「#真相をお話しします」(2025年公開映画版)
こんにちは、
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。

結城真一郎さんの、
ベストセラーになったミステリ短編集が、
大森元貴さんと菊池風磨さんの主演で映画化されました。
原作はだいぶ前に読みました。
5編の捻りのある短編集で、
最後の「#拡散希望」が、
SNSとリアリティショーを絡めたストーリーが斬新で、
古典的なリドルストーリーに落とし込んだラストも鮮やかでした。
ただ、他の4編はかなり無理のある捻り方で、
あまり目新しさも感じられませんでした。
かなり突飛な話が多いので、
これを映像化してどうなのかしらと、
その興味も少しあって映画館に足を運びました。
映画の台本はかなり工夫されていて、
原作から3編を抽出したオムニバスで、
それを「#拡散希望」の後日談的な大枠の中に、
落とし込んだ趣向になっていました。
SNSの投稿者が生配信で語る、と言う形で、
これは古典的な「百物語」のパターンですね。
原作のうち「パンドラ」のみ外していましたが、
これはおそらく内容をそのままやると、
年齢に制限が掛かる可能性を危惧してではないか、
と思われます。
監督は新耳袋シリーズなどで、
短編の構成には経験豊富なので、
安定した展開を楽しむことが出来ます。
「#拡散希望」は原作をかいつまんで映像化すると共に、
主人公達のその後を描いて、
原作のラストの二択の問いかけを、
映画を観ている観客自身に、
突き付けるという趣向になっていました。
その意欲は感じましたし、
トータルに悪くはなかったのですが、
原作は子供の話として完結しているからの良さがあるので、
それが失われてしまった、というきらいがありましたし、
追求の矛先が不特定多数の大衆に向く、
という部分のロジックが弱いので、
やや説得力を欠く感じがありました。
キャストは主役の2人が非常に良く、
特にラストの大森元貴さんの芝居には迫力がありました。
そんな訳で、
やや生硬い感じのメッセージ性に、
ちょっと醒めてしまう感じはあるものの、
この原作の映画化としては、
これ以上はないかな、と言う感じの完成度で、
ゴールデンウィークの娯楽映画としては、
まずは及第点ではないかと思います。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。

結城真一郎さんの、
ベストセラーになったミステリ短編集が、
大森元貴さんと菊池風磨さんの主演で映画化されました。
原作はだいぶ前に読みました。
5編の捻りのある短編集で、
最後の「#拡散希望」が、
SNSとリアリティショーを絡めたストーリーが斬新で、
古典的なリドルストーリーに落とし込んだラストも鮮やかでした。
ただ、他の4編はかなり無理のある捻り方で、
あまり目新しさも感じられませんでした。
かなり突飛な話が多いので、
これを映像化してどうなのかしらと、
その興味も少しあって映画館に足を運びました。
映画の台本はかなり工夫されていて、
原作から3編を抽出したオムニバスで、
それを「#拡散希望」の後日談的な大枠の中に、
落とし込んだ趣向になっていました。
SNSの投稿者が生配信で語る、と言う形で、
これは古典的な「百物語」のパターンですね。
原作のうち「パンドラ」のみ外していましたが、
これはおそらく内容をそのままやると、
年齢に制限が掛かる可能性を危惧してではないか、
と思われます。
監督は新耳袋シリーズなどで、
短編の構成には経験豊富なので、
安定した展開を楽しむことが出来ます。
「#拡散希望」は原作をかいつまんで映像化すると共に、
主人公達のその後を描いて、
原作のラストの二択の問いかけを、
映画を観ている観客自身に、
突き付けるという趣向になっていました。
その意欲は感じましたし、
トータルに悪くはなかったのですが、
原作は子供の話として完結しているからの良さがあるので、
それが失われてしまった、というきらいがありましたし、
追求の矛先が不特定多数の大衆に向く、
という部分のロジックが弱いので、
やや説得力を欠く感じがありました。
キャストは主役の2人が非常に良く、
特にラストの大森元貴さんの芝居には迫力がありました。
そんな訳で、
やや生硬い感じのメッセージ性に、
ちょっと醒めてしまう感じはあるものの、
この原作の映画化としては、
これ以上はないかな、と言う感じの完成度で、
ゴールデンウィークの娯楽映画としては、
まずは及第点ではないかと思います。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
この記事へのコメント