2022年に発表された論文では、<br />68週のGLP-1受容体作動薬の治療により、<br />17.3%低下した体重が、<br />治療中止後1年で11.6％リバウンドしてしまった、<br />と報告されています。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35441470/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35441470/</a><br /><br />これではせっかくの治療の意味があまりありません。<br /><br />2型糖尿病の患者さんと同じように、<br />期限を設けずに治療を継続することも1つの考えですが、<br />糖尿病の患者さん以外で、<br />この薬剤を長期使用した場合の安全性については、<br />まだ明確な知見は得られていません。<br /><br />それでは、中止はせずにその使用を減量して経過をみる、<br />という方法はどうでしょうか？<br /><br />上記論文ではGLP-1受容体作動薬であるセマグルチド、<br />もしくはGIP/GLP-1受容体作動薬のチルゼパチドを用いて、<br />週1回の注射による肥満症治療を施行した患者のうち、<br />減量が安定期に達した後、<br />10日から2週に1回、もしくはそれより間隔を空ける形で、<br />処方の減量を施行した30名のデータを、<br />解析した結果を報告しています。<br /><br />その結果殆どの患者においてリバウンドは起こらず、<br />週1回の治療による体重の減少が、<br />注射間隔を減らして経過をみた、<br />平均36.3週に渡り維持されていました。<br /><br />これは少人数の解析に過ぎず、<br />また通常の診療のデータを後から解析したもので、<br />その精度はそれほど高いものではありませんが、<br />肥満症の治療戦略としては非常に興味深く、<br />今後精度の高い介入試験のような形で、<br />同様の検証が成されることを期待したいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520537251</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520487069.html</link>
      <title>東京春祭プッチーニ・シリーズ vol.7「マノン・レスコー」</title>
      <pubDate>Sat, 25 Apr 2026 07:19:56 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は土曜日で午前中は石田医師が、午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。土曜日は趣味の話題です。今日はこちら。東京春音楽祭のプッチーニ・シリーズとして、プッチーニの初期の出世作「マノン・レスコー」が、演奏会形式で上演されました。これはとても素晴らしい上演で、特にテノールのリッカルド・マッシさんが抜群でした。僕はドミンゴの舞台を予習して行ったのですが、勿論生でドミンゴを聴けば、また感想は違うのでしょうが、録音のドミンゴと生のマッシ..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3839EE3838EE383B3E383ACE382B9E382B3E383BC.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30DE;&#x30CE;&#x30F3;&#x30EC;&#x30B9;&#x30B3;&#x30FC;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3839EE3838EE383B3E383ACE382B9E382B3E383BC-thumbnail2.jpg" width="459" height="640"></a>
東京春音楽祭のプッチーニ・シリーズとして、
プッチーニの初期の出世作「マノン・レスコー」が、
演奏会形式で上演されました。

これはとても素晴らしい上演で、
特にテノールのリッカルド・マッシさんが抜群でした。

僕はドミンゴの舞台を予習して行ったのですが、
勿論生でドミンゴを聴けば、
また感想は違うのでしょうが、
録音のドミンゴと生のマッシさんの歌声は、
遜色のない美声であり、歌の完成度でしたし、
何よりその熱情のようなものは、
こんな目の前、
こんな素晴らしい人間の歌声を、
聴いてしまうことがとても勿体なく申し訳ない、
と思えるくらいの出来栄えでした。

オペラは基本的には泣ける藝術ではありませんが、
この上演の3幕で、
マッシさんが囚人船に一緒に乗り込んで、
マノン以外の人生の全てを捨て去る宣言を、
高らかに歌い上げる場面は、
真面目に泣いてしまいました。

こんなことはそうざらにはありません。

さて、「マノン・レスコー」の物語、
奔放なマノンの魔性に魅入られて、
全てを失う純朴な騎士の物語は、
オペラの所謂悪女ものとしては、
「カルメン」と双璧を成すもので、
どちらもフランス原産というのは、
お土地柄もあるのだと思います。

現在主に上演されている「マノン」は、
フランスのマスネの「マノン」が先行作としてあり、
このプッチーニの「マノン・レスコー」があって、
それからマスネの曲を用いて作られた、
こちらも人気作のバレエ版があります。

原作も読みましたが、
如何にも18世紀的なメロドラマで、
奔放な女性のマノンと、
若い騎士デ・グリューが、
何度も何度もくっついたり離れたりを繰り返します。

マスネの「マノン」とそれを元に作られたバレエ版は、
原作をかなりはしょった格好で、
それでも基本的なお話の軸はそのままに、
劇化した作品です。

マスネ版は5幕のオペラで、
それだけでも結構長く、
同じ話の繰り返しの印象がありますが、
原作は実はもっと繰り返しの趣向が多いのです。

それと比較すると、
プッチーニの「マノン・レスコー」はかなり前衛的です。

1幕はマスネ版とほぼ同じで、
マノンとデ・グリューの出逢いから、
逃避行までを描くのですが、
マスネ版は2幕で慎ましい2人の愛の巣の様子と、
そこで飽き足らなくなったマノンが、
兄の手引きで姿を消すまでを描くところ、
プッチーニ版はそれをばっさりカットして、
2幕は既に金持ちの家で囲われている場面に飛び、
それまでの経緯は、
兄の口から台詞で簡単に語られるだけです。
更にマスネ版の3幕、
聖職者となったデグリューをマスネが誘惑する場面も一切なく、
マスネ版の3幕と4幕とを繋げた恰好で、
2幕のラストには、
既にマノンは逮捕されてしまいます。

1つの場の中に色々な感情を盛り込むのは、
プッチーニの得意技で、
この作品の2幕はそうした意味では非常にプッチーニ的です。
ただ、原作を知っていれば、なるほどな、
と思うところですが、
知らないとかなり唐突な展開にも感じるところです。

その後で有名な間奏曲から3幕の囚人船の場面に、
物語は急展開しますが、
2幕の長大な二重唱が、
アレンジされた形で間奏曲の旋律に引き継がれ、
それが更にアレンジされて、
3幕と4幕での二重唱にも引き継がれる、
という壮大な音楽のうねるような流れが、
この作品の最も素晴らしい部分で、
ある意味ワーグナー的なのですが、
それが巧みに通俗化されていて、
観客に受け入れやすくなっている点が、
プッチーニの創意です。

この3幕はマスネ版の5幕とほぼほぼ同じ場面ですが、
そのラストは壮大な合唱と共に、
デグリューの死への決意が、
ドラマティックな盛り上がりを見せ、
後の「トスカ」1幕ラストに匹敵するような、
壮大でシンフォニックな場面に仕上がっています。

そして、4幕はアメリカの荒野で2人きり、
という対比の妙が素晴らしく、
ドラマティックではないので、
これでラスト…という食い足りなさは残りますが、
そこはその後「ラ・ボエーム」や「トスカ」のラストの工夫に、
深化してゆくのだと思います。

今回の上演は音楽が何と言っても素晴らしく、
非常にスケール感の大きなもので、
プッチーニの音楽の構成美を、
あますところなく伝えていました。

それほど上演頻度は少ないこの作品は、
僕もこれまで生で聴いたのは2回だけで、
それも何となく物足りなさを覚える上演でした。
これならマスネ版の方が、
全然エレガントでいいな、と思ったものでしたが、
今回の上演で初めてその真価に気付いた思いがしました。

歌手陣もやや小粒ながらバランスが取れていて、
前述のようにテノールのマッシさんが抜群でした。

唯一物足りなさを感じたのは、
マノンを歌ったイヴォナ・ソボトカさんで、
押し出しは良く、ダイナミックな歌唱で迫力はありましたが、
プッチーニのソプラノの肝は、
持続の長いピアニシモの歌唱だと思うのですが、
ソボトカさんはピアニシモが歌えないので、
プッチーニのアリアの、
本物の魅力には乏しかったのが残念でした。

ただ、トータルには勿論非常に素晴らしい上演で、
この作品の魅力を強く感じた至福の時間でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は土曜日で午前中は石田医師が、<br />午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。<br /><br />土曜日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3839EE3838EE383B3E383ACE382B9E382B3E383BC.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="マノンレスコー.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3839EE3838EE383B3E383ACE382B9E382B3E383BC-thumbnail2.jpg" width="459" height="640" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E3839EE3838EE383B3E383ACE382B9E382B3E383BC-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />東京春音楽祭のプッチーニ・シリーズとして、<br />プッチーニの初期の出世作「マノン・レスコー」が、<br />演奏会形式で上演されました。<br /><br />これはとても素晴らしい上演で、<br />特にテノールのリッカルド・マッシさんが抜群でした。<br /><br />僕はドミンゴの舞台を予習して行ったのですが、<br />勿論生でドミンゴを聴けば、<br />また感想は違うのでしょうが、<br />録音のドミンゴと生のマッシさんの歌声は、<br />遜色のない美声であり、歌の完成度でしたし、<br />何よりその熱情のようなものは、<br />こんな目の前、<br />こんな素晴らしい人間の歌声を、<br />聴いてしまうことがとても勿体なく申し訳ない、<br />と思えるくらいの出来栄えでした。<br /><br />オペラは基本的には泣ける藝術ではありませんが、<br />この上演の3幕で、<br />マッシさんが囚人船に一緒に乗り込んで、<br />マノン以外の人生の全てを捨て去る宣言を、<br />高らかに歌い上げる場面は、<br />真面目に泣いてしまいました。<br /><br />こんなことはそうざらにはありません。<br /><br />さて、「マノン・レスコー」の物語、<br />奔放なマノンの魔性に魅入られて、<br />全てを失う純朴な騎士の物語は、<br />オペラの所謂悪女ものとしては、<br />「カルメン」と双璧を成すもので、<br />どちらもフランス原産というのは、<br />お土地柄もあるのだと思います。<br /><br />現在主に上演されている「マノン」は、<br />フランスのマスネの「マノン」が先行作としてあり、<br />このプッチーニの「マノン・レスコー」があって、<br />それからマスネの曲を用いて作られた、<br />こちらも人気作のバレエ版があります。<br /><br />原作も読みましたが、<br />如何にも18世紀的なメロドラマで、<br />奔放な女性のマノンと、<br />若い騎士デ・グリューが、<br />何度も何度もくっついたり離れたりを繰り返します。<br /><br />マスネの「マノン」とそれを元に作られたバレエ版は、<br />原作をかなりはしょった格好で、<br />それでも基本的なお話の軸はそのままに、<br />劇化した作品です。<br /><br />マスネ版は5幕のオペラで、<br />それだけでも結構長く、<br />同じ話の繰り返しの印象がありますが、<br />原作は実はもっと繰り返しの趣向が多いのです。<br /><br />それと比較すると、<br />プッチーニの「マノン・レスコー」はかなり前衛的です。<br /><br />1幕はマスネ版とほぼ同じで、<br />マノンとデ・グリューの出逢いから、<br />逃避行までを描くのですが、<br />マスネ版は2幕で慎ましい2人の愛の巣の様子と、<br />そこで飽き足らなくなったマノンが、<br />兄の手引きで姿を消すまでを描くところ、<br />プッチーニ版はそれをばっさりカットして、<br />2幕は既に金持ちの家で囲われている場面に飛び、<br />それまでの経緯は、<br />兄の口から台詞で簡単に語られるだけです。<br />更にマスネ版の3幕、<br />聖職者となったデグリューをマスネが誘惑する場面も一切なく、<br />マスネ版の3幕と4幕とを繋げた恰好で、<br />2幕のラストには、<br />既にマノンは逮捕されてしまいます。<br /><br />1つの場の中に色々な感情を盛り込むのは、<br />プッチーニの得意技で、<br />この作品の2幕はそうした意味では非常にプッチーニ的です。<br />ただ、原作を知っていれば、なるほどな、<br />と思うところですが、<br />知らないとかなり唐突な展開にも感じるところです。<br /><br />その後で有名な間奏曲から3幕の囚人船の場面に、<br />物語は急展開しますが、<br />2幕の長大な二重唱が、<br />アレンジされた形で間奏曲の旋律に引き継がれ、<br />それが更にアレンジされて、<br />3幕と4幕での二重唱にも引き継がれる、<br />という壮大な音楽のうねるような流れが、<br />この作品の最も素晴らしい部分で、<br />ある意味ワーグナー的なのですが、<br />それが巧みに通俗化されていて、<br />観客に受け入れやすくなっている点が、<br />プッチーニの創意です。<br /><br />この3幕はマスネ版の5幕とほぼほぼ同じ場面ですが、<br />そのラストは壮大な合唱と共に、<br />デグリューの死への決意が、<br />ドラマティックな盛り上がりを見せ、<br />後の「トスカ」1幕ラストに匹敵するような、<br />壮大でシンフォニックな場面に仕上がっています。<br /><br />そして、4幕はアメリカの荒野で2人きり、<br />という対比の妙が素晴らしく、<br />ドラマティックではないので、<br />これでラスト…という食い足りなさは残りますが、<br />そこはその後「ラ・ボエーム」や「トスカ」のラストの工夫に、<br />深化してゆくのだと思います。<br /><br />今回の上演は音楽が何と言っても素晴らしく、<br />非常にスケール感の大きなもので、<br />プッチーニの音楽の構成美を、<br />あますところなく伝えていました。<br /><br />それほど上演頻度は少ないこの作品は、<br />僕もこれまで生で聴いたのは2回だけで、<br />それも何となく物足りなさを覚える上演でした。<br />これならマスネ版の方が、<br />全然エレガントでいいな、と思ったものでしたが、<br />今回の上演で初めてその真価に気付いた思いがしました。<br /><br />歌手陣もやや小粒ながらバランスが取れていて、<br />前述のようにテノールのマッシさんが抜群でした。<br /><br />唯一物足りなさを感じたのは、<br />マノンを歌ったイヴォナ・ソボトカさんで、<br />押し出しは良く、ダイナミックな歌唱で迫力はありましたが、<br />プッチーニのソプラノの肝は、<br />持続の長いピアニシモの歌唱だと思うのですが、<br />ソボトカさんはピアニシモが歌えないので、<br />プッチーニのアリアの、<br />本物の魅力には乏しかったのが残念でした。<br /><br />ただ、トータルには勿論非常に素晴らしい上演で、<br />この作品の魅力を強く感じた至福の時間でした。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>オペラ</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520487069</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520507540.html</link>
      <title>医療従事者の使用するスマホの感染リスク</title>
      <pubDate>Fri, 24 Apr 2026 08:44:41 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は金曜日でクリニックは休診ですが、老人ホームの診療や産業医活動で都内を廻る予定です。それでは今日の話題です。今日はこちら。Antimicrobial Resistance &amp; Infection Control誌に2026年4月4日付で掲載された、医療従事者の持つスマホの感染リスクについての論文です。携帯電やはスマートフォンは、今では生活の必需品であることは間違いがありません。手で常にスマホを触り、何らかの操作をするという行為は、..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療や産業医活動で都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E3839EE3839BE381AEE6849FE69F93E383AAE382B9E382AF-6788e.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30B9;&#x30DE;&#x30DB;&#x306E;&#x611F;&#x67D3;&#x30EA;&#x30B9;&#x30AF;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E3839EE3839BE381AEE6849FE69F93E383AAE382B9E382AF-6788e-thumbnail2.jpg" width="500" height="556"></a>
Antimicrobial Resistance & Infection Control誌に2026年4月4日付で掲載された、
医療従事者の持つスマホの感染リスクについての論文です。

携帯電やはスマートフォンは、
今では生活の必需品であることは間違いがありません。

手で常にスマホを触り、
何らかの操作をするという行為は、
ほぼ途切れることなく、
1日中続いていることが多いのが実際です。

それは病院などに勤務する医療従事者でも、
例外ではありません。

勤務中は支給された業務用携帯以外は触らず、
携帯の消毒と手指消毒も常に行うというような決まり事はあっても、
実際にはこっそり自分のスマホも持っていて、
暇さえあればスマホをいじっている、
というようなスタッフは、
少なくないのが実際ではないでしょうか？

それでは、
医療従事者が使っているスマホの表面には、
実際にどの程度の病原体が付着しているのでしょうか？

今回の研究はドイツの大学病院において、
患者さんと直接接触する医療従事者が保有する、
232台の携帯電話（個人用と業務用含む）と、
病院には勤務しているが患者さんとの直接の接触はない、
事務職員などの保有する241台の携帯電話を対象として、
30か月に渡りその表面の病原体の検出と遺伝子検査を施行。
その比較を行っています。

その結果、
院内感染の原因となる多剤耐性菌が、
患者さんと接触しない職員の携帯では0.4%に検出されたのに対して、
接触のある医療従事者の携帯では、
15.1%という高率で検出されました。
アルコール含有の通常の除菌シートを用いて消毒を行うと、
多剤耐性菌の検出はされなくなりました。

このように病院で携帯電話を使用することには、
院内感染拡大のリスクがあり、
ちょっとした注意を怠らないだけで、
そのリスクは低減するという事実は、
全ての医療スタッフが、
認識するべき情報だと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は金曜日でクリニックは休診ですが、<br />老人ホームの診療や産業医活動で都内を廻る予定です。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E3839EE3839BE381AEE6849FE69F93E383AAE382B9E382AF-6788e.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="スマホの感染リスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E3839EE3839BE381AEE6849FE69F93E383AAE382B9E382AF-6788e-thumbnail2.jpg" width="500" height="556" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382B9E3839EE3839BE381AEE6849FE69F93E383AAE382B9E382AF-6788e-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Antimicrobial Resistance & Infection Control誌に2026年4月4日付で掲載された、<br />医療従事者の持つスマホの感染リスクについての論文です。<br /><br />携帯電やはスマートフォンは、<br />今では生活の必需品であることは間違いがありません。<br /><br />手で常にスマホを触り、<br />何らかの操作をするという行為は、<br />ほぼ途切れることなく、<br />1日中続いていることが多いのが実際です。<br /><br />それは病院などに勤務する医療従事者でも、<br />例外ではありません。<br /><br />勤務中は支給された業務用携帯以外は触らず、<br />携帯の消毒と手指消毒も常に行うというような決まり事はあっても、<br />実際にはこっそり自分のスマホも持っていて、<br />暇さえあればスマホをいじっている、<br />というようなスタッフは、<br />少なくないのが実際ではないでしょうか？<br /><br />それでは、<br />医療従事者が使っているスマホの表面には、<br />実際にどの程度の病原体が付着しているのでしょうか？<br /><br />今回の研究はドイツの大学病院において、<br />患者さんと直接接触する医療従事者が保有する、<br />232台の携帯電話（個人用と業務用含む）と、<br />病院には勤務しているが患者さんとの直接の接触はない、<br />事務職員などの保有する241台の携帯電話を対象として、<br />30か月に渡りその表面の病原体の検出と遺伝子検査を施行。<br />その比較を行っています。<br /><br />その結果、<br />院内感染の原因となる多剤耐性菌が、<br />患者さんと接触しない職員の携帯では0.4%に検出されたのに対して、<br />接触のある医療従事者の携帯では、<br />15.1%という高率で検出されました。<br />アルコール含有の通常の除菌シートを用いて消毒を行うと、<br />多剤耐性菌の検出はされなくなりました。<br /><br />このように病院で携帯電話を使用することには、<br />院内感染拡大のリスクがあり、<br />ちょっとした注意を怠らないだけで、<br />そのリスクは低減するという事実は、<br />全ての医療スタッフが、<br />認識するべき情報だと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520507540</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520503185.html</link>
      <title>アポE遺伝子と肉食と認知機能との関係性</title>
      <pubDate>Thu, 23 Apr 2026 07:21:08 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちらJAMA Network Open誌に2026年3月19日付で掲載された、肉の消費量と認知症リスクとの関連を、アルツハイマー病と関連のある遺伝子変異と結びつけて解析した、非常に興味深い内容の論文です。ソーセージなどの加工肉の摂取量が多いと、心血管疾患などのリスク増加に繋がり、認知症のリスクも増加するという点については、これまでに多くの知見があり、あまり異..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE981BAE4BC9DE5AD90E5A49AE59E8BE381A8E88289E9A39FE381AEE6848FE7BEA9.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30A2;&#x30DD;E&#x907A;&#x4F1D;&#x5B50;&#x591A;&#x578B;&#x3068;&#x8089;&#x98DF;&#x306E;&#x610F;&#x7FA9;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE981BAE4BC9DE5AD90E5A49AE59E8BE381A8E88289E9A39FE381AEE6848FE7BEA9-thumbnail2.jpg" width="500" height="541"></a>
JAMA Network Open誌に2026年3月19日付で掲載された、
肉の消費量と認知症リスクとの関連を、
アルツハイマー病と関連のある遺伝子変異と結びつけて解析した、
非常に興味深い内容の論文です。

ソーセージなどの加工肉の摂取量が多いと、
心血管疾患などのリスク増加に繋がり、
認知症のリスクも増加するという点については、
これまでに多くの知見があり、
あまり異論はありません。

加工肉は美味しいのですが、
健康には悪いのです。

ただ、加工肉以外の肉食が、
認知症のリスクにどのような影響を与えるのかについては、
それほど明確なことが分かっていません。

肉食が認知症に悪そう、という報告がある一方で、
2019年の認知症専門誌に発表され少し話題となった論文では、
肉の摂取が週に1回以下と少ない人は、
通常に食べている人（週4回以上）と比較して、
認知症のリスクが1.58倍有意に増加した、
という結果が得られています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30883348/

つまり、肉食は認知症予防には良い、
という報告もあるのです。

何故このような違いがあるのでしょうか？

1つの説明は、
人間の遺伝子のタイプによって、
肉食への適応が異なり、
それが結果に影響しているのではないか、
というものです。

人間の祖先はそもそもは菜食の傾向があり、
野菜や穀物など植物由来のタンパク質を主に摂取していたのですが、
その後脳機能が急速に進化した時期に、
肉食へとシフトチェンジして、
それが進化にも良い影響をもたらし、
その後人間という種が成熟すると、
今度は再び菜食に変わりつつある、
という考え方があります。

そのシフトチェンジとほぼ時を同じくして、
アルツハイマー病のリスクとしても知られている、
脂質代謝に関わるアポEという遺伝子が、
変異しているという事実があります。

こちらをご覧下さい。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE381AEE981BAE4BC9DE5AD90E381AEE6ADB4E58FB2.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30A2;&#x30DD;E&#x306E;&#x907A;&#x4F1D;&#x5B50;&#x306E;&#x6B74;&#x53F2;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE381AEE981BAE4BC9DE5AD90E381AEE6ADB4E58FB2-thumbnail2.jpg" width="500" height="309"></a>
これはアポE遺伝子の変異が生じたタイミングと、
人間の進化、
そして肉食と菜食のパターンの変化との関係を図示したものです。

現在存在しているアポE遺伝子の変異の中で、
最も早く誕生したのは、
アルツハイマー病リスクとの関連が深いとされている、
アポE4遺伝子で、
これが100万年以上前のことと考えられています。
この時点で人間は菜食から急速に肉食にシフトしていて、
同時に脳の急激な進化が始まっています。
その後徐々に肉食から菜食に再び変化があり、
その時期にアポE3遺伝子が出現。
これが20万年ほど前のことで、
その後最も新しい変異として、
認知症予防的に働くと想定される、
アポE2遺伝子が8万年ほど前に誕生しています。

このように、
菜食と肉食への順応に、
もともと脂質代謝を調節しているアポE遺伝子は関連が深く、
それが認知症リスクとも関連していると考えられるのです。

それでは遺伝子多型により、
肉食と認知症リスクとの関係にも、
違いがあるのではないでしょうか？

その問題を検証する目的で今回の研究では、
スウェーデンで施行された高齢者の健康調査のデータを活用して、
認知症リスクとアポE遺伝子の多型、
そして食事の肉の摂取量との関連を検証しています。

対象は登録の時点で60歳以上の、
認知症のない一般住民2157名で、
そのうちの1680名は認知機能の推移が調査可能で、
569名は認知症のリスクが高いと想定される、
アポE34 もしくは44の遺伝子型を有していました。

この遺伝子型の対象者では、
肉の摂取量が多いほど観察期間中の認知症リスクは低下していて、
肉の摂取量を5分割して最も多い群は少ない群と比較して、
認知症のリスクが55％（95％CI:0.21から0.95）有意に低下していました。

一方で他の遺伝子多型では、
同様の関連は認められませんでした。

また、加工肉の摂取量が多いと、遺伝子多型に関わらず、
肉食と認知症リスク低下との関連は認められませんでした。

このように、
遺伝的に認知症リスクの高いと想定される、
アポE遺伝子多型を持つ人では、
加工肉以外の肉の摂取量が多いほど、
認知症リスクは低下していました。

何故こうした現象が起こるのでしょうか？

今後の解明を待つ必要がありますが、
上記論文の筆者らのデータでは、
特定の遺伝子多型を持つ人では、
肉を多く摂取することへの適応が進んでいて、
肉の摂取量を増やした方が、
コレステロールの低下や不飽和脂肪酸の増加に繋がり易く、
それが認知症のリスク低下に、
繋がっている可能性があると推論しています。

これは現時点では、
「面白いお話」の域を出るものではありませんが、
遺伝子の多型と食事への適応が、
認知症リスクに関連しているというデータは、
非常に興味深く、
今後のより精度の高い検証に期待をしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE981BAE4BC9DE5AD90E5A49AE59E8BE381A8E88289E9A39FE381AEE6848FE7BEA9.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="アポE遺伝子多型と肉食の意義.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE981BAE4BC9DE5AD90E5A49AE59E8BE381A8E88289E9A39FE381AEE6848FE7BEA9-thumbnail2.jpg" width="500" height="541" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A2E3839DEE981BAE4BC9DE5AD90E5A49AE59E8BE381A8E88289E9A39FE381AEE6848FE7BEA9-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA Network Open誌に2026年3月19日付で掲載された、<br />肉の消費量と認知症リスクとの関連を、<br />アルツハイマー病と関連のある遺伝子変異と結びつけて解析した、<br />非常に興味深い内容の論文です。<br /><br />ソーセージなどの加工肉の摂取量が多いと、<br />心血管疾患などのリスク増加に繋がり、<br />認知症のリスクも増加するという点については、<br />これまでに多くの知見があり、<br />あまり異論はありません。<br /><br />加工肉は美味しいのですが、<br />健康には悪いのです。<br /><br />ただ、加工肉以外の肉食が、<br />認知症のリスクにどのような影響を与えるのかについては、<br />それほど明確なことが分かっていません。<br /><br />肉食が認知症に悪そう、という報告がある一方で、<br />2019年の認知症専門誌に発表され少し話題となった論文では、<br />肉の摂取が週に1回以下と少ない人は、<br />通常に食べている人（週4回以上）と比較して、<br />認知症のリスクが1.58倍有意に増加した、<br />という結果が得られています。<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30883348/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30883348/</a><br /><br />つまり、肉食は認知症予防には良い、<br />という報告もあるのです。<br /><br />何故このような違いがあるのでしょうか？<br /><br />1つの説明は、<br />人間の遺伝子のタイプによって、<br />肉食への適応が異なり、<br />それが結果に影響しているのではないか、<br />というものです。<br /><br />人間の祖先はそもそもは菜食の傾向があり、<br />野菜や穀物など植物由来のタンパク質を主に摂取していたのですが、<br />その後脳機能が急速に進化した時期に、<br />肉食へとシフトチェンジして、<br />それが進化にも良い影響をもたらし、<br />その後人間という種が成熟すると、<br />今度は再び菜食に変わりつつある、<br />という考え方があります。<br /><br />そのシフトチェンジとほぼ時を同じくして、<br />アルツハイマー病のリスクとしても知られている、<br />脂質代謝に関わるアポEという遺伝子が、<br />変異しているという事実があります。<br /><br />こちらをご覧下さい。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE381AEE981BAE4BC9DE5AD90E381AEE6ADB4E58FB2.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="アポEの遺伝子の歴史.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E3839DEE381AEE981BAE4BC9DE5AD90E381AEE6ADB4E58FB2-thumbnail2.jpg" width="500" height="309" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A2E3839DEE381AEE981BAE4BC9DE5AD90E381AEE6ADB4E58FB2-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />これはアポE遺伝子の変異が生じたタイミングと、<br />人間の進化、<br />そして肉食と菜食のパターンの変化との関係を図示したものです。<br /><br />現在存在しているアポE遺伝子の変異の中で、<br />最も早く誕生したのは、<br />アルツハイマー病リスクとの関連が深いとされている、<br />アポE4遺伝子で、<br />これが100万年以上前のことと考えられています。<br />この時点で人間は菜食から急速に肉食にシフトしていて、<br />同時に脳の急激な進化が始まっています。<br />その後徐々に肉食から菜食に再び変化があり、<br />その時期にアポE3遺伝子が出現。<br />これが20万年ほど前のことで、<br />その後最も新しい変異として、<br />認知症予防的に働くと想定される、<br />アポE2遺伝子が8万年ほど前に誕生しています。<br /><br />このように、<br />菜食と肉食への順応に、<br />もともと脂質代謝を調節しているアポE遺伝子は関連が深く、<br />それが認知症リスクとも関連していると考えられるのです。<br /><br />それでは遺伝子多型により、<br />肉食と認知症リスクとの関係にも、<br />違いがあるのではないでしょうか？<br /><br />その問題を検証する目的で今回の研究では、<br />スウェーデンで施行された高齢者の健康調査のデータを活用して、<br />認知症リスクとアポE遺伝子の多型、<br />そして食事の肉の摂取量との関連を検証しています。<br /><br />対象は登録の時点で60歳以上の、<br />認知症のない一般住民2157名で、<br />そのうちの1680名は認知機能の推移が調査可能で、<br />569名は認知症のリスクが高いと想定される、<br />アポE34 もしくは44の遺伝子型を有していました。<br /><br />この遺伝子型の対象者では、<br />肉の摂取量が多いほど観察期間中の認知症リスクは低下していて、<br />肉の摂取量を5分割して最も多い群は少ない群と比較して、<br />認知症のリスクが55％（95％CI:0.21から0.95）有意に低下していました。<br /><br />一方で他の遺伝子多型では、<br />同様の関連は認められませんでした。<br /><br />また、加工肉の摂取量が多いと、遺伝子多型に関わらず、<br />肉食と認知症リスク低下との関連は認められませんでした。<br /><br />このように、<br />遺伝的に認知症リスクの高いと想定される、<br />アポE遺伝子多型を持つ人では、<br />加工肉以外の肉の摂取量が多いほど、<br />認知症リスクは低下していました。<br /><br />何故こうした現象が起こるのでしょうか？<br /><br />今後の解明を待つ必要がありますが、<br />上記論文の筆者らのデータでは、<br />特定の遺伝子多型を持つ人では、<br />肉を多く摂取することへの適応が進んでいて、<br />肉の摂取量を増やした方が、<br />コレステロールの低下や不飽和脂肪酸の増加に繋がり易く、<br />それが認知症のリスク低下に、<br />繋がっている可能性があると推論しています。<br /><br />これは現時点では、<br />「面白いお話」の域を出るものではありませんが、<br />遺伝子の多型と食事への適応が、<br />認知症リスクに関連しているというデータは、<br />非常に興味深く、<br />今後のより精度の高い検証に期待をしたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520503185</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520493534.html</link>
      <title>クレアチニンとシスタチンCを用いた腎機能の推測法の精度</title>
      <pubDate>Wed, 22 Apr 2026 12:13:29 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、午後は産業医面談などで都内を廻る予定です。それでは今日の話題です。今日はこちら。British Medical Journal誌に、2026年3月19日付で掲載された、腎機能の新しい推計法の精度についての論文です。慢性腎臓病、つまり腎臓の働きが進行的に低下している状態を、早期に診断することが重要である、という考え方が最近広まっています。以前は簡単な検査で腎機能を測定することは、困難であると考えら..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、
午後は産業医面談などで都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B7E382B9E382BFE38381E383B3CE381A8E382AFE383ACE382A2E38381E3838BE383B3E4BDB5E794A8E8858EE6A99FE883BDE8A995E4BEA1.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30B7;&#x30B9;&#x30BF;&#x30C1;&#x30F3;C&#x3068;&#x30AF;&#x30EC;&#x30A2;&#x30C1;&#x30CB;&#x30F3;&#x4F75;&#x7528;&#x814E;&#x6A5F;&#x80FD;&#x8A55;&#x4FA1;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B7E382B9E382BFE38381E383B3CE381A8E382AFE383ACE382A2E38381E3838BE383B3E4BDB5E794A8E8858EE6A99FE883BDE8A995E4BEA1-thumbnail2.jpg" width="500" height="551"></a>
British Medical Journal誌に、
2026年3月19日付で掲載された、
腎機能の新しい推計法の精度についての論文です。

慢性腎臓病、
つまり腎臓の働きが進行的に低下している状態を、
早期に診断することが重要である、
という考え方が最近広まっています。

以前は簡単な検査で腎機能を測定することは、
困難であると考えられていました。

腎機能の低下を反映する検査として、
以前から使用されている血液検査に、
クレアチニンがあります。

クレアチニンは筋肉由来の物質で、
腎臓からほぼ全て排泄される性質を持つため、
腎機能が低下すると血液に溜まり、
血液のクレアチニン濃度が上昇します。

しかし、クレアチニンが明確に上昇した段階では、
既に腎機能は大きく低下している場合があり、
慢性腎臓病の早期診断には適していません。

クレアチニンを利用して、
腎臓の機能を定量的に測定する方法がありますが、
一定時間の尿を貯めて、
尿量や尿中のクレアチニンを測定するなど、
手間の掛かる検査を行わないと、
結果が出ないので、
こちらは健康診断などで簡単に実施するには、
適していなかったのです。

それが最近体格と血液のクレアチニン濃度のみから、
腎機能を推測することが行われるようになり、
これを推算糸球体濾過量（eGFR）と呼んで、
健診などでも広く使用されるようになりました。

その数値を用いて、
慢性腎臓病の管理のガイドラインが、
国際的に定められています。

しかし…

これは敢くまで簡易的な推測値なので、
完全に腎機能を反映している訳ではありません。

クレアチニン自体が筋肉由来の物質であるので、
筋肉量の影響を強く受け、
それを補正するために体格の数値を利用しているのですが、
それでも限界のあることは事実です。

もっと良い方法はないのでしょうか？

1つの代替案として、
クレアチニンの代わりにシスタチンCという検査値を、
使用する方法が提案されています。

シスタチンCもクレアチニンと同様、
腎臓からほぼ100％排泄される、
身体の老廃物の一種ですが、
全ての細胞から由来するので、
筋肉量の影響を受けないという利点があります。

ただ、実際にシスタチンCを用いた計測法と、
クレアチニンを用いた計測法とで、
どちらがより正確に腎機能を反映しているのかについては、
まだ議論があって一致した結論には到っていません。

今回の研究はイギリスの複数施設において、
慢性腎臓病でステージ3の状態（eGFRが30から59mL/min/1.73m²）
にある18歳以上の1229名の患者を登録し、
腎機能を複数の方法で計測し、
その正確さを3年の観察期間において比較検証しているものです。

ステージ3は軽度から中等度腎機能が低下している状態です。

腎機能は、
イオヘキソールクリアランス法という、
手の掛かる計測法によるものを基準として、
クレアチニンを利用した簡易計測法、
シスタチンCを利用した簡易計測法、
そして、クレアチニンとシスタチンCの両者を使用して、
両者の違いを調整することで、
一種の平均値を測定する方法の、
3種類を比較しています。
この3種類の簡易計測法は、
基本的に血液中のそれぞれの数値と、
体格から計算される性質のものです。
数式さえあれば、自動的に測定可能であるのです。

その結果、
精密な測定法による腎機能の指標である糸球体濾過量（GFR）は、
中央値で登録時が48.1mL/min/1.73m²、
3年後には43.6mL/min/1.73m²まで低下が認められました。
そしてクレアチニン、シスタチンC、クレアチニンとシスタチンC併用の、
3者による簡易測定法によるGFR値は、
精密測定よりいずれもやや高値になる傾向が認められました。

精密測定の値から、
年間に±3mL/min/1.73m²以内の違いを一致として判定すると、
クレアチニンやシスタチンC単独の簡易測定より、
クレアチニンとシスタチンC両者を勘案した簡易測定の方が、
より高い一致率を示していました。

こうした検査の目標は、
どの程度腎機能低下の進行を、
予測できるかという点にありますが、
いずれの簡易測定も、
腎機能の進行の感知については、
感度は54.1%未満と低く、
一方で特異度は90.4%を超える高率でした。
つまり、簡易検査では進行している人の、
54.1%未満しか発見することは出来ない一方で、
進行していない人を進行していると判定する可能性は、
10％未満であったという意味です。
これだけ感度の低いことは、問題ではありますが、
今回の研究において、
そもそも3年での低下率は小さなものではあるので、
それを正確に感知することに限界があるのは、
止むを得ないようにも思えます。

このように、
今回の検証では、
簡易測定の数値はいずれの方法でも、
精密測定よりやや高くなる傾向があり、
進行の診断は甘くなる傾向がありますが、
その正確さは、
クレアチニンとシスタチンCを同時に測定して調整した方が、
単独の測定値より優れていることが確認されました。

コストの問題もありますが、
今後より精度の高い健診を目指すためには、
クレアチニンとシスタチンC両者の測定が、
望ましいと言えそうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、<br />午後は産業医面談などで都内を廻る予定です。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B7E382B9E382BFE38381E383B3CE381A8E382AFE383ACE382A2E38381E3838BE383B3E4BDB5E794A8E8858EE6A99FE883BDE8A995E4BEA1.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="シスタチンCとクレアチニン併用腎機能評価.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B7E382B9E382BFE38381E383B3CE381A8E382AFE383ACE382A2E38381E3838BE383B3E4BDB5E794A8E8858EE6A99FE883BDE8A995E4BEA1-thumbnail2.jpg" width="500" height="551" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382B7E382B9E382BFE38381E383B3CE381A8E382AFE383ACE382A2E38381E3838BE383B3E4BDB5E794A8E8858EE6A99FE883BDE8A995E4BEA1-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />British Medical Journal誌に、<br />2026年3月19日付で掲載された、<br />腎機能の新しい推計法の精度についての論文です。<br /><br />慢性腎臓病、<br />つまり腎臓の働きが進行的に低下している状態を、<br />早期に診断することが重要である、<br />という考え方が最近広まっています。<br /><br />以前は簡単な検査で腎機能を測定することは、<br />困難であると考えられていました。<br /><br />腎機能の低下を反映する検査として、<br />以前から使用されている血液検査に、<br />クレアチニンがあります。<br /><br />クレアチニンは筋肉由来の物質で、<br />腎臓からほぼ全て排泄される性質を持つため、<br />腎機能が低下すると血液に溜まり、<br />血液のクレアチニン濃度が上昇します。<br /><br />しかし、クレアチニンが明確に上昇した段階では、<br />既に腎機能は大きく低下している場合があり、<br />慢性腎臓病の早期診断には適していません。<br /><br />クレアチニンを利用して、<br />腎臓の機能を定量的に測定する方法がありますが、<br />一定時間の尿を貯めて、<br />尿量や尿中のクレアチニンを測定するなど、<br />手間の掛かる検査を行わないと、<br />結果が出ないので、<br />こちらは健康診断などで簡単に実施するには、<br />適していなかったのです。<br /><br />それが最近体格と血液のクレアチニン濃度のみから、<br />腎機能を推測することが行われるようになり、<br />これを推算糸球体濾過量（eGFR）と呼んで、<br />健診などでも広く使用されるようになりました。<br /><br />その数値を用いて、<br />慢性腎臓病の管理のガイドラインが、<br />国際的に定められています。<br /><br />しかし…<br /><br />これは敢くまで簡易的な推測値なので、<br />完全に腎機能を反映している訳ではありません。<br /><br />クレアチニン自体が筋肉由来の物質であるので、<br />筋肉量の影響を強く受け、<br />それを補正するために体格の数値を利用しているのですが、<br />それでも限界のあることは事実です。<br /><br />もっと良い方法はないのでしょうか？<br /><br />1つの代替案として、<br />クレアチニンの代わりにシスタチンCという検査値を、<br />使用する方法が提案されています。<br /><br />シスタチンCもクレアチニンと同様、<br />腎臓からほぼ100％排泄される、<br />身体の老廃物の一種ですが、<br />全ての細胞から由来するので、<br />筋肉量の影響を受けないという利点があります。<br /><br />ただ、実際にシスタチンCを用いた計測法と、<br />クレアチニンを用いた計測法とで、<br />どちらがより正確に腎機能を反映しているのかについては、<br />まだ議論があって一致した結論には到っていません。<br /><br />今回の研究はイギリスの複数施設において、<br />慢性腎臓病でステージ3の状態（eGFRが30から59mL/min/1.73m²）<br />にある18歳以上の1229名の患者を登録し、<br />腎機能を複数の方法で計測し、<br />その正確さを3年の観察期間において比較検証しているものです。<br /><br />ステージ3は軽度から中等度腎機能が低下している状態です。<br /><br />腎機能は、<br />イオヘキソールクリアランス法という、<br />手の掛かる計測法によるものを基準として、<br />クレアチニンを利用した簡易計測法、<br />シスタチンCを利用した簡易計測法、<br />そして、クレアチニンとシスタチンCの両者を使用して、<br />両者の違いを調整することで、<br />一種の平均値を測定する方法の、<br />3種類を比較しています。<br />この3種類の簡易計測法は、<br />基本的に血液中のそれぞれの数値と、<br />体格から計算される性質のものです。<br />数式さえあれば、自動的に測定可能であるのです。<br /><br />その結果、<br />精密な測定法による腎機能の指標である糸球体濾過量（GFR）は、<br />中央値で登録時が48.1mL/min/1.73m²、<br />3年後には43.6mL/min/1.73m²まで低下が認められました。<br />そしてクレアチニン、シスタチンC、クレアチニンとシスタチンC併用の、<br />3者による簡易測定法によるGFR値は、<br />精密測定よりいずれもやや高値になる傾向が認められました。<br /><br />精密測定の値から、<br />年間に±3mL/min/1.73m²以内の違いを一致として判定すると、<br />クレアチニンやシスタチンC単独の簡易測定より、<br />クレアチニンとシスタチンC両者を勘案した簡易測定の方が、<br />より高い一致率を示していました。<br /><br />こうした検査の目標は、<br />どの程度腎機能低下の進行を、<br />予測できるかという点にありますが、<br />いずれの簡易測定も、<br />腎機能の進行の感知については、<br />感度は54.1%未満と低く、<br />一方で特異度は90.4%を超える高率でした。<br />つまり、簡易検査では進行している人の、<br />54.1%未満しか発見することは出来ない一方で、<br />進行していない人を進行していると判定する可能性は、<br />10％未満であったという意味です。<br />これだけ感度の低いことは、問題ではありますが、<br />今回の研究において、<br />そもそも3年での低下率は小さなものではあるので、<br />それを正確に感知することに限界があるのは、<br />止むを得ないようにも思えます。<br /><br />このように、<br />今回の検証では、<br />簡易測定の数値はいずれの方法でも、<br />精密測定よりやや高くなる傾向があり、<br />進行の診断は甘くなる傾向がありますが、<br />その正確さは、<br />クレアチニンとシスタチンCを同時に測定して調整した方が、<br />単独の測定値より優れていることが確認されました。<br /><br />コストの問題もありますが、<br />今後より精度の高い健診を目指すためには、<br />クレアチニンとシスタチンC両者の測定が、<br />望ましいと言えそうです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520493534</guid>
                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520487818.html</link>
      <title>厄介な人間関係と生物学的老化との関連</title>
      <pubDate>Tue, 21 Apr 2026 07:37:32 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。PNAS誌に2026年2月18日付で掲載された、厄介な人と関係を持つことと、生物学的老化との関係を検証した論文です。この社会には多くのストレスが存在していますが、多くの人が最もストレスだと感じているのは、他者との好ましからざる人間関係、端的に言えば、トラブルの元になるような、厄介な人間と関係を持つことだと思います。こうした自分にとって有害に感じる人物の..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3838FE382B9E383A9E383BCE381A8E88081E58C96E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30CF;&#x30B9;&#x30E9;&#x30FC;&#x3068;&#x8001;&#x5316;&#x3068;&#x306E;&#x95A2;&#x9023;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3838FE382B9E383A9E383BCE381A8E88081E58C96E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="572"></a>
PNAS誌に2026年2月18日付で掲載された、
厄介な人と関係を持つことと、
生物学的老化との関係を検証した論文です。

この社会には多くのストレスが存在していますが、
多くの人が最もストレスだと感じているのは、
他者との好ましからざる人間関係、
端的に言えば、
トラブルの元になるような、
厄介な人間と関係を持つことだと思います。

こうした自分にとって有害に感じる人物のことを、
上記文献ではハスラー（Hassler）と呼んでいます。

これはその人と関係を持つことで、
厄介な気分になり、心配事や揉め事が起こり、
結果として人生の障害になる、
というようなトラブルメイカー的人物のことです。

たとえば10人の他人と、
家族であったり、同じ仕事のプロジェクトに関わっていたり、
同じ趣味の集団を作っていたりすれば、
そのうちにおそらく1人は、
自分にとってハスラーと感じる人がいるものです。

これは人間の良し悪しの問題ではなく、
人間の集団ネットワークというものは、
自然とそうした性質をもつもの、
ハスラーを生むものなのだと思います。

ハスラーはストレスになります。

それでは、そのストレスは身体にどのような影響を与えるのでしょうか？

エピジェネティッククロック、
という考え方があります。
遺伝子に刻まれた時計、というくらいの意味です。

生物の遺伝子は、
加齢により遺伝子の老化と言って良い変化を持っています。

その指標には幾つか提唱されているものがありますが、
代表的なものは、
遺伝子DNAのメチル化という変化です。
DNAのメチル化は加齢に伴って一定のパターンで変化することが知られていて、
そこから細胞レベルの生物学的年齢を、
試算することが出来ます。

これが遺伝子の時計です。

今回の研究はアメリカにおいて、
社会的ネットワーク分析という手法を用いて、
2345人の一般住民の人間関係のストレスを解析。
そこにおける「ハスラー」の存在が、
唾液の遺伝子検査で解析された、
生物学的年齢に与える影響を検証しています。

その結果、
ハスラーが1人増える毎に、
その人の生物学的老化の速度は1.5%速くなり、
生物学的年齢が9か月老化することが確認されました。

つまり、人間関係のストレスが老化を早めることが、
遺伝子のレベルで実証された訳です。

そんなことを言われてもどうすれば良いのか、
とは思うところですし、
ある人にとってのハスラーが、
別の人にとってはそうではない、
ということも当然想定される訳ですから、
ことはそれほど単純ではありません。

ただ、AIでたいていのことは最適解が得られる昨今ですから、
こうした集団のストレス関係を総合的に解析することにより、
どのような集団の構成が、
こうした人間関係の弊害を最小化出来るのか、
その解明にも是非進んで欲しいと思います。

おそらく、これは人間にとって、
得意な作業では到底ないからです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3838FE382B9E383A9E383BCE381A8E88081E58C96E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ハスラーと老化との関連.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E3838FE382B9E383A9E383BCE381A8E88081E58C96E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="572" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E3838FE382B9E383A9E383BCE381A8E88081E58C96E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />PNAS誌に2026年2月18日付で掲載された、<br />厄介な人と関係を持つことと、<br />生物学的老化との関係を検証した論文です。<br /><br />この社会には多くのストレスが存在していますが、<br />多くの人が最もストレスだと感じているのは、<br />他者との好ましからざる人間関係、<br />端的に言えば、<br />トラブルの元になるような、<br />厄介な人間と関係を持つことだと思います。<br /><br />こうした自分にとって有害に感じる人物のことを、<br />上記文献ではハスラー（Hassler）と呼んでいます。<br /><br />これはその人と関係を持つことで、<br />厄介な気分になり、心配事や揉め事が起こり、<br />結果として人生の障害になる、<br />というようなトラブルメイカー的人物のことです。<br /><br />たとえば10人の他人と、<br />家族であったり、同じ仕事のプロジェクトに関わっていたり、<br />同じ趣味の集団を作っていたりすれば、<br />そのうちにおそらく1人は、<br />自分にとってハスラーと感じる人がいるものです。<br /><br />これは人間の良し悪しの問題ではなく、<br />人間の集団ネットワークというものは、<br />自然とそうした性質をもつもの、<br />ハスラーを生むものなのだと思います。<br /><br />ハスラーはストレスになります。<br /><br />それでは、そのストレスは身体にどのような影響を与えるのでしょうか？<br /><br />エピジェネティッククロック、<br />という考え方があります。<br />遺伝子に刻まれた時計、というくらいの意味です。<br /><br />生物の遺伝子は、<br />加齢により遺伝子の老化と言って良い変化を持っています。<br /><br />その指標には幾つか提唱されているものがありますが、<br />代表的なものは、<br />遺伝子DNAのメチル化という変化です。<br />DNAのメチル化は加齢に伴って一定のパターンで変化することが知られていて、<br />そこから細胞レベルの生物学的年齢を、<br />試算することが出来ます。<br /><br />これが遺伝子の時計です。<br /><br />今回の研究はアメリカにおいて、<br />社会的ネットワーク分析という手法を用いて、<br />2345人の一般住民の人間関係のストレスを解析。<br />そこにおける「ハスラー」の存在が、<br />唾液の遺伝子検査で解析された、<br />生物学的年齢に与える影響を検証しています。<br /><br />その結果、<br />ハスラーが1人増える毎に、<br />その人の生物学的老化の速度は1.5%速くなり、<br />生物学的年齢が9か月老化することが確認されました。<br /><br />つまり、人間関係のストレスが老化を早めることが、<br />遺伝子のレベルで実証された訳です。<br /><br />そんなことを言われてもどうすれば良いのか、<br />とは思うところですし、<br />ある人にとってのハスラーが、<br />別の人にとってはそうではない、<br />ということも当然想定される訳ですから、<br />ことはそれほど単純ではありません。<br /><br />ただ、AIでたいていのことは最適解が得られる昨今ですから、<br />こうした集団のストレス関係を総合的に解析することにより、<br />どのような集団の構成が、<br />こうした人間関係の弊害を最小化出来るのか、<br />その解明にも是非進んで欲しいと思います。<br /><br />おそらく、これは人間にとって、<br />得意な作業では到底ないからです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
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                </item>
        <item>
      <link>https://kitashina.seesaa.net/article/520473934.html</link>
      <title>貧血とアルツハイマー病リスク</title>
      <pubDate>Mon, 20 Apr 2026 07:26:37 +0900</pubDate>
            <description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。JAMA Network Open誌に、2026年4月17日付で掲載された、貧血と認知症との関連についての論文です。貧血が認知症のリスクになることは、これまでに複数の報告があります。たとえば、2019年のNeurology誌の論文では、貧血の存在は、トータルな認知症のリスクを34％、アルツハイマー病のリスクを41％、有意に増加させると報告されています。..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
<a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383ABE38384E3838FE382A4E3839EE383BCE79785E381A8E8B2A7E8A180E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="&#x30A2;&#x30EB;&#x30C4;&#x30CF;&#x30A4;&#x30DE;&#x30FC;&#x75C5;&#x3068;&#x8CA7;&#x8840;&#x3068;&#x306E;&#x95A2;&#x9023;.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383ABE38384E3838FE382A4E3839EE383BCE79785E381A8E8B2A7E8A180E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="529"></a>
JAMA Network Open誌に、
2026年4月17日付で掲載された、
貧血と認知症との関連についての論文です。

貧血が認知症のリスクになることは、
これまでに複数の報告があります。

たとえば、2019年のNeurology誌の論文では、
貧血の存在は、
トータルな認知症のリスクを34％、
アルツハイマー病のリスクを41％、
有意に増加させると報告されています。
興味深いことにこの論文では、
貧血ばかりではなく、
多血症も認知症のリスクとなっています。
https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000008003

それでは、何故貧血は認知症と関連があるのでしょうか？

まだ明確には分かっていませんが、
1つの仮説としては、
血液が有効に脳に酸素を運ぶことが出来なくなるため、
脳の酸素不足が神経細胞の萎縮に繋がるのでは、
という考え方があります。
また、それとは別個に、
脳の酸化ストレスや炎症など、
認知症の進行のメカニズムに、
貧血が何等かの関与をしている、
という仮説も提唱をされています。

今回の研究はスウェーデンにおいて、
高齢者の健康についての疫学研究のデータを活用することで、
この問題の検証を行っています。

60歳以上で登録の時点で認知症のない一般住民、
トータル2282名（年齢の中央値72.2歳）を平均で9.3年観察し、
貧血の有無と血液の認知症に関連するバイオマーカー、
そして認知症発症との関連を検証しています。

認知症関連の血液マーカーとしては、
NfL（ニューロフィラメントL）という、
神経細胞由来の認知症に関連するマーカー、
リン酸タウ217という、
脳内のアミロイドβ蓄積を反映するマーカー、
GFAP（グリア線維性酸性タンパク）という、
神経の炎症を反映するマーカー、
などが測定されています。

貧血の診断はWHOの基準に基づき、
ヘモグロビンが女性では12.0g/dL以下、
男性では13.0g/dL以下が用いられています。

その結果、
観察期間中に全体の15.9%に当たる、
362名が認知症を発症。
貧血の存在はその後の認知症リスクを1.66倍（95％CI:1.21から2.28）、
有意に増加させていました。
また、貧血は認知症関連の3種のマーカー、
NfL、リン酸タウ217、GFAPの上昇とも相関し、
貧血と認知症マーカーいずれかの上昇が共に認められると、
認知症リスクはより高く、
3.64倍（95％CI:2.39から5.56）有意に増加していることが確認されました。

このように、
貧血は認知症マーカーで反映されるような、
認知症進行のメカニズムとも関連を持ち、
認知症のリスクを押し上げている可能性が想定されます。

今後、
貧血の適切な治療により、
認知症の予防に繋がるかの検証を含め、
臨床的なデータの蓄積に期待をしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383ABE38384E3838FE382A4E3839EE383BCE79785E381A8E8B2A7E8A180E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="アルツハイマー病と貧血との関連.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383ABE38384E3838FE382A4E3839EE383BCE79785E381A8E8B2A7E8A180E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="529" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A2E383ABE38384E3838FE382A4E3839EE383BCE79785E381A8E8B2A7E8A180E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA Network Open誌に、<br />2026年4月17日付で掲載された、<br />貧血と認知症との関連についての論文です。<br /><br />貧血が認知症のリスクになることは、<br />これまでに複数の報告があります。<br /><br />たとえば、2019年のNeurology誌の論文では、<br />貧血の存在は、<br />トータルな認知症のリスクを34％、<br />アルツハイマー病のリスクを41％、<br />有意に増加させると報告されています。<br />興味深いことにこの論文では、<br />貧血ばかりではなく、<br />多血症も認知症のリスクとなっています。<br /><a href="https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000008003" target="_blank">https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000008003</a><br /><br />それでは、何故貧血は認知症と関連があるのでしょうか？<br /><br />まだ明確には分かっていませんが、<br />1つの仮説としては、<br />血液が有効に脳に酸素を運ぶことが出来なくなるため、<br />脳の酸素不足が神経細胞の萎縮に繋がるのでは、<br />という考え方があります。<br />また、それとは別個に、<br />脳の酸化ストレスや炎症など、<br />認知症の進行のメカニズムに、<br />貧血が何等かの関与をしている、<br />という仮説も提唱をされています。<br /><br />今回の研究はスウェーデンにおいて、<br />高齢者の健康についての疫学研究のデータを活用することで、<br />この問題の検証を行っています。<br /><br />60歳以上で登録の時点で認知症のない一般住民、<br />トータル2282名（年齢の中央値72.2歳）を平均で9.3年観察し、<br />貧血の有無と血液の認知症に関連するバイオマーカー、<br />そして認知症発症との関連を検証しています。<br /><br />認知症関連の血液マーカーとしては、<br />NfL（ニューロフィラメントL）という、<br />神経細胞由来の認知症に関連するマーカー、<br />リン酸タウ217という、<br />脳内のアミロイドβ蓄積を反映するマーカー、<br />GFAP（グリア線維性酸性タンパク）という、<br />神経の炎症を反映するマーカー、<br />などが測定されています。<br /><br />貧血の診断はWHOの基準に基づき、<br />ヘモグロビンが女性では12.0g/dL以下、<br />男性では13.0g/dL以下が用いられています。<br /><br />その結果、<br />観察期間中に全体の15.9%に当たる、<br />362名が認知症を発症。<br />貧血の存在はその後の認知症リスクを1.66倍（95％CI:1.21から2.28）、<br />有意に増加させていました。<br />また、貧血は認知症関連の3種のマーカー、<br />NfL、リン酸タウ217、GFAPの上昇とも相関し、<br />貧血と認知症マーカーいずれかの上昇が共に認められると、<br />認知症リスクはより高く、<br />3.64倍（95％CI:2.39から5.56）有意に増加していることが確認されました。<br /><br />このように、<br />貧血は認知症マーカーで反映されるような、<br />認知症進行のメカニズムとも関連を持ち、<br />認知症のリスクを押し上げている可能性が想定されます。<br /><br />今後、<br />貧血の適切な治療により、<br />認知症の予防に繋がるかの検証を含め、<br />臨床的なデータの蓄積に期待をしたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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            <category>医療のトピック</category>
      <author>fujiki</author>
      <guid isPermaLink="false">blog:https://blog.seesaa.jp,kitashina/520473934</guid>
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