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<title>北品川藤クリニック院長のブログ</title>
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<description>北品川藤クリニック院長の石原が、医療問題から趣味のあれこれまで、やや赤裸々に綴ります。</description>
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<title>クレアチンのサプリメント摂取の中高年への健康効果</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Journal of the International Society of Sports Nutrition 誌に、2026年8月11日付で掲載された、アミノ酸由来の成分であるクレアチンを、サプリメントとして使用することの有効性についての論文です。加齢により筋肉量は減少し筋力は低下します。これをサルコペニアと呼んでいます。一方で体脂肪は加齢により増..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-10-05T07:47:34+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382AFE383ACE382A2E38381E383B3E382B5E38397E383AAE383A1E383B3E38388E381AEE69C89E58AB9E680A7.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="クレアチンサプリメントの有効性.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382AFE383ACE382A2E38381E383B3E382B5E38397E383AAE383A1E383B3E38388E381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg" width="500" height="561" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382AFE383ACE382A2E38381E383B3E382B5E38397E383AAE383A1E383B3E38388E381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Journal of the International Society of Sports Nutrition 誌に、<br />2026年8月11日付で掲載された、<br />アミノ酸由来の成分であるクレアチンを、<br />サプリメントとして使用することの有効性についての論文です。<br /><br />加齢により筋肉量は減少し筋力は低下します。<br />これをサルコペニアと呼んでいます。<br />一方で体脂肪は加齢により増加し、<br />そのため体重は増加して筋力は低下する、<br />という状態が生じます。<br />これをサルコペニア肥満（sarcopenic obesity）と呼んでいます。<br /><br />通常肥満の治療は、<br />食事のカロリーを制限して、<br />適度な運動を組み合わせることです。<br /><br />しかし、サルコペニア肥満では、<br />カロリーを制限すれば、<br />より筋肉量が減少するリスクがあります。<br />サルコペニアの状態で無理に運動をすれば、<br />関節や筋肉を傷めたり、<br />転倒骨折などのリスクを高め、<br />こちらも悪循環となる可能性があります。<br /><br />それでは、どうすれば良いのでしょうか？<br /><br />食事を調整することにより、<br />脂肪は増やさずに筋肉を増やすことが出来れば、<br />それに越したことはありません。<br /><br />しかし、そんな好都合なことは可能なのでしょうか？<br /><br />そこで近年注目されているのが、<br />アミノ酸由来の成分であるクレアチンを、<br />中高年へのサプリメントとして使用する、<br />という考え方です。<br /><br />クレアチンというのは、<br />グリシン、アルギニン、メチオニンという、<br />3種類のアミノ酸から作られる成分で、<br />肝臓でアミノ酸を原料として産生されますし、<br />肉や魚などにも多く含まれていて、<br />主にこうした動物性蛋白質を摂ることにより摂取されます。<br /><br />このクレアチンは体内でリン酸化して、<br />クレアチンリン酸となり、<br />細胞内に蓄えられると、<br />細胞のエネルギー源であるATPを、<br />応急的に増加させる、<br />電池の急速充電のような働きを持っています。<br /><br />クレアチン水和物をサプリメントとして摂取すると、<br />速やかに筋肉内などに移行し、<br /><a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1327657/" target="_blank">https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1327657/</a><br />運動時の筋力を増強させるような効果があることが、<br />1990年代初頭に確認され、<br />アスリートが使用するなどして注目されました。<br /><br />この筋トレなどの運動と組み合わせたクレアチンの有効性は、<br />運動のパフォーマンス向上などにおいては、<br />ほぼ確立されています。<br /><br />一方で過剰なクレアチンは腎臓や肝臓に負荷を与え、<br />臓器障害などのリスクになる可能性も指摘されています。<br /><br />そして、この効率的に筋力をアップさせるというクレアチンの効果が、<br />サルコペニアに拮抗するものとして、<br />中高年への適応が注目されているのです。<br /><br />更に近年クレアチンは脳のエネルギー源としても、<br />有効に働いているという知見があります。<br />クレアチンは脳細胞にも移行して、<br />そのエネルギー源としても活用されることが、<br />近年の研究で明確になっているのです。<br /><br />それでは、<br />実際にサルコペニア肥満のリスクのある、<br />運動不足の中高年に、<br />クレアチンのサプリメントはどのような効果があるのでしょうか？<br /><br />今回の研究はアメリカのテキサス州において、<br />年齢が45歳から65歳で、<br />重い持病はなく座りがちの生活を送る73名を対象として、<br />クレアチン水和物のサプリメントもしくは偽サプリメントを、<br />分からないように使用し、<br />運動トレーニングや食事指導をする群としない群とに分けて、<br />その健康への影響を12週間に渡り検証しているものです。<br /><br />クレアチンは1回5グラムを1日に2回、<br />トータルで1日10グラムが継続的に使用されました。<br />これはほぼ2キロの赤身ステーキに匹敵する量です。<br /><br />その結果、<br />クレアチンのサプリメントを使用することにより、<br />運動トレーニングや食事指導をしなくても、<br />筋肉量を反映する除脂肪組織量と筋力、<br />筋持久力がいずれも増加。<br />中性脂肪などの幾つかの脂質の指標とHbA1cも改善。<br />認知機能の指標にも良い影響が認められました。<br />そしてこうしたクレアチンの健康効果は、<br />運動トレーニングや食事指導を併用することにより、<br />より明確なものとなっていました。<br /><br />このように、<br />今回の厳密な検証において、<br />中高年の一般住民がクレアチンのサプリメントを使用することで、<br />運動や食事はいつも通りでも、<br />筋力や認知機能が改善することが確認されました。<br /><br />高用量のクレアチンを摂取し続けることは、<br />長期的に健康上のリスクとなる可能性は否定出来ず、<br />その安全性については、<br />更なる検証が必要ですが、<br />今回明らかになったクレアチンの健康効果は、<br />非常に興味深く、<br />今後加齢によるサルコペニア予防のための、<br />突破口となる可能性を秘めているように思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>食品保存料の健康リスク（2026年フランスの疫学データ）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。European Heart Journal誌に 2026年5月20日付で掲載された、食品保存料の健康リスクについての論文です。食品添加物は食品の製造や保存の過程で、食品に添加される物質のことで、食品の色合いを良くするために使用される着色料や、保存料、甘味料などの種類に分かれます。このうち、食品の酸化や細菌増殖などによる劣化を防ぎ、食品が食べることの可..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-28T08:39:26+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E9A39FE59381E4BF9DE5AD98E589A4E381AEE5BF83E8A180E7AEA1E796BEE682A3E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="食品保存剤の心血管疾患リスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E9A39FE59381E4BF9DE5AD98E589A4E381AEE5BF83E8A180E7AEA1E796BEE682A3E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="554" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E9A39FE59381E4BF9DE5AD98E589A4E381AEE5BF83E8A180E7AEA1E796BEE682A3E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />European Heart Journal誌に 2026年5月20日付で掲載された、<br />食品保存料の健康リスクについての論文です。<br /><br />食品添加物は食品の製造や保存の過程で、<br />食品に添加される物質のことで、<br />食品の色合いを良くするために使用される着色料や、<br />保存料、甘味料などの種類に分かれます。<br /><br />このうち、<br />食品の酸化や細菌増殖などによる劣化を防ぎ、<br />食品が食べることの可能な期間を延ばす目的で、<br />使用される添加物が食品保存料です。<br /><br />上記文献では食品保存料を、<br />抗酸化作用のあるものとそうでないものとに分けています。<br /><br />日本では抗酸化作用のあるものを酸化防止剤、<br />それ以外の食品保存料を普通に保存料、<br />としていることが一般的です。<br /><br />酸化防止剤には、<br />アスコルビン酸（ビタミンC）やトコフェロール（ビタミンE）などが、<br />保存料には、<br />ソルビン酸カリウムなどがあります。<br />上記文献では亜硝酸ナトリウムが保存料として分類されていますが、<br />日本では発色剤として使用されています。<br />このように同じ成分であっても、<br />その分類は用途には国や地域によって、<br />違いはあるようです。<br /><br />いずれにしても非常に多くの食品添加物が、<br />食品の保存期間を延長するために使用されていることは、<br />国内外を問わず間違いがありません。<br /><br />それでは、こうした保存料に健康上のリスクはないのでしょうか？<br /><br />食品添加物の安全性については、<br />国や関係機関も研究調査をしており、<br />その上で通常使用される量においては、<br />安全性には問題がないことを確認しています。<br /><br />ただ、その一方で主に動物実験などの基礎研究においては、<br />こうした保存料の使用が、<br />高血圧や心血管疾患のリスクなる、<br />というような報告も散見されます。<br /><br />また、添加物には、<br />アスコルビン酸のように、<br />ビタミンCとして自然の食品から摂取可能な成分もあり、<br />そうした成分にはリスクはないのではないか、<br />という意見もあります。<br /><br />今回の研究はフランスで行われた、<br />大規模な疫学研究のデータを解析したもので、<br />112395名の一般住民を、<br />中間値で7.9年観察し、<br />その間の病気の発症と、<br />複数回施行された詳細な食事記録との関連を検証しているものです。<br />食事記録においては、<br />トータルで58種類の保存料が含まれていました。<br /><br />解析の結果、<br />酸化防止剤以外の食品保存料の摂取量が多い人は、<br />少ない人と比較して、<br />観察期間中の高血圧のリスクが29％（95％CI:1.20から1.39）、<br />心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスクが16％（95％CI:1.04から1.29）、<br />それぞれ有意に増加していました。<br /><br />また、<br />酸化防止剤の摂取量が多い人も、<br />少ない人と比較して、<br />高血圧のリスクが22％（95％CI:1.13から1.31）有意に増加していました。<br /><br />このように今回の大規模な検証においては、<br />他の関連する因子を補正した結果として、<br />食品保存料を多く摂ることの、<br />高血圧や心血管疾患のリスク増加が示唆されました。<br />原因として想定される成分の中には、<br />ビタミンCのように、<br />単独ではむしろ心血管疾患予防効果が想定される物質も含まれていて、<br />その解釈は現時点では慎重に考えるべきだと思いますが、<br />同一の栄養成分であっても、<br />自然の食品で摂る場合と、<br />添加物として大量持続的に摂る場合とは、<br />その健康効果に違いのある可能性はあり、<br />食品添加物は最小限度に摂取することが、<br />健康維持のためには望ましいのかも知れません。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>「バックルームズ」</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は日曜日でクリニックは休診です。休みの日は趣味の話題です。今日はこちら。アメリカでスマッシュヒットを記録した、ホラースリラーが今ロードショー公開されています。ある筈のない謎の部屋が、ホームセンターの地下の壁の向こうにあって、その迷宮のような世界に、人が囚われるというお話で、それだけ聞くと如何にもありがちで、詰まらなそうな感じがするでしょ。映画館で流れる予告編が、また「8番出口」と同じような雰囲気なので、ああ同じような低予算で、頭で..</description>
<dc:subject>映画</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-27T10:49:43+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は日曜日でクリニックは休診です。<br /><br />休みの日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38390E38383E382AFE383ABE383BCE383A0E382BA.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="バックルームズ.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38390E38383E382AFE383ABE383BCE383A0E382BA-thumbnail2.jpg" width="453" height="640" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E38390E38383E382AFE383ABE383BCE383A0E382BA-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />アメリカでスマッシュヒットを記録した、<br />ホラースリラーが今ロードショー公開されています。<br /><br />ある筈のない謎の部屋が、<br />ホームセンターの地下の壁の向こうにあって、<br />その迷宮のような世界に、<br />人が囚われるというお話で、<br />それだけ聞くと如何にもありがちで、<br />詰まらなそうな感じがするでしょ。<br /><br />映画館で流れる予告編が、<br />また「8番出口」と同じような雰囲気なので、<br />ああ同じような低予算で、<br />頭でっかちで大したことなく終わってしまうような、<br />ショボい映画なのね、<br />というように思いがちなのですが、<br />実際にはアイデア満載のスケールの大きな物語で、<br />不条理なホラーのお好きな方であれば、<br />これは絶対見逃さないで、<br />と大声で叫んで廻りたいような快作でした。<br /><br />これね、<br />アリ・アスター監督の「ボーはおそれている」、<br />に近いような話なんですね。<br />アリ・アスター監督は、<br />そのシュールでグロテスクなビジュアルは、<br />とても冴えていて魅力的なのですが、<br />何しろダラダラ長いし、<br />ホアキン・フェニックスの脂ぎったお芝居が、<br />延々と続くので胃もたれするようなところがありますよね。<br />これをそのシュールで魅力的なビジュアルはそのままに、<br />全体をシュッとブラッシュアップさせて、<br />余計な哲学的蘊蓄を外し、<br />ホラーの要素を強めた作品に仕上げています。<br /><br />正直この監督がこのレベルで、<br />シュールなホラースリラーを連発してくれるのであれば、<br />アリ・アスター監督はもういいかな、<br />と思ったくらいです。<br /><br />ただ、この映画は「ボーはおそれている」の影響は、<br />受けて成立していると思うのですね。<br />最初が主人公の1人のカウンセリングで始まるところも同じですし、<br />屋根裏での怪物の出現の仕方とか、<br />迷宮を彷徨う感じの肌触りも似ています。<br /><br />オープニングは手持ちカメラの映像で始まるので、<br />ああ、低予算のあんな奴か、<br />というように嫌な予感を持つのですが、<br />それはプロローグのみで画格が変わり、<br />その後は物語性もきっちりと担保されているので、<br />作品世界に安心して身を委ねることが出来ます。<br /><br />こうしたお話の常で、<br />異次元世界の謎は完全には解明はされないのですが、<br />その分からなさの加減も、<br />とても良い感じで着地しています。<br /><br />脅かし方やスリルの要素、グロテスクさもなかなかで、<br />ホラーのファンの方であれば、<br />十全に楽しむことが出来ると思います。<br /><br />最後におそらくは元になった短編が、<br />おまけとして付いているのですが、<br />まあ見なくても良いくらいの内容でした。<br /><br />最近のホラーの中では、<br />「ウェポンズ」と共に最も印象に残った1本で、<br />こうした物のお好きな方には、<br />是非にとお勧めしたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />皆さんも良い休日をお過ごし下さい。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>食事の脂質の成分が前立腺がん患者の予後に与える影響</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。JAMA Network Open誌に2026年9月2日付で掲載された、前立腺がん患者の予後に当たる食事の影響についての論文です。前立腺がんは高齢の男性に多いがんで、PSAという血液検査の異常値を契機として発見されることが多く、概ねその生命予後は良いことで知られています。ただ、実際には前立腺がん自体での死亡は少なくても、心血管疾患（心筋梗塞や脳卒中など..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-24T07:55:22+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38395E382A1E38383E38388E381AEE69182E58F96E9878FE381A8E5898DE7AB8BE885BAE3818CE38293E381AEE4BA88E5BE8CE381A8E381AEE996A2E4BF82.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ファットの摂取量と前立腺がんの予後との関係.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38395E382A1E38383E38388E381AEE69182E58F96E9878FE381A8E5898DE7AB8BE885BAE3818CE38293E381AEE4BA88E5BE8CE381A8E381AEE996A2E4BF82-thumbnail2.jpg" width="500" height="552" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E38395E382A1E38383E38388E381AEE69182E58F96E9878FE381A8E5898DE7AB8BE885BAE3818CE38293E381AEE4BA88E5BE8CE381A8E381AEE996A2E4BF82-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA Network Open誌に2026年9月2日付で掲載された、<br />前立腺がん患者の予後に当たる食事の影響についての論文です。<br /><br />前立腺がんは高齢の男性に多いがんで、<br />PSAという血液検査の異常値を契機として発見されることが多く、<br />概ねその生命予後は良いことで知られています。<br /><br />ただ、実際には前立腺がん自体での死亡は少なくても、<br />心血管疾患（心筋梗塞や脳卒中など）での死亡や、<br />他のがんの併発による死亡が多いことが近年問題視されています。<br /><br />たとえば、2012年にがんの専門誌に掲載されたこちらの論文では、<br />スウェーデンとアメリカでの疫学データを解析した結果、<br />前立腺がんと診断され死亡した患者のうち、<br />実際に前立腺がんでの死亡者は、<br />スウェーデンの調査で35％、アメリカの調査で16％に過ぎず、<br />心血管疾患や他のがんでの死亡者の方が、<br />ずっと多いことが報告されています。<br /><a href="https://academic.oup.com/jnci/article-abstract/104/17/1335/896142?redirectedFrom=fulltext" target="_blank">https://academic.oup.com/jnci/article-abstract/104/17/1335/896142?redirectedFrom=fulltext</a><br /><br />問題なのは診断や治療の進歩により、<br />前立腺がん自体での死亡者は減少している一方で、<br />心血管疾患や他のがんでの死亡は、<br />減ってはいないという事実があります。<br /><br />それでは、<br />心血管疾患などの予防に有効であるとされる、<br />食事の脂質バランスの調整を行うことにより、<br />前立腺がん患者の予後改善に結び付くのでしょうか？<br /><br />今回の研究は、<br />アメリカにおいて、<br />医療従事者を対象とした疫学研究のデータを活用して、<br />この問題の検証を行っています。<br /><br />対象は1986年から2019年に、<br />転移のない前立腺がんと診断された、<br />平均年齢69.5歳の4884名で、<br />中間値で12.8年の観察期間中に、<br />そのうちの3040名が何等かの原因により死亡しています。<br /><br />脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とがあり、<br />飽和脂肪酸は肉の脂身やバター、ラードなど、<br />不飽和脂肪酸には魚の油やオリーブオイル、ごま油などが含まれます。<br />不飽和脂肪酸は更にオメガ3系とオメガ6系、9系などに分かれ、<br />青身魚の油の成分として有名なEPAやDHAは、<br />オメガ3系脂肪酸に分類されます。<br />そして、心血管疾患などの予防のためには、<br />飽和脂肪酸の比率を減らし、<br />不飽和脂肪酸を増やすことが、<br />重要であると考えられています。<br /><br />そこで飽和脂肪酸の摂取量を5分割して、<br />最も少ない場合と比較して、<br />最も多い群では、<br />総死亡のリスクが24％（95％CI:1.05-1.47）、<br />心血管疾患による死亡のリスクが42％（95%CI:,1.02-1.98）、<br />それぞれ有意に増加していました。<br />前立腺以外のがんのリスクも42％（95%CI,0.93-2.17）、<br />こちらは有意ではないものの、<br />増加している傾向は示していました。<br /><br />飽和脂肪酸の主な供給源である、<br />動物性の脂肪を、<br />不飽和脂肪酸の主な供給源である、<br />植物性の脂肪に、<br />摂取カロリーの10％置換すると、<br />総死亡のリスクが16％（95%CI,0.76から0.93）、<br />有意に低下すると推計されました。<br />また総摂取カロリーの5％を、<br />飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸に置換すると、<br />総死亡のリスクが20％（95％I:0.70-0.91）、<br />こちらも有意に低下したと推計されました。<br /><br />このように、<br />食事の脂肪の組成を健康的な状態にすることで、<br />前立腺がんと診断された患者さんの予後が改善することは、<br />他のがんの予後改善にも結び付く重要な知見で、<br />がんはそのがんのみでの予後に、<br />医療はこれまで注力しがちでしたが、<br />今後はそのがん以外の予後を改善することが、<br />トータルには重要になって来るように思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>「ルックバック」（2026年是枝裕和監督実写版）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は祝日でクリニックは休診です。休みの日は趣味の話題です。今日はこちら。少女2人の人生を通して、藝術を糧に生きる人間精神の精髄を、余すところなく描いたような、藤本タツキさんの傑作中編漫画を、是枝裕和監督が実写化した作品が、今ロードショー公開されています。これは原作は勿論傑作ですし、そのアニメ映画版がまた大傑作だったので、是枝監督としても、かなりハードルの高い仕事であったと思うのですが、出来上がった作品を観ると、原作をリスペクトしつつ..</description>
<dc:subject>映画</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-23T09:50:02+09:00</dc:date>
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こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は祝日でクリニックは休診です。<br /><br />休みの日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ABE38383E382AFE38390E38383E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ルックバック.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ABE38383E382AFE38390E38383E382AF-thumbnail2.jpg" width="453" height="640" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E383ABE38383E382AFE38390E38383E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />少女2人の人生を通して、<br />藝術を糧に生きる人間精神の精髄を、<br />余すところなく描いたような、<br />藤本タツキさんの傑作中編漫画を、<br />是枝裕和監督が実写化した作品が、<br />今ロードショー公開されています。<br /><br />これは原作は勿論傑作ですし、<br />そのアニメ映画版がまた大傑作だったので、<br />是枝監督としても、<br />かなりハードルの高い仕事であったと思うのですが、<br />出来上がった作品を観ると、<br />原作をリスペクトしつつ、<br />四季豊かな自然の中に生きる少女2人の描写は、<br />これもまさに是枝監督の世界そのものの、<br />詩情豊かな素晴らしい映像に仕上がっていて、<br />とてもとても感銘を受けました。<br /><br />基本的にはアニメ版も観ている人向けの映画で、<br />その後どうなるのかを知っているので、<br />最初のちょっとしたシーンから、<br />切なくなって胸が締め付けられるような気分になるのです。<br /><br />原作やアニメ版のポイントとなる部分、<br />藤野が自分のファンだと京本に言われて雨の中を駆出すシーンや、<br />2人の主人公が道を違えるシーン、<br />虚構が悲劇の現実をねじ伏せようとするシーンなどは、<br />敢えて抑え目に描いているのですが、<br />その代わりに2人の成長のディテールが、<br />リアルかつ緻密に繊細に描写されていて、<br />それが原作を補完するような感じになって、<br />作品世界の膨らみを増しています。<br />原作にはない幾つかのディテールも、<br />非常に効果的に機能していました。<br /><br />主役2人がまた抜群で、<br />子役からの切り替えが、<br />何ら違和感なく行われるのも、<br />是枝マジックといった感じでした。<br /><br />いずれにしても、<br />原作もアニメも実写も傑作で、<br />それぞれが互いを補完するような関係になっていて、<br />トータルで豊穣な作品世界を構成しているというのは、<br />原作の映画化としては極めて稀なことで、<br />真の傑作というのはこうしたものなのだなと、<br />改めて感じ入るような思いがありました。<br /><br />原作とアニメ版と一緒に、<br />是非是非ご鑑賞下さい。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />皆さんも良い休日をお過ごし下さい。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>季節性インフルエンザ感染の重症化リスク（2026年メタ解析）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は土曜日で午前中は石田医師が、午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。それでは今日の話題です。今日はこちら。Lancet Respiratory Medicine誌に2026年9月8日付でウェブ掲載された、インフルエンザの重症化リスクについてのメタ解析の論文です。季節性インフルエンザの流行が、今年（2026年）は8月中旬のお盆明けくらいから始まっていて、9月初旬にはクリニックのある品川区周辺でも、保育園や小学校などでの集団感染..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-19T07:17:50+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は土曜日で午前中は石田医師が、<br />午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A4E383B3E38395E383ABE382A8E383B3E382B6E381AEE9878DE79787E58C96E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="インフルエンザの重症化リスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A4E383B3E38395E383ABE382A8E383B3E382B6E381AEE9878DE79787E58C96E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="527" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A4E383B3E38395E383ABE382A8E383B3E382B6E381AEE9878DE79787E58C96E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Lancet Respiratory Medicine誌に2026年9月8日付でウェブ掲載された、<br />インフルエンザの重症化リスクについてのメタ解析の論文です。<br /><br />季節性インフルエンザの流行が、<br />今年（2026年）は8月中旬のお盆明けくらいから始まっていて、<br />9月初旬にはクリニックのある品川区周辺でも、<br />保育園や小学校などでの集団感染が確認されるなど、<br />その影響は広がりを見せています。<br /><br />毎年流行を繰り返す季節性インフルエンザには、<br />A型とB型の2種類があり、<br />A型にはH1N1pdmという、<br />もともとAソ連型として知られていて、<br />2009年に豚インフルエンザのウイルスに関連した変異を伴い、<br />当時新型インフルエンザとして社会問題となったものと、<br />H3N2という抗原型でA香港型と呼ばれていて、<br />こちらもマイナーな変異を繰り返して、<br />流行を繰り返しているものの、<br />2種類の系統が毎年出現しています。<br />B型にも大きく2系統があることが知られていますが、<br />現状は1つの系統のみが近年は流行しています。<br /><br />今回の通常より前倒しとなった流行は、<br />集団感染の事例などではH1N1pdmが多く検出されていますが、<br />同時期にH3N2やB型のウイルスも同定されていて、<br />明確な傾向が現状は確認されていないようです。<br /><br />さて、季節性インフルエンザは基本的には流行感冒の一種で、<br />多くの感染者は自然に回復しますが、<br />一部に入院が必要な状態に悪化したり、<br />致死的な経過を取る事例も確認されています。<br /><br />重症化は慢性の基礎疾患や免疫機能の低下、<br />高齢などで生じやすいことが知られていますが、<br />実際にはその根拠となるデータは、<br />それほど精度の高いものではありません。<br /><br />そこで今回の研究はWHOの委託を受け、<br />季節性インフルエンザ感染で重症化したり、死亡する事例の背景を、<br />これまでの疫学研究のデータをまとめて解析する、<br />システマティックレビューとメタ解析という手法を用いて、<br />大規模に検証しているものです。<br /><br />対象となっているのは、<br />これまでの63の疫学研究に含まれる、<br />2150518名のインフルエンザ感染者で、<br />その背景と予後とを解析したところ、<br />発症の時点で重症ではないインフルエンザの感染者が、<br />入院治療が必要な状態となるリスクは、<br />年齢は10歳高いほど1.72倍（95％CI:1.02から2.89）、<br />心血管疾患があると2.72倍（95％CI:1.24から5.94）、<br />免疫不全の患者では2.70倍（95％CI:1.55から4.70）、<br />慢性の呼吸器疾患があると2.24倍（95％CI:1.90から2.64）、<br />神経疾患があると2.31倍（95％CI:1.65から3.24）<br />それぞれ有意に増加していました。<br /><br />そして、重症のインフルエンザ感染者が死亡するリスクは、<br />細菌感染の併発で4.13倍（95％CI:1.53から11.14）、<br />栄養状態不良で3.29倍（95％CI:1.57から6.89）、<br />敗血症で3.19倍（95％CI:2.08から4.89）、<br />急性腎障害で2.92倍（95％CI:1.11から7.73）、<br />心血管疾患で2.43倍（95％CI:1.16から5.09）、<br />悪性腫瘍の合併で2.21倍（95％CI:1.31から3.72）、<br />神経疾患の合併で2.08倍（95％CI:1.13から3.83）、<br />年齢が65歳以上で2.47倍（95％CI:2.21から2.75）、<br />とそれぞれ有意に増加していました。<br /><br />このように年齢が65歳以上で、<br />慢性の内臓疾患などを合併している患者さんでは、<br />明確にインフルエンザの重症化のリスクが増加していて、<br />これはある種想定通りの結果ですが、<br />今回精度の高いデータが得られたことの意義は大きく、<br />こうしたリスクの高い対象者に、<br />今後はインフルエンザの予防や診断、治療の重点を、<br />置くような対策が重要となるかも知れません。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>スタチンの高齢者への一次予防効果（2026年オーストラリアの介入試験）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。それでは今日の話題です。今日はこちら。the New England Journal of Medicine誌に、2026年8月29日付で掲載された、スタチンの高齢者への健康効果についての論文です。スタチンというのは、コレステロール合成酵素の阻害剤で、強力に血液中のコレステロールを低下させる作用を持ち、高コレステロール血症の治療薬として、世界的に広く使用されている薬剤です。その使..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-12T08:02:22+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E382BFE38381E383B3E381AEE9AB98E9BDA2E88085E381B8E381AEE4B880E6ACA1E4BA88E998B2E58AB9E69E9C.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="スタチンの高齢者への一次予防効果.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382B9E382BFE38381E383B3E381AEE9AB98E9BDA2E88085E381B8E381AEE4B880E6ACA1E4BA88E998B2E58AB9E69E9C-thumbnail2.jpg" width="500" height="563" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382B9E382BFE38381E383B3E381AEE9AB98E9BDA2E88085E381B8E381AEE4B880E6ACA1E4BA88E998B2E58AB9E69E9C-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />the New England Journal of Medicine誌に、<br />2026年8月29日付で掲載された、<br />スタチンの高齢者への健康効果についての論文です。<br /><br />スタチンというのは、<br />コレステロール合成酵素の阻害剤で、<br />強力に血液中のコレステロールを低下させる作用を持ち、<br />高コレステロール血症の治療薬として、<br />世界的に広く使用されている薬剤です。<br /><br />その使用は、<br />特に心筋梗塞などの心血管疾患の、<br />再発予防（二次予防）に有効性が高く、<br />こうした病気の診療においては、<br />必須の薬としての地位が確立しています。<br /><br />スタチンにはコレステロール低下作用だけではなく、<br />抗炎症作用など、<br />動脈硬化などの血管病変を抑制するような、<br />多彩な作用が確認されていて、<br />その相乗効果として、<br />血管病変のトータルな進行予防に有効であることが、<br />これまでの精度の高い臨床データにより、<br />明らかになっています。<br /><br />ただ、70歳以上の高齢者については、<br />あまり明確なことが分かっていません。<br /><br />多くの臨床試験において、<br />高齢者はその対象外となっているからです。<br /><br />そこで今回の研究はオーストラリアにおいて、<br />70歳以上で心血管疾患や糖尿病、認知症の既往がなく、<br />生活も自立している9971名の高齢者を対象として、<br />くじ引きで2つの群に分けると、<br />一方は代表的なスタチンの1つであるアトルバスタチンを、<br />1日40㎎で使用し、<br />もう一方は偽薬を同様に使用して、<br />中央値で5.9年の経過観察を施行しています。<br /><br />スタチンはそもそもはコレステロールの降下剤ですが、<br />この試験ではコレステロールの数値には関わらす、<br />スタチンは使用されています。<br />対象者のLDLコレステロールの平均値は127mg/dLです。<br /><br />その結果、<br />スタチン使用群は偽薬群と比較して、<br />心血管疾患による死亡や心筋梗塞、脳卒中などを併せたリスクを、<br />30％（95％CI;0.61から0.82）有意に低下させていました。<br />ただ、総死亡や認知症、身体障碍を併せたリスクについては、<br />明確な両群の違いは認められませんでした。<br />安全性の面ではスタチン使用群で、<br />糖尿病の発症などは少し増加していましたが、<br />有害事象は少なくとも重度のものは、<br />両群での有意な差は認められませんでした。<br /><br />このように、<br />今回の高齢者のみを対象とした厳密な検証において、<br />高用量のスタチンの使用は、<br />心血管疾患の発症リスクを低下させる効果が確認されました。<br />ただ、トータルに障碍のない生存期間を延長するような効果については、<br />明確に確認はされませんでした。<br /><br />今回のデータのポイントは、<br />これまで高齢者ではスタチンは無効、<br />という考え方もあったのですが、<br />そうではないよ、ということで、<br />大きな病気のない健康な人に、<br />70代以上で使用を開始しても、<br />一定の脳卒中や心筋梗塞の予防効果はありそうだ、<br />ということがまず1点。<br />一方で、寝たきりや認知症になることなく、<br />健康な長生きを達成出来るかというと、<br />そこまでの効果はなさそう、<br />というのが2点目になるかと思います。<br /><br />ただ、今回使用されている1日40㎎というのは、<br />日本の健康保険では、<br />家族性コレステロール血症のみに、<br />使用可能な高用量なので、<br />その点は注意する必要があります。<br /><br />70歳以上の年齢での、<br />一次予防目的でのスタチンの継続的使用については、<br />こうしたデータを参考にしながら、<br />個別に検討する必要がありそうです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>呼気延長呼吸がリスクのある決断に与える影響は？</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Neuron誌に2026年5月28日付でウェブ掲載された、ゆっくりと息を吐く呼吸法の意外な心理的効果についての論文です。ゆっくりと時間を掛けた深呼吸、特に息を吸う時間より、吐く時間を長く取るような呼吸に、気持ちを落ち着かせるような効果のあることは、一般にも広く知られている事実です。色々な呼吸法があり、宗教的な訓練法から始まって、アレンジされたものもあり..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-10T07:13:28+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38286E381A3E3818FE3828AE38197E3819FE591BCE590B8E696B9E3818CE884B3E381ABE4B88EE38188E3828BE5BDB1E99FBF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ゆっくりした呼吸方が脳に与える影響.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38286E381A3E3818FE3828AE38197E3819FE591BCE590B8E696B9E3818CE884B3E381ABE4B88EE38188E3828BE5BDB1E99FBF-thumbnail2.jpg" width="500" height="513" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E38286E381A3E3818FE3828AE38197E3819FE591BCE590B8E696B9E3818CE884B3E381ABE4B88EE38188E3828BE5BDB1E99FBF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Neuron誌に2026年5月28日付でウェブ掲載された、<br />ゆっくりと息を吐く呼吸法の意外な心理的効果についての論文です。<br /><br />ゆっくりと時間を掛けた深呼吸、<br />特に息を吸う時間より、<br />吐く時間を長く取るような呼吸に、<br />気持ちを落ち着かせるような効果のあることは、<br />一般にも広く知られている事実です。<br /><br />色々な呼吸法があり、<br />宗教的な訓練法から始まって、<br />アレンジされたものもありますが、<br />一番ポピュラーなのは、<br />息を吸っている時間の倍以上の時間を掛けて、<br />ゆっくりと息を吐くというもので、<br />これを呼気延長呼吸と呼んでいます。<br /><br />呼吸法は自律神経の働きと、<br />関連が深いことが分かっていて、<br />呼気延長呼吸は、<br />副交感神経の働きを強め、<br />相対的に交感神経の働きを抑える、<br />という知見が多く報告されています。<br /><br />自律神経には交感神経と副交感神経とがあり、<br />交感神経の緊張は脈拍や血圧の上昇に繋がり、<br />副交感神経の活動が高まると、<br />脈拍の変動が大きくなって、<br />身体はリラックスした状態となります。<br /><br />心臓の自律神経のバランスは呼吸と連動していて、<br />息を吸い込む吸気では、<br />主に交感神経が優位となって脈拍が増加し、<br />息を吐く呼気では、<br />逆に副交感神経が優位となって脈拍はゆっくりとなります。<br /><br />自律神経の状態は、<br />人間の行動の選択に影響を与えます。<br /><br />生理学的検証では、<br />交感神経が優位な状態では、<br />緊張と不安が強くなり、<br />損失の危険を伴うような選択は、<br />回避する傾向が強まり、<br />逆に副交感神経が優位な状態では、<br />「気が大きく」なり、<br />リスクがあっても、<br />利益を最大化するような選択、<br />つまりギャンブル的な思考が強まる、<br />という知見が得られています。<br /><br />何となく、<br />リラックスしていれば冷静に判断してリスクは冒さず、<br />興奮していれば、<br />リスクを度外視してギャンブルに走りそうですが、<br />実際にはそうではないのです。<br /><br />それでは、<br />呼吸などを調整することで、<br />身体を強制的に副交感神経優位な状態にすると、<br />そうでない場合と比較して、<br />リスクを伴うような行動の選択は、<br />変化するものなのでしょうか？<br /><br />今回の研究は呼気延長呼吸を利用することで、<br />人間の決断にどのような変化がもたらされるのかを検証しているものです。<br /><br />健康な若年成人（平均年齢24.78歳）41名を対象として、<br />コインの裏表を予測するような、<br />ギャンブル的な課題を与えます。<br />当たる確率は50％で、<br />当たると報奨金が与えられ、<br />外れると逆にお金を取られます。<br /><br />そうした課題を通常の呼吸状態で施行することと、<br />2秒で息を吸い、8秒掛けて息を吐くという、<br />呼気延長呼吸を施行しつつ行った場合とで、<br />その決断を比較すると共に、<br />自律神経の状態と脳の活性化部位を、<br />機能性MRI検査や心拍、発汗などの自律神経機能のモニタリングで検証しました。<br /><br />その結果、<br />呼気延長呼吸を行うことで、<br />交感神経機能は変化しないままで、<br />副交感神経の活動が高まり、<br />その副交感神経の活動が高いほど、<br />決断において報酬を得ることへの感受性が高まり、<br />損失のリスクより、<br />報酬を得る可能性のあることを優先するような、<br />つまりギャンブル的判断をする傾向のあることが確認されました。<br /><br />この時、<br />脳の報酬価値の判定に関わる部位である、<br />腹側正中前頭前野と呼ばれる部位と、<br />帯状回後部と呼ばれる部位の神経活動が高まっていることも、<br />機能性MRIの解析で確認されました。<br /><br />つまり、<br />リスクを伴う決断をするという、<br />非常に高度の脳の働きとされている行為が、<br />実は自律神経機能のような、<br />身体状況によって強い影響を受けていて、<br />自律神経の外的調節によって、<br />その行動が変わり得る、<br />ということがかなり明確に示されたのです。<br /><br />人間はその人生において、<br />多くのリスクを伴う決断をしていて、<br />それは人間の高い知性や人間性に関わるものであると、<br />一般にはそう考えられていますが、<br />呼吸法を変えるだけでその決断が変わる可能性があるという、<br />今回の生理学的知見は、<br />その常識に大きな懐疑を与えるもののように、<br />個人的には思いました。<br /><br />身体と脳との関係というのは、<br />一筋縄ではいかないものであるようです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>三谷幸喜「アメリカン・ドリーム」</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は土曜日で午前中は石田医師が、午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。土曜日は趣味の話題です。今日はこちら。三谷幸喜さんの新作が、今PARCO劇場で上演されています。三谷さんの舞台は今年は充実していて、1月の「いのこりぐみ」もなかなかでしたし、4月の「新宿発8時15分」は、あれだけの上演回数というのが非常に勿体なく感じる、三谷さんの劇作の中でも、間違いなく上位に来る傑作でした。そんな訳で今回もとても楽しみにして出掛けました。今..</description>
<dc:subject>演劇</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-05T08:06:17+09:00</dc:date>
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こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は土曜日で午前中は石田医師が、<br />午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。<br /><br />土曜日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383A1E383AAE382ABE383B3E38389E383AAE383BCE383A0.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="アメリカンドリーム.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E383A1E383AAE382ABE383B3E38389E383AAE383BCE383A0-thumbnail2.jpg" width="424" height="600" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A2E383A1E383AAE382ABE383B3E38389E383AAE383BCE383A0-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />三谷幸喜さんの新作が、<br />今PARCO劇場で上演されています。<br /><br />三谷さんの舞台は今年は充実していて、<br />1月の「いのこりぐみ」もなかなかでしたし、<br />4月の「新宿発8時15分」は、<br />あれだけの上演回数というのが非常に勿体なく感じる、<br />三谷さんの劇作の中でも、<br />間違いなく上位に来る傑作でした。<br /><br />そんな訳で今回もとても楽しみにして出掛けました。<br /><br />今回は時々ある海外を舞台にした、<br />翻訳劇トリビュートという感じのお芝居で、<br />赤狩りの時代のアメリカを舞台にして、<br />映画人が如何にして権力の横暴に対して、<br />「藝術家」として抵抗するか、<br />という如何にも三谷さんらしいテーマで、<br />キャストも小日向文世さんを初めとして、<br />とても豪華な面々ですから、<br />その期待は観る前からとても高まります。<br /><br />鑑賞後の感想としては、<br />とても贅沢に手の掛かった作品で、<br />如何にもPARCO劇場という風格を感じました。<br /><br />ネタバレはしたくないのであまり言えませんが、<br />舞台機構の使い方が、<br />映像の使い方を含めてとても贅沢かつ緻密で鮮やかでしたよね。<br /><br />新しい発想という感じではないのですが、<br />その緻密な計算と絵面の美しさには感銘を受けました。<br /><br />こういうのは、<br />生で舞台を観ることの醍醐味の1つですよね。<br /><br />また美術や衣装、メイクなどが非常に素晴らしくて、<br />本当に手間とお金を掛けて、<br />役者さんを最良の形になるように仕上げている、<br />という感じがありました。<br /><br />ここまでしてもらえれば、<br />勿論役者さんも乗りますよね。<br /><br />役柄を皆さんが十全に体現した、<br />ある種の演劇の教科書のような、<br />素晴らしい演技であったと思いました。<br /><br />ただ、肝心の内容については、<br />今回は今一つだったですね。<br /><br />三谷さん自身が新しい試み、と言っていますから、<br />色々と思うところがあったんだと思うのですね。<br />全体としては、「笑の大学」の変奏曲という感じで、<br />それを6人でプロローグとエピローグに挟まれた、<br />3場のお芝居という感じにして、<br />それぞれ3人の藝術家が、<br />権力の追求に個性的な別の方法で立ち向かう、<br />という構成になっています。<br /><br />「笑の大学」の3倍増しを狙った、<br />という訳で、<br />そうなれば凄かったと思うのですが、<br />実際には追求する側も終始腰が引けている感じで、<br />権力の怖さみたいなものがまるでないし、<br />1場の浅野和之編はとても良かったのですが、<br />2場の山崎一編が、<br />ただののらりくらりの受け答えに、<br />追求側がなすすべもなく降参、<br />というのが脱力ですし、<br />クライマックスの小日向文世編が、<br />それほど盛り上がることなく終わってしまうので、<br />「一体何がしたかったの？」<br />という感じが最後まで抜けませんでした。<br /><br />多分三谷さんとしては、<br />本当にやりたかったことは出来なかったのかな、<br />という感じがするのですが、<br />勿論作家にはそうしたことはあると思いますし、<br />明確な締め切りのある劇作では猶更ですから、<br />それを分かった上で、<br />本来作品の質が良ければ、<br />あまり必要のない舞台機構や演出技巧を駆使して、<br />お客さんに一定の満足感を持って劇場を後にしてもらおうと言う、<br />三谷さんやスタッフ、キャストの、<br />これぞプロというクオリティの高さを、<br />褒めるべき舞台であったように感じました。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<br /><br /><a name="more"></a>

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<item rdf:about="https://kitashina.seesaa.net/article/521378564.html">
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<title>PPI関連胃症による胃底腺ポリープと薬剤中止の効果</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。DEN Open誌に2025年掲載された、胃薬により誘発された胃ポリープの、薬剤中止による縮小経過を詳細に観察した症例報告の論文です。掲載されているのは英文誌ですが、日本消化器内視鏡学会の学会誌です。プロトンポンプ阻害剤は、胃酸を強力に抑制する作用を持つ胃薬で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療薬として、ピロリ菌の除菌薬の1つとして、また胃酸が食道に逆流して炎..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-03T14:02:28+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381A8E3839DE383AAE383BCE38397E381AEE7B8AEE5B08F.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="PPI胃症とポリープの縮小.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381A8E3839DE383AAE383BCE38397E381AEE7B8AEE5B08F-thumbnail2.jpg" width="500" height="542" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/PPIE88383E79787E381A8E3839DE383AAE383BCE38397E381AEE7B8AEE5B08F-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />DEN Open誌に2025年掲載された、<br />胃薬により誘発された胃ポリープの、<br />薬剤中止による縮小経過を詳細に観察した症例報告の論文です。<br /><br />掲載されているのは英文誌ですが、<br />日本消化器内視鏡学会の学会誌です。<br /><br />プロトンポンプ阻害剤は、<br />胃酸を強力に抑制する作用を持つ胃薬で、<br />胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療薬として、<br />ピロリ菌の除菌薬の1つとして、<br />また胃酸が食道に逆流して炎症を起こす、<br />逆流性食道炎の治療薬として広く使用されています。<br /><br />通常は1から2か月以内の短期間で、<br />その使用は終了しますが、<br />難治性の逆流性食道炎に限っては、<br />その慢性の経過から、<br />数年以上という長期間、<br />使用が継続されることが稀ではありません。<br />また、バイアスピリンなどの潰瘍のリスクのある薬剤の使用時にも、<br />再発抑制に限ってこの薬の長期使用が認められています。<br /><br />プロトンポンプ阻害剤や、<br />その強化版と言える薬剤である、<br />カリウムイオン競合型アシッドブロッカー（P-CAB）は、<br />従来の胃酸抑制剤と比較して、<br />効果が強力で安定しているという特徴があります。<br />ただ、その長期使用により、<br />幾つかの副作用や有害事象が報告されています。<br /><br />現時点でその関連が明確であるものとしては、<br />プロトンポンプ阻害剤の長期使用により、<br />急性と慢性を含めた腎機能障害と、<br />低マグネシウム血症、<br />クロストリジウム・デフィシル菌による腸炎、<br />骨粗鬆症のリスクの増加などが確認されています。<br /><br />それに加えて、<br />近年特に日本において、<br />胃内視鏡検査における異常所見が、<br />プロトンポンプ阻害剤の長期使用で認められることが、<br />複数報告されています。<br /><br />その中でも特徴的なのは、<br />胃酸などを分泌する腺組織から発生する、<br />胃底腺ポリープと呼ばれる良性の胃ポリープです。<br /><br />こちらをご覧下さい。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838FEFBC92.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="PPI胃症のポリープ縮小画像２.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838FEFBC92-thumbnail2.jpg" width="500" height="477" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838FEFBC92-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />上記文献に紹介されている1例目の事例です。<br />逆流性食道炎のため、<br />プロトンポンプ阻害剤のエソメプラゾールを、<br />1日20㎎で10年間使用継続していた、<br />63歳の女性のケースです。<br /><br />図の左上の（a）は胃カメラ施行時の胃粘膜で、<br />胃の中央部分に非常に多くのポリープが出来ています。<br />赤い矢印の先には一際巨大なポリープがあり、<br />その大きさは25ミリくらいあります。<br /><br />通常であればポリープの切除を検討する事例ですが、<br />薬剤の影響を考え、<br />プロトンポンプ阻害剤を中止して、<br />他の薬剤による治療に切り替えました。<br /><br />それから35日後の胃カメラ画像が、<br />下の（c）と（d）になります。<br />この画像の赤い矢印の先の小さなポリープが、<br />実は当初の巨大ポリープと同じものです。<br />大きさは10ミリ未満に縮小しており、<br />勿論切除は必要ないと判断されました。<br /><br />次にこちらをご覧ください。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838F-7415a.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="PPI胃症のポリープ縮小画像.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838F-7415a-thumbnail2.jpg" width="500" height="504" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/PPIE88383E79787E381AEE3839DE383AAE383BCE38397E7B8AEE5B08FE794BBE5838F-7415a-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />上記文献に紹介されている2例目の事例です。<br /><br />患者は60歳の男性医師で、<br />逆流性食道炎の治療のため、<br />プロトンポンプ阻害剤のラベプラゾールを1日10㎎、<br />12年に渡り服用しています。<br /><br />その時点での胃カメラの画像が（a）と（b）になります。<br />胃の中にトータルで15個の胃底腺ポリープが認められ、<br />（a）の中央の矢印の先にあるのが、<br />20ミリ大の大きなポリープです。<br />黄色い球体が傍にありますが、<br />これは大きさを示すためのマーカーで大きさは丁度5ミリです。<br />（b）の矢印の先にあるはそれとは別のポリープで、<br />こちらは15ミリくらいあります。<br /><br />事例1と同様にラベプラゾールを中止して、<br />その途中経過を示しているのが<br />（c）になり、<br />最終的に中止49日目を示しているのが（d）になります。<br />2つの大きなポリープは、いずれも5ミリ未満の大きさに縮小しています。<br /><br />このように、<br />プロトンポンプ阻害剤の長期使用により、<br />胃底腺ポリープと呼ばれる良性のポリープが、<br />胃粘膜に出現し増加します。<br /><br />その出現メカニズムには不明の点もありますが、<br />プロトンポンプ阻害剤によって誘発される、<br />胃底腺の拡張が、<br />その原因として想定されています。<br />胃底腺拡張の原因としてはガストリンの上昇や、<br />ペプシノーゲンの上昇が関連するという説がありますが、<br />今回の事例ではガストリンの上昇は認められておらず、<br />この辺りはまだ一定の結論に至っていないようです。<br /><br />いずれにしても、<br />プロトンポンプ阻害剤により出現し増大した、<br />胃底腺ポリープは、<br />その薬剤の中止により、<br />比較的速やかに縮小する性質のものです。<br /><br />胃底腺ポリープは基本的に良性の病変ですから、<br />プロトンポンプ阻害剤の継続の可否は、<br />薬剤の必要性などを勘案して決定される必要があります。<br /><br />ただ、それ以外にもプロトンポンプ阻害剤やその類似薬の、<br />長期使用による胃粘膜の変化は報告されており、<br />その全てが良性の経過を取ると断言出来るものではないので、<br />今後の知見の蓄積を注意深く見守りたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>SGLT2阻害剤が心不全に有効なメカニズム</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Science誌に2026年8月27日付で掲載された、心不全に非常に有効性が高く評価の高い薬剤の、これまで不明であった作用メカニズムを検証した論文です。SGLT2阻害剤というのは、SGLT2という尿細管に発現している、尿中のブドウ糖を血液に再吸収させる働きを持つ、蛋白質の作用を阻害することにより、尿に出るブドウ糖を増加させ、血糖を低下させる作用を持つ薬..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-09-01T08:01:49+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/SGLT2E998BBE5AEB3E589A4E381AFE5BF83E4B88DE585A8E381ABE69C89E58AB9E381AAE383A1E382ABE3838BE382BAE383A0.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="SGLT2阻害剤は心不全に有効なメカニズム.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/SGLT2E998BBE5AEB3E589A4E381AFE5BF83E4B88DE585A8E381ABE69C89E58AB9E381AAE383A1E382ABE3838BE382BAE383A0-thumbnail2.jpg" width="500" height="523" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/SGLT2E998BBE5AEB3E589A4E381AFE5BF83E4B88DE585A8E381ABE69C89E58AB9E381AAE383A1E382ABE3838BE382BAE383A0-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Science誌に2026年8月27日付で掲載された、<br />心不全に非常に有効性が高く評価の高い薬剤の、<br />これまで不明であった作用メカニズムを検証した論文です。<br /><br />SGLT2阻害剤というのは、<br />SGLT2という尿細管に発現している、<br />尿中のブドウ糖を血液に再吸収させる働きを持つ、<br />蛋白質の作用を阻害することにより、<br />尿に出るブドウ糖を増加させ、<br />血糖を低下させる作用を持つ薬です。<br /><br />こうしたメカニズムから、<br />2型糖尿病の治療薬として使用が開始されましたが、<br />その臨床試験の段階から、<br />心不全の進行や、心不全の増悪を、<br />糖尿病の重症度とは別個に抑制する、<br />という効果が確認され、<br />心不全の治療薬としても使用が開始された経緯があります。<br /><br />臨床的には、<br />心不全の治療薬としての有効性は確立していますが、<br />その一方で、<br />何故糖尿病の治療薬が心不全に有効なのか、<br />という点については、<br />現在でも明確なことが分かっていません。<br /><br />本来のSGLT2阻害剤の作用は、<br />SGLT2という蛋白質の働きを抑えることですが、<br />心臓にはSGLT2は殆ど発現していない、<br />ということが分かっています。<br /><br />SSGLT2阻害剤を継続的に使用すると、<br />身体は相対的に糖分が不足した状態となり、<br />糖質制限に近い効果があるのでは、<br />という仮説はあります。<br />脂肪の分解が促進されてケトン体が増加し、<br />それが心臓のエネルギー代謝にも、<br />良い影響を与えるのではないか、<br />という考え方です。<br /><br />ただ、動物実験のデータでは、<br />SGLT2の遺伝子を働かなくしたネズミでも、<br />その心保護作用自体は認められています。<br /><br />こうした知見からは、<br />SGLT2阻害剤には、<br />直接SGLT2を介さないような作用もあり、<br />それが心臓への効果に結び付いているのでは、<br />という方向性が見えて来ます。<br /><br />しかし、それは一体どのような作用なのでしょうか？<br /><br />今回の研究では、<br />心臓移植時などに採取された、<br />人間の心筋（心臓の筋肉）の組織を用い、<br />そこに培養液を還流させて、<br />ほぼ人間の心臓に近い環境を再現。<br />通常の投薬でも達する組織濃度に調整した、<br />SGLT2阻害剤のエンパグリフロジンを添加して、<br />そこで心筋に起こる現象を詳細に検証しています。<br /><br />その結果、<br />エンパグリフロジンは心筋組織の、<br />PANK1という酵素に結合し、<br />心筋のエネルギー代謝に関連する、<br />コエンザイムＡを結果として増加させる、<br />というメカニズムが確認されました。<br /><br />要するに、<br />もともと尿細管のSGLT2に結合して、<br />その働きをブロックすることで効果を発現するように、<br />創薬された薬剤が、<br />それとは別個の部位である、<br />PANK1という酵素にも結合し、<br />当初は想定されないような効果を来した、<br />ということが確認されたのです。<br /><br />これが事実であるとすると、<br />糖尿病に対するSGLT2阻害剤の効果と、<br />心不全に対するそれとは別物ということになり、<br />尿細管のSGLT２には影響せずに、<br />PANK1のみに結合して作用する、<br />という薬剤が創薬される可能性があるので、<br />SGLT2阻害剤がその特有の有害事象である、<br />外陰部や尿路の感染症などのために、<br />使用が困難な患者さんにおいては、<br />福音となる可能性もあります。<br /><br />ただ、複数の作用を併せ持つ薬剤の場合、<br />それを分離して創薬することは、<br />それほど簡単ではないことも多く、<br />今後の経緯を慎重に見守りたいと思います。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<item rdf:about="https://kitashina.seesaa.net/article/521451026.html">
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<title>旅客機パイロットと客室乗務員のがん関連死亡リスク（アメリカの疫学データ）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。JAMA Internal Medicine誌に、2026年8月17日付で掲載された、旅客機のパイロットと乗務員のがんリスクについてのレターです。旅客機は地上10キロくらいの高度を飛行するため、飛行中は宇宙からの放射線の影響を受け、地上にいるよりも強い放射線の被ばくを受けます。ただ、その被ばく量は計算上は軽微なものなので、少なくとも年に何度か海外に仕事..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-08-31T08:19:41+09:00</dc:date>
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こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E888AAE7A9BAE6A99FE4B997E58B99E593A1E381AEE799BAE3818CE38293E383AAE382B9E382AF.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="航空機乗務員の発がんリスク.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E888AAE7A9BAE6A99FE4B997E58B99E593A1E381AEE799BAE3818CE38293E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg" width="500" height="551" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E888AAE7A9BAE6A99FE4B997E58B99E593A1E381AEE799BAE3818CE38293E383AAE382B9E382AF-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />JAMA Internal Medicine誌に、<br />2026年8月17日付で掲載された、<br />旅客機のパイロットと乗務員のがんリスクについてのレターです。<br /><br />旅客機は地上10キロくらいの高度を飛行するため、<br />飛行中は宇宙からの放射線の影響を受け、<br />地上にいるよりも強い放射線の被ばくを受けます。<br /><br />ただ、その被ばく量は計算上は軽微なものなので、<br />少なくとも年に何度か海外に仕事や旅行で行く、<br />という程度で健康上の問題が生じる訳ではありません。<br /><br />それでは、職業として旅客業務に従事している、<br />旅客機のパイロットや客室乗務員はどうでしょうか？<br /><br />フライトを繰り返すことで被ばく量の影響は相対的に大きなものとなり、<br />それが病気のリスクなどに影響を与える可能性は否定出来ません。<br /><br />問題の1つは放射線の被ばくに関連するがんのリスクで、<br />これは低線量の被ばくであっても、<br />僅かなリスク増加は計算上はありますから、<br />それが旅客業の従事者の健康状態に、<br />影響を与える可能性は確率的にはあり得ます。<br /><br />実際はどうなのでしょうか？<br /><br />こうした場合最も実際的な指標は、<br />放射線に関連するがんによる死亡のリスクが、<br />日常生活において、<br />殆ど放射線被ばくの影響を受けない人と比較して、<br />増加しているかどうかですが、<br />この点に関しては、<br />あまり精度の高いデータがこれまでありませんでした。<br /><br />そこで今回の研究ではアメリカにおいて、<br />503の職種別の12710517人の死亡者の死亡原因を解析しています。<br />その中には14180名のパイロットと、<br />7170名の客室乗務員が含まれています。<br /><br />ここで他の職種の死亡者と比較したところ、<br />パイロットは放射線関連のがんで死亡するリスクが<br />1.36倍（95％CI:1.28から1.45）、<br />客室乗務員は放射線関連のがんで死亡するリスクが<br />1.50倍（95％CI:1.38から1.63）、<br />それぞれ有意に増加していました。<br /><br />この場合の放射線関連のがんとは、<br />乳がん、中枢神経由来のがん、多発性骨髄腫、白血病、リンパ腫、<br />前立腺がん、メラノーマ、メラノーマ以外の皮膚がんで、<br />肺がんは喫煙の影響が大きいことから除外されています。<br /><br />上記以外の放射線との関連が薄いがんでは、<br />こうしたパイロットや客室乗務員の死亡リスク増加は、<br />明瞭ではなく、<br />航空会社でも整備士など、<br />フライトをしない職種ではそうしたリスク増加は見られませんでした。<br /><br />このように、<br />頻繁に飛行機でのフライトの業務に従事している、<br />パイロットや客室乗務員は、<br />その放射線被ばく量の増加に伴い、<br />放射線関連のがんによる死亡リスクが、<br />今回の大規模な検証でも明確に高いことが確認されました。<br /><br />しかし、上記論文においては、<br />放射線技師など他の放射線被ばくのリスクが高い職種と比較して、<br />アメリカでは線量測定が義務化されていないなど、<br />その管理体制には不備があり、<br />改善される必要があると指摘されています。<br /><br />折しも2026年8月27付の報道では、<br />フランスの航空会社の元客室乗務員の女性が乳がんとなり、<br />それが初めて職業病と裁判所で認定された、<br />という記事がありました。<br /><br />こうした問題は、<br />今後日本においても注目される可能性がありそうです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>「第三舞台2026」『パレイドリア』</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。土曜日は趣味の話題です。今日はこちら。鴻上尚史さんが新作を書き、かつての第三舞台のメンバーが、キャストの中心として出演した舞台が、今新宿紀伊国屋ホールで上演されています。60代になった大高洋夫さん、小須田康人さん、長野里美さん、山下裕子さんが、同じサークルの同窓生という設定で、若年性認知症の症状を発症した大高さんが、いきなり大学時代に上演中止となった「桃太郎」を、今上演しようと同..</description>
<dc:subject>演劇</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-08-29T08:06:10+09:00</dc:date>
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こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。<br /><br />土曜日は趣味の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38391E383ACE382A4E38389E383AAE382A2.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="パレイドリア.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E38391E383ACE382A4E38389E383AAE382A2-thumbnail2.jpg" width="451" height="640" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E38391E383ACE382A4E38389E383AAE382A2-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />鴻上尚史さんが新作を書き、<br />かつての第三舞台のメンバーが、<br />キャストの中心として出演した舞台が、<br />今新宿紀伊国屋ホールで上演されています。<br /><br />60代になった大高洋夫さん、小須田康人さん、<br />長野里美さん、山下裕子さんが、<br />同じサークルの同窓生という設定で、<br />若年性認知症の症状を発症した大高さんが、<br />いきなり大学時代に上演中止となった「桃太郎」を、<br />今上演しようと同窓生に42年ぶりに持ち掛け、<br />それが彼らの息子や娘など、<br />下の世代も巻き込んで、<br />「演劇を上演すること」の意味を問う、<br />という物語に集約してゆきます。<br /><br />客席はかつての第三舞台のファンだった方が、<br />主体と思えるような雰囲気で、<br />ロキシーミュージックが流れる上演前から、<br />もう噎せ返るような懐かしさと切なさとが、<br />劇場中に充満しているという感じ。<br /><br />内容も鴻上さんやキャストと共に、<br />年を重ねた観客の思いが、<br />重ね合わされるように展開されるので、<br />ある種の戦友としての一体感を、<br />僕を含めて多くの観客が体感するような公演でした。<br /><br />鴻上さんもそのことを良く承知しているので、<br />最近の作品では、<br />素晴らしかった2024年の「朝日のような夕日をつれて」のリニューアル版と共に、<br />最も強くかつての第三舞台の内容と演出とを、<br />感じさせる作品に仕上がっていました。<br /><br />長野さんのお決まりの扮装から、<br />大高さんのギター伴奏による皆の歌、<br />そしてスタイリッシュな群舞、<br />全員で幼児姿になっての遊びタイムと、<br />かつての第三舞台を沸かせた趣向も、<br />昔同様の熱量で再現され、<br />観客の胸を熱くさせていました。<br /><br />何より集団が崩壊するきっかけとなったトラウマに、<br />年月を経て対面すると言う趣向、<br />そして物語の中心に不在のヒロインがいて、<br />彼女をどう救うかが、<br />全員の切実なテーマになるという構造が、<br />これぞ第三舞台、という、<br />かつての多くの観客が熱狂したその本質を具現していました。<br /><br />ただ、過去との違いと言えば、<br />トラウマとなった事件が、<br />以前の作品ではあまり明瞭には明かされなかったのが、<br />今回の作品では事実がクリアに示されている点で、<br />昔からの小劇場ファンとしては、<br />ここは明白にせず余白を残した方が気分なのですが、<br />今の世の中は、<br />曖昧さを許さないので、<br />仕方がないことなのかも知れません。<br /><br />また、大高さん演じる主人公が、<br />自分の息子と抱き合うというラストは、<br />物語が続いて行くというこれまでのラストとは、<br />一線を画するもので、<br />観客にノスタルジーを超えた何かを、<br />伝えたい思いがあったように感じました。<br /><br />キャストは皆好演でしたが、<br />何と言っても、<br />水を得た魚のような暴れっぷりをみせた、<br />長野里美さんが最高で、<br />ある種長野里美劇場と言って良いような今回の舞台でした。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>全自動ロボット採血装置の有効性と安全性</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は金曜日でクリニックは休診ですが、産業医活動などで都内を廻っています。それでは今日の話題です。今日はこちら。Clinical Chemistry誌に2026年8月付で掲載された、全自動のロボット採血装置の臨床試験についての論文です。AIやロボットの進歩は凄まじく、医療の世界でも人間の診断よりAI、という流れがありますし、手術をサポートするようなロボットも、広く使用されて実績を上げています。ただ、現時点でまだ専ら人間が行っている、と..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-08-28T17:42:18+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は金曜日でクリニックは休診ですが、<br />産業医活動などで都内を廻っています。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE69C89E58AB9E680A7.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ロボット採血装置の有効性.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg" width="500" height="607" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE69C89E58AB9E680A7-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Clinical Chemistry誌に2026年8月付で掲載された、<br />全自動のロボット採血装置の臨床試験についての論文です。<br /><br />AIやロボットの進歩は凄まじく、<br />医療の世界でも人間の診断よりAI、<br />という流れがありますし、<br />手術をサポートするようなロボットも、<br />広く使用されて実績を上げています。<br /><br />ただ、現時点でまだ専ら人間が行っている、<br />という医療行為も多く、<br />その代表の1つが採血や点滴などの手技です。<br /><br />採血というのは、<br />注射器や採血管に付けた針で皮膚を刺し、<br />静脈から血液を採取して検査を行う、<br />という医療の基本的な手技の1つです。<br /><br />血液検査でしか得られない情報は多く、<br />医療にとって必要不可欠な検査の１つですが、<br />その施行には幾つかの問題があります。<br /><br />通常上腕を圧迫して抹消の静脈をうっ血させ、<br />血管を目で見て指で触りその感触を確かめ、<br />針を皮膚に刺す訳ですが、<br />これは採血者の感覚や経験に左右される部分が大きく、<br />採血をされる患者さん（健診では受診者、研究などでは被験者）の、<br />皮膚の厚みや血管の状態などにも大きな影響を受けます。<br /><br />端的に言えば、<br />採血をする医療従事者の手技（上手い下手）や、<br />採血をされる方の血管の状態によって、<br />その成功率には大きな差があります。<br /><br />また皮膚を刺すことで当然痛みがありますし、<br />患者さんによっては、<br />それで体調を崩したり、<br />血圧が一時的に低下して倒れたりすることもあります。<br />不快で出来ればやらずに済ましたいものですし、<br />誤って動脈を刺して大きく出血をしたり、<br />神経に触れて痺れや激しい痛みが生じることもあります。<br /><br />それでは、<br />採血を完璧にこなせるようなロボットを開発して、<br />採血は全てロボットに任せれば、<br />こうした問題は解決するのではないでしょうか？<br /><br />そこでオランダのVitestro社が開発したのが、<br />Alettaという装置です。<br /><br />これは医療従事者の監督のもとに、<br />採血を受ける患者が自動の採血ロボットの前に座り、<br />スタートボタンを押すだけで、<br />後は全てロボットが採血を完了するというものです。<br /><br />装置の全貌はこちらをご覧下さい。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE59BB3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ロボット採血装置の図.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE59BB3-thumbnail2.jpg" width="500" height="395" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E383ADE3839CE38383E38388E68EA1E8A180E8A385E7BDAEE381AEE59BB3-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />腕を装置に固定すると、<br />赤外線と超音波を活用して、<br />ロボットが適切な静脈を同定し、<br />皮膚を消毒して採血針を血管に挿入、<br />採血を完了して止血までを行います。<br /><br />ポイントは赤外線と超音波検査で血管を同定し、<br />そこに正確にロボットが穿刺することで、<br />これにより人為的な採血ミスやトラブルは、<br />かなり低下することが期待されます。<br /><br />それでは、実際の装置の性能はどうだったのでしょうか？<br /><br />今回の臨床試験では、<br />オランダの外来採血を行っている医療機関において、<br />まず153名の被験者を対象に、<br />通常の人間による採血のデータと、<br />このロボット採血装置による採血のデータを、<br />複数の検査項目で比較をして、<br />結果として検査値に有意な差がないことを確認しています。<br /><br />次に1633名の被験者を対象として、<br />ロボット自動採血装置による検査を施行。<br />その結果、<br />装置が採血可能な血管があると判断した事例において、<br />最初の穿刺で採血に成功する確率は、<br />94.5%（95％CI:93.3から95.5）と算出されました。<br /><br />事前のアンケートで採血が難しいと言われている人でも92.7%、<br />肥満のある人でも97.4%、65歳以上の年齢でも93.4％と、<br />通常人間での採血で失敗しやすい人でも、<br />ロボットは高い採血成功率を示していました。<br /><br />採血で今回の検査の範囲では、<br />後遺症を残すような採血トラブルはなく、<br />有害事象は0.6%に報告され、<br />採血による一時的血圧低下などの、<br />体調不良が主なものでした。<br /><br />ロボット採血後の被験者へのアンケート結果では、<br />人間の採血と痛みは同等だったと言う人が39％、<br />うんと痛みが少なかったと答えた人が19％、<br />やや痛みが少なかったと答えた人が32％でした。<br /><br />次回もロボットによる採血を希望するかと聞くと、<br />強く希望する人が16％、<br />希望する人が31％、<br />どちらでも良いと答えた人が35％でした。<br /><br />要するに、<br />ロボット採血装置による採血は、<br />今回の臨床試験の結果では、<br />ベテランの採血者と同等以上の採血成功率があり、<br />被験者に与える不安や痛みなどの影響も、<br />人間の採血を上回るものではない、<br />という結果です。<br /><br />この結果を受けてアメリカのFDAは、<br />人間の監督下でのロボット採血装置による採血を、<br />2026年8月正式に承認したようです。<br /><br />ただ、<br />採血をされる人の痛みや不安を、<br />理解することはないロボットが、<br />痛みを伴う採血を行うという点には、<br />若干の違和感を感じます。<br />これが無痛の処置であれば問題はないと思うのですが、<br />痛みを伴うという点が問題と感じるのです。<br /><br />また、<br />赤外線と超音波で血管を同定するという方法に、<br />予期せぬ落とし穴はないのかと、<br />その点も若干の不安を感じるところです。<br />何か他の構造物を血管と誤認して、<br />穿刺する可能性はあり得ると思うからです。<br /><br />そんな訳で現時点で素直に受け入れるという、<br />気持ちにはなれないロボット採血装置ですが、<br />こうした機器の進歩は凄まじいものなので、<br />近い将来採血がロボットの業務になることは、<br />それほど絵空事とは言えないようです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<a name="more"></a>

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<title>アトピー性皮膚炎と帯状疱疹との関連（2026年イギリスの疫学データ）</title>
<description>こんにちは。北品川藤クリニックの石原です。今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。それでは今日の話題です。今日はこちら。Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft誌に、2026年8月5日付で掲載された、アトピー性皮膚炎と帯状疱疹との関係についての論文です。アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能の低下やアレルギー素因などが、複合的に作用して起こる慢性の湿疹で、通常お子さんに多く、強いかゆみを伴った湿疹が、関節の内側..</description>
<dc:subject>医療のトピック</dc:subject>
<dc:creator>fujiki</dc:creator>
<dc:date>2026-08-24T08:28:37+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />北品川藤クリニックの石原です。<br /><br />今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。<br /><br />それでは今日の話題です。<br />今日はこちら。<br /><a href="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E38388E38394E383BCE680A7E79AAEE8869AE7828EE381A8E5B8AFE78AB6E796B1E796B9E381A8E381AEE996A2E980A3.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="アトピー性皮膚炎と帯状疱疹との関連.jpg" src="https://kitashina.up.seesaa.net/image/E382A2E38388E38394E383BCE680A7E79AAEE8869AE7828EE381A8E5B8AFE78AB6E796B1E796B9E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg" width="500" height="530" onclick="location.href = 'https://kitashina.seesaa.net/upload/detail/image/E382A2E38388E38394E383BCE680A7E79AAEE8869AE7828EE381A8E5B8AFE78AB6E796B1E796B9E381A8E381AEE996A2E980A3-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br />Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft誌に、<br />2026年8月5日付で掲載された、<br />アトピー性皮膚炎と帯状疱疹との関係についての論文です。<br /><br />アトピー性皮膚炎は、<br />皮膚のバリア機能の低下やアレルギー素因などが、<br />複合的に作用して起こる慢性の湿疹で、<br />通常お子さんに多く、<br />強いかゆみを伴った湿疹が、<br />関節の内側などを中心に持続し、<br />それを搔き壊すことにより全身に広がります。<br /><br />上記文献の記載では、<br />ヨーロッパの成人の4.4%が発症していると推計されています。<br />日本では20代から30代では、<br />10％以上が発症しているというデータがあります。<br />いずれにしても非常に頻度の高い皮膚炎です。<br /><br />アトピー性皮膚炎では皮膚の免疫の異常を伴うため、<br />他の感染症などの病気のリスクも、<br />高まることが報告されています。<br /><br />そのうちの1つが、<br />帯状疱疹のリスク増加です。<br /><br />帯状疱疹は、<br />水ぼうそうに罹った人がなる、<br />痛みを伴う帯状の湿疹が特徴の病気で、<br />免疫の状態が低下した時に、<br />発症しやすいと考えられています。<br /><br />これまでにアトピー性皮膚炎で治療中の患者さんでは、<br />帯状疱疹の発症が増えることが報告されています。<br /><br />ただ、<br />アトピー性皮膚炎では、<br />通常ステロイド剤や免疫抑制剤などが使用されているので、<br />治療薬剤の影響で、<br />免疫が抑制され、<br />それが帯状疱疹の発症に繋がっている、<br />という可能性が否定出来ません。<br /><br />そこで今回の研究では、<br />イギリスの大規模なプライマリケアのデータを活用して、<br />治療薬剤の種類などを含む、<br />アトピー性皮膚炎と帯状疱疹との関連を、<br />多角的に検証しています。<br /><br />アトピー性皮膚炎の患者2445090名と、<br />アトピー性皮膚炎のない、<br />トータル11636684名が、<br />解析の対象となっています。<br /><br />解析の結果、<br />アトピー性皮膚炎の患者さんは、<br />皮膚炎のない場合と比較して、<br />帯状疱疹に罹患するリスクが、<br />トータルで1.28倍（95％CI:1.27から1.29）<br />有意に増加していました。<br /><br />ここで患者さんの免疫に影響が大きいと想定される、<br />飲み薬のステロイド剤の使用や、<br />全身的な免疫抑制剤の使用と、<br />帯状疱疹リスクとの関係を検証したところ、<br />その使用は帯状疱疹リスクに、<br />殆ど影響を及ぼしていませんでした。<br /><br />一方でアトピー性皮膚炎の重症度と、<br />帯状疱疹リスクとの関連をみたところ、<br />軽症では帯状疱疹リスクの増加は、<br />1.22倍（95％CI:1.20から1.23）であったのに対して、<br />重症の患者では、<br />2.33倍（95％CI:2.22から2.45）とよりリスクは増加していました。<br /><br />このように、<br />アトピー性皮膚炎においては、<br />その治療の有無に関わらず、<br />帯状疱疹のリスクは増加していて、<br />今後そうした患者さんには、<br />積極的にワクチン接種を勧めるべきかなど、<br />その予防について議論を進める必要がありそうです。<br /><br />それでは今日はこのくらいで。<br /><br />今日が皆さんにとっていい日でありますように。<br /><br />石原がお送りしました。<br /><a name="more"></a>

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