食品着色料と糖尿病リスク(2026年フランスの疫学データ)
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。

Diabetes Care誌に2026年6月付で掲載された、
食品着色料の使用と糖尿病との関連についての論文です。
食品に人工的な色を付けることは、
それが商品として流通し売り買いされる現代においては、
必要不可欠な行為と言って良いかも知れません。
そこに使用されるのが、
食品添加物としての着色料です。
食品の着色料には、
人工に合成されたものと、
天然の成分由来のものとがあり、
日本における合成着色料の代表は、
タール系色素と呼ばれるもので、
食用赤色2号、とのような名称が付けられています。
天然由来の成分としては、
植物由来の色素である、
βカロテンやクルクミンなど、
こちらも多くの成分が使用されています。
さて、同じ成分を持つ食品でも、
その加工度の高いインスタント食品などは、
超加工食品と呼ばれていて、
同じカロリーであっても、
2型糖尿病のリスクになると報告されています。
その理由の1つとして、
着色料や保存料などの食品添加物の影響を、
指摘する意見があります。
それでは、食品の着色料の使用により、
どの程度の糖尿病リスクがあるのでしょうか?
前述のように着色料には合成のものと天然由来のものとがあり、
イメージとしては天然のものの方が、
健康影響は小さいようにも思えます。
それは事実なのでしょうか?
今回の研究はフランスにおいて、
一般住民を対象とした大規模な疫学データを活用して、
この問題の詳細な検証を行っています。
対象となっているのは、
2009年から2023年に登録された108723名の一般住民で、
登録時点の平均年齢は42.5歳、
観察期間の中央値は8.05年です。
繰り返し施行された食事記録を詳細に解析することにより、
着色料の使用量を計測し、
糖尿病リスクとの関連を比較検証しています。
その結果、観察期間中に1131名の2型糖尿病が診断され、
トータルな食品着色料の摂取が、
最も多い群は少ない群と比較して、
2型糖尿病を発症するリスクが1.38倍(95%CI:1.17から1.63)
有意に増加していました。
ここで個々の食品着色料と糖尿病リスクとの関係をみたところ、
コーラやソースなどの茶色の発色に使用するカラメル色素は、
総カラメル色素で1.43倍(95%CI:1.21から1.67)、
天然の成分由来のプレーンカラメルのみでは1.46倍(95%CI:1.26から1.70)、
合成成分を含む亜硝酸アンモニアカラメルでは1.30倍(95%CI:1.07から1.59)、
いずれも有意に糖尿病リスクが増加していました。
また、天然由来の着色料であるβカロテンは1.44倍(95%CI:1.23から1.68)、
クルクミンも1.49倍(95%CI:1.29から1.73)と、
天然由来の着色料でも、
同様の関連が認められました。
このように、従来基本的には健康影響はない、
と想定されていた一般的な食品着色料の使用が、
合成か天然かに関わらず、
糖尿病リスクの上昇と関連していたという今回の結果は、
食品と健康との関係を考える上で、
非常に重要な知見と言って良く、
今後そのメカニズムの検証を含めて、
より詳細なデータの蓄積に注視をしたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
Diabetes Care誌に2026年6月付で掲載された、
食品着色料の使用と糖尿病との関連についての論文です。
食品に人工的な色を付けることは、
それが商品として流通し売り買いされる現代においては、
必要不可欠な行為と言って良いかも知れません。
そこに使用されるのが、
食品添加物としての着色料です。
食品の着色料には、
人工に合成されたものと、
天然の成分由来のものとがあり、
日本における合成着色料の代表は、
タール系色素と呼ばれるもので、
食用赤色2号、とのような名称が付けられています。
天然由来の成分としては、
植物由来の色素である、
βカロテンやクルクミンなど、
こちらも多くの成分が使用されています。
さて、同じ成分を持つ食品でも、
その加工度の高いインスタント食品などは、
超加工食品と呼ばれていて、
同じカロリーであっても、
2型糖尿病のリスクになると報告されています。
その理由の1つとして、
着色料や保存料などの食品添加物の影響を、
指摘する意見があります。
それでは、食品の着色料の使用により、
どの程度の糖尿病リスクがあるのでしょうか?
前述のように着色料には合成のものと天然由来のものとがあり、
イメージとしては天然のものの方が、
健康影響は小さいようにも思えます。
それは事実なのでしょうか?
今回の研究はフランスにおいて、
一般住民を対象とした大規模な疫学データを活用して、
この問題の詳細な検証を行っています。
対象となっているのは、
2009年から2023年に登録された108723名の一般住民で、
登録時点の平均年齢は42.5歳、
観察期間の中央値は8.05年です。
繰り返し施行された食事記録を詳細に解析することにより、
着色料の使用量を計測し、
糖尿病リスクとの関連を比較検証しています。
その結果、観察期間中に1131名の2型糖尿病が診断され、
トータルな食品着色料の摂取が、
最も多い群は少ない群と比較して、
2型糖尿病を発症するリスクが1.38倍(95%CI:1.17から1.63)
有意に増加していました。
ここで個々の食品着色料と糖尿病リスクとの関係をみたところ、
コーラやソースなどの茶色の発色に使用するカラメル色素は、
総カラメル色素で1.43倍(95%CI:1.21から1.67)、
天然の成分由来のプレーンカラメルのみでは1.46倍(95%CI:1.26から1.70)、
合成成分を含む亜硝酸アンモニアカラメルでは1.30倍(95%CI:1.07から1.59)、
いずれも有意に糖尿病リスクが増加していました。
また、天然由来の着色料であるβカロテンは1.44倍(95%CI:1.23から1.68)、
クルクミンも1.49倍(95%CI:1.29から1.73)と、
天然由来の着色料でも、
同様の関連が認められました。
このように、従来基本的には健康影響はない、
と想定されていた一般的な食品着色料の使用が、
合成か天然かに関わらず、
糖尿病リスクの上昇と関連していたという今回の結果は、
食品と健康との関係を考える上で、
非常に重要な知見と言って良く、
今後そのメカニズムの検証を含めて、
より詳細なデータの蓄積に注視をしたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
この記事へのコメント
元論文を読んでいないので恐縮ですが、
着色料そのものが原因というより、着色料を使うような食品つまり加工食品に原因があるのではと思いました。
論文中に加工食品摂取量の検討はなされていたのでしょうか?