「ルックバック」(2026年是枝裕和監督実写版)

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ルックバック.jpg
少女2人の人生を通して、
藝術を糧に生きる人間精神の精髄を、
余すところなく描いたような、
藤本タツキさんの傑作中編漫画を、
是枝裕和監督が実写化した作品が、
今ロードショー公開されています。

これは原作は勿論傑作ですし、
そのアニメ映画版がまた大傑作だったので、
是枝監督としても、
かなりハードルの高い仕事であったと思うのですが、
出来上がった作品を観ると、
原作をリスペクトしつつ、
四季豊かな自然の中に生きる少女2人の描写は、
これもまさに是枝監督の世界そのものの、
詩情豊かな素晴らしい映像に仕上がっていて、
とてもとても感銘を受けました。

基本的にはアニメ版も観ている人向けの映画で、
その後どうなるのかを知っているので、
最初のちょっとしたシーンから、
切なくなって胸が締め付けられるような気分になるのです。

原作やアニメ版のポイントとなる部分、
藤野が自分のファンだと京本に言われて雨の中を駆出すシーンや、
2人の主人公が道を違えるシーン、
虚構が悲劇の現実をねじ伏せようとするシーンなどは、
敢えて抑え目に描いているのですが、
その代わりに2人の成長のディテールが、
リアルかつ緻密に繊細に描写されていて、
それが原作を補完するような感じになって、
作品世界の膨らみを増しています。
原作にはない幾つかのディテールも、
非常に効果的に機能していました。

主役2人がまた抜群で、
子役からの切り替えが、
何ら違和感なく行われるのも、
是枝マジックといった感じでした。

いずれにしても、
原作もアニメも実写も傑作で、
それぞれが互いを補完するような関係になっていて、
トータルで豊穣な作品世界を構成しているというのは、
原作の映画化としては極めて稀なことで、
真の傑作というのはこうしたものなのだなと、
改めて感じ入るような思いがありました。

原作とアニメ版と一緒に、
是非是非ご鑑賞下さい。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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