「リライト」(2025年公開映画版)

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
リライト.jpg
法条遥さんのマニアックなSFライトノベルを、
ヨーロッパ企画の上田誠さんが脚本化し、
ゴジゲンの松居大悟さんが監督した映画版が、
今ロードショー公開されています。

小劇場のマニアがタッグを組んだ、
という感じの作品で、
その興味があって映画館に足を運びました。

原作は先に読みました。

非常にマニアックな作品で、
乾くるみさんの「リピート」と同じように、
結構ダークでホラーな感じもある、
タイムパラドックス物で、
一読すぐには頭が追い付かない感じもありました。

欠点は「時をかける少女」を完全に素材として使っていることで、
パロディ的な風味が、
作品の質を少し下げているような気がしました。
本来はオリジナルな設定であった方が、
より内容は活きたのではないかと個人的には思います。

映画版はそのパロディ的趣向を逆手に取って、
尾道を舞台にすることで、
原作ではなく、
大林監督の映画版の「時をかける少女」を下敷きに、
大林組の役者さんも起用するなどして、
パロディ的趣向をより重層化しています。

「リライト」の原作を読むと、
とてもこんな複雑な話を、
そのまま映画に出来るとは思えないのですが、
小劇場の鬼才2人のタッグは、
そのハードルをかなりの部分までクリアしていたと思います。

物語の黒幕的人物や主人公の夫の背景設定など、
原作をかなり改変している部分もあるのですが、
話の本筋自体は変えずに、
より効果的な物語になっている点がとても巧みです。

10年前の自分が何故10年後に来なかったのか、
という物語の最初に提示される謎が、
原作ではクリアに解かれているという気がしなかったのですが、
この点も映画版は、
やや苦しい点はあるものの、
より説得力のある謎解きが、
されていたように思います。

演出も軽快なテンポが心地良く、
原作の奇怪な感じもありつつ、
トータルには青春もののほろ苦さを感じさせ、
「サマーフィルムにのって」を彷彿とさせる、
ラストのブラックアウトに、
絶妙のタイミングでテーマ曲が掛かるところなど、
とても爽快感があって素敵でした。

まあ、一般の映画として考えると、
話はあまりに抽象的で無理があって、
キャストも学芸会的な感じですから、
それほど良い点は付けられないと、
そう感じられる方も多いと思うのですが、
これは一種のカルト映画なので、
そうしたジャンル物としては、
かなり良い線をいっていると思いました。

こうしたものが好きな方にはかなりお勧めで、
普通の映画がお好きな方には、
全くお勧めはしない、
という感じの映画です。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日を過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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