「果てしなきスカーレット」

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
果てしなきスカーレット.jpg
細田守監督の最新作が今ロードショー公開されています。

細田監督の作品は、
「時をかける少女」と「サマーウォーズ」が印象深く、
「狼こどもの雨と雪」も不思議で魅力的な作品でした。
「未来のミライ」はオヤオヤという感じで、
「竜とそばかすの姫」は「サマーウォーズ」の二番煎じ感が強くて、
代表作になり得る素材なのに残念、
という感じがありました。

今回の作品は、
「ハムレット」と「神曲」を下敷きにしているのですが、
それだけでまあ、
天才的な構想ではありますよね。
「ハムレット」を女性にするというのは、
昔麻見れいさんの演じた舞台がありましたね。
時々演劇ではある発想ですが、
そういうところまでリサーチしているのは凄いと思います。
「生きるべきか死ぬべきか」という名セリフは、
今は舞台でも別の訳語になっていて残念ですが、
それをクライマックスに活かすという辺りも、
相当色々考え抜いたのね、
という気がします。

コンセプト的には「もののけ姫」と「君たちはどう生きるか?」を、
足して2で割って、
頭のネジを少し緩めたようなお話になっています。

暴力の連鎖から人間を解き放つ、
という壮大で今日的なメッセージを、
真正面から扱っていて、
それは今の時代にこのメッセージを伝えなければ、
という細田監督の強い意思であると思うので、
観る側はそれを受け止めるしかないのですが、
そこが娯楽映画としては、
ちょっとしんどくなってしまった感じは否めませんでした。

映像は様々な手法を取り込んだ斬新なもので、
スケール感がありますが、
あまりに凄すぎるためか、
門外漢には却ってヘタウマの紙芝居みたいに、
見えてしまう部分もありました。
主人公も場面によって絵のタッチが変わり過ぎて、
同じ人物とは思えないような感じもありました。

そんな訳で単純な娯楽映画を突き抜けたところに成立していて、
ヨーロッパのアートフィルムみたいな感じなので、
単純に面白いとか詰まらないとかとは言いにくいのですが、
細田監督にしか作り得ない壮大な作品であることは間違いがなく、
一見の価値はあると思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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