ビタミンB6 の過剰摂取と末梢神経障害リスク
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日からクリニックは通常通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。

Nutrients誌に2023年6月21日付で掲載されたレビューですが、
ビタミンB6と末梢神経障害との関連についての総説です。
ビタミンB6は水溶性ビタミンに分類される、
ビタミンB群の一種で、
ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンの3成分の総称です。
ビタミンB6は多くの生体反応の補酵素のとして働き、
アミノ酸代謝や神経伝達の調整に必須の成分です。
そのため、その高度の欠乏では、
神経障害や痙攣などの症状が出現することがあります。
有名なものでは銀杏の成分がビタミンB6の作用に拮抗するため、
銀杏の食べ過ぎにより、
ビタミンB6欠乏が起こり、
痙攣などの神経症状が生じることがあり、
「銀杏中毒」として知られています。
また、抗結核剤のINHという薬も、
ビタミンB6に拮抗する性質があり、
その治療中には通常ビタミンB6の製剤が併用されます。
ただ、ビタミンB6は野菜や果物、
牛乳や魚など多くの食品に含まれており、
その必要量は1日1㎎から1.5㎎程度なので、
通常の食事を摂っている人で、
高度の欠乏が起こることはあまり考えられません。
その一方で総合ビタミン剤には、
市販のものでも少なくて1日量で10㎎、
多いものでは100㎎のビタミンB6が含有されていて、
必要量の10から100倍の商品が販売されているという、
ちょっと異常とも言える状況があります。
水溶性ビタミンは過剰に摂取しても、
速やかに尿から排泄されるので、
安全性は高いと考えられています。
しかし、過剰な摂取を継続することで、
高度欠乏時と似通った末梢神経障害が発症する事例のあることが、
近年報告されるようになっています。
上記総説においては、
6つの論文がビタミンB6過剰による、
末梢神経障害に関わるものとして引用されていて、
まだ確実に関連があるとは言い切れないものですが、
サプリメントの使用により神経障害が発症した可能性があり、
その中止により改善した複数事例の報告もあります。
ビタミンB群の高度の欠乏は、
確かに多くの体調不良の原因となるものですが、
必要量の数倍から数十倍以上の用量を持続的に摂取することが、
健康上問題がないとは言い切れず、
サプリメントはその用量を細かく確認すると共に、
その過剰での体調不良のリスクについても、
充分心を配る必要がありそうです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日からクリニックは通常通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
Nutrients誌に2023年6月21日付で掲載されたレビューですが、
ビタミンB6と末梢神経障害との関連についての総説です。
ビタミンB6は水溶性ビタミンに分類される、
ビタミンB群の一種で、
ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンの3成分の総称です。
ビタミンB6は多くの生体反応の補酵素のとして働き、
アミノ酸代謝や神経伝達の調整に必須の成分です。
そのため、その高度の欠乏では、
神経障害や痙攣などの症状が出現することがあります。
有名なものでは銀杏の成分がビタミンB6の作用に拮抗するため、
銀杏の食べ過ぎにより、
ビタミンB6欠乏が起こり、
痙攣などの神経症状が生じることがあり、
「銀杏中毒」として知られています。
また、抗結核剤のINHという薬も、
ビタミンB6に拮抗する性質があり、
その治療中には通常ビタミンB6の製剤が併用されます。
ただ、ビタミンB6は野菜や果物、
牛乳や魚など多くの食品に含まれており、
その必要量は1日1㎎から1.5㎎程度なので、
通常の食事を摂っている人で、
高度の欠乏が起こることはあまり考えられません。
その一方で総合ビタミン剤には、
市販のものでも少なくて1日量で10㎎、
多いものでは100㎎のビタミンB6が含有されていて、
必要量の10から100倍の商品が販売されているという、
ちょっと異常とも言える状況があります。
水溶性ビタミンは過剰に摂取しても、
速やかに尿から排泄されるので、
安全性は高いと考えられています。
しかし、過剰な摂取を継続することで、
高度欠乏時と似通った末梢神経障害が発症する事例のあることが、
近年報告されるようになっています。
上記総説においては、
6つの論文がビタミンB6過剰による、
末梢神経障害に関わるものとして引用されていて、
まだ確実に関連があるとは言い切れないものですが、
サプリメントの使用により神経障害が発症した可能性があり、
その中止により改善した複数事例の報告もあります。
ビタミンB群の高度の欠乏は、
確かに多くの体調不良の原因となるものですが、
必要量の数倍から数十倍以上の用量を持続的に摂取することが、
健康上問題がないとは言い切れず、
サプリメントはその用量を細かく確認すると共に、
その過剰での体調不良のリスクについても、
充分心を配る必要がありそうです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
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