ほうれん草は体力アップに有効?
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。

Cureus誌に2025年1月22日付で掲載された、
ほうれん草の身体能力増強効果についてのレビューです。
アニメのポパイが、
ほうれん草の缶詰を食べるとムキムキになり、
超人化して悪人をコテンパンにするというのは、
もう何処で見たのか忘れてしまいましたが、
子供の頃に見て、
子供心にも「どうしてほうれん草なんだろう?」
と疑問に思ったことを覚えています。
また、ほうれん草を缶詰で食べると言う習慣が、
当時は(そして今も)全くなかったので、
スーパーでそれらしい缶詰を探したことも覚えています。
単純に筋肉を増強するのであれば、
アミノ酸やタンパク質を摂った方が、
理屈から言えば良いように思います。
ただ、タンパク質は筋肉の原料ではあっても、
食べてすぐに筋肉になる訳ではありませんから、
即効性はなさそうです。
それでは、ほうれん草の成分に、
筋肉の働きを迅速に増強するような物質が、
含まれているのでしょうか?
ポパイがそうであったかどうかは分かりませんが、
実はほうれん草の成分の中に、
運動能力の増強作用が報告されている物質が含まれています。
それが「硝酸塩」です。
硝酸塩は植物が土壌から吸収する成分で、
植物がアミノ酸などを合成する原料となります。
ビーツの根やほうれん草、春菊、青梗菜などの葉の緑の濃い野菜には、
この硝酸塩が多く含まれています。
食事から摂られた硝酸塩は、
その一部が体内で一酸化窒素(NO)に変換されます。
この一酸化窒素には、
強い血管拡張作用や、抗凝固作用、抗炎症作用などがあり、
筋肉の働きやインスリンの働きを調整する作用があることが分かっています。
つまりほうれん草などを食べることにより、
筋肉への血流は増加し、
筋力もアップするという可能性がある訳です。
その効果は実際にどの程度のものなのでしょうか?
今回の研究では、
これまでに行われたほうれん草抽出物を利用した臨床研究を、
まとめて分析するという手法で、
この問題の現時点での知見をまとめています。
これまでに4つの介入試験という、
精度の高い臨床試験が行われていて、
トータルで94名のデータが存在しています。
いずれの臨床試験においても、
その内容や効果には差はあるものの、
1グラムから2グラムのほうれん草の抽出物を、
サプリメントとして使用することにより、
短期的にも長期的にも、
筋力を含む身体能力が、
向上することが確認されています。
特に副作用や有害事象は認められていません。
ここまでは良いこと尽くめのほうれん草ですが、
注意するべき点もあります。
硝酸塩には、
その摂り過ぎにより、
幾つかの健康影響が指摘されているからです。
その1つは主に小児期におけるメトヘモグロビン血症、
もう1つは体内で亜硝酸塩がアミンと結合することにより、
発がん性のあるニトロソアミンが産生されるというリスクです。
このリスクを回避するには、
ほうれん草などの野菜はゆでるなどして、
所謂アク抜きをし、
硝酸塩を減らす必要があります。
従って、特に小さなお子さんでは、
ほうれん草などをアク抜きせずに食べさせることは、
控える必要がありますが、
ほうれん草などの成分が、
体内で迅速に筋力を増強する可能性がある、
という知見は非常に興味深く、
今後の更なる検証にも期待をしたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
Cureus誌に2025年1月22日付で掲載された、
ほうれん草の身体能力増強効果についてのレビューです。
アニメのポパイが、
ほうれん草の缶詰を食べるとムキムキになり、
超人化して悪人をコテンパンにするというのは、
もう何処で見たのか忘れてしまいましたが、
子供の頃に見て、
子供心にも「どうしてほうれん草なんだろう?」
と疑問に思ったことを覚えています。
また、ほうれん草を缶詰で食べると言う習慣が、
当時は(そして今も)全くなかったので、
スーパーでそれらしい缶詰を探したことも覚えています。
単純に筋肉を増強するのであれば、
アミノ酸やタンパク質を摂った方が、
理屈から言えば良いように思います。
ただ、タンパク質は筋肉の原料ではあっても、
食べてすぐに筋肉になる訳ではありませんから、
即効性はなさそうです。
それでは、ほうれん草の成分に、
筋肉の働きを迅速に増強するような物質が、
含まれているのでしょうか?
ポパイがそうであったかどうかは分かりませんが、
実はほうれん草の成分の中に、
運動能力の増強作用が報告されている物質が含まれています。
それが「硝酸塩」です。
硝酸塩は植物が土壌から吸収する成分で、
植物がアミノ酸などを合成する原料となります。
ビーツの根やほうれん草、春菊、青梗菜などの葉の緑の濃い野菜には、
この硝酸塩が多く含まれています。
食事から摂られた硝酸塩は、
その一部が体内で一酸化窒素(NO)に変換されます。
この一酸化窒素には、
強い血管拡張作用や、抗凝固作用、抗炎症作用などがあり、
筋肉の働きやインスリンの働きを調整する作用があることが分かっています。
つまりほうれん草などを食べることにより、
筋肉への血流は増加し、
筋力もアップするという可能性がある訳です。
その効果は実際にどの程度のものなのでしょうか?
今回の研究では、
これまでに行われたほうれん草抽出物を利用した臨床研究を、
まとめて分析するという手法で、
この問題の現時点での知見をまとめています。
これまでに4つの介入試験という、
精度の高い臨床試験が行われていて、
トータルで94名のデータが存在しています。
いずれの臨床試験においても、
その内容や効果には差はあるものの、
1グラムから2グラムのほうれん草の抽出物を、
サプリメントとして使用することにより、
短期的にも長期的にも、
筋力を含む身体能力が、
向上することが確認されています。
特に副作用や有害事象は認められていません。
ここまでは良いこと尽くめのほうれん草ですが、
注意するべき点もあります。
硝酸塩には、
その摂り過ぎにより、
幾つかの健康影響が指摘されているからです。
その1つは主に小児期におけるメトヘモグロビン血症、
もう1つは体内で亜硝酸塩がアミンと結合することにより、
発がん性のあるニトロソアミンが産生されるというリスクです。
このリスクを回避するには、
ほうれん草などの野菜はゆでるなどして、
所謂アク抜きをし、
硝酸塩を減らす必要があります。
従って、特に小さなお子さんでは、
ほうれん草などをアク抜きせずに食べさせることは、
控える必要がありますが、
ほうれん草などの成分が、
体内で迅速に筋力を増強する可能性がある、
という知見は非常に興味深く、
今後の更なる検証にも期待をしたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
この記事へのコメント