muro式.「トイ」

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
muro式 「トイ」.jpg
ムロツヨシさんの主催公演、muro式の新作「トイ」が、
今下北沢の本多劇場で上演されています。

ムロさんの舞台はあまり観る機会がなくて、
この前よみうりランドで上演された、
大規模な野外劇が最初でした。

内容は演出は大仕掛けで楽しかったのですが、
これを3,4人のメインキャストでやるのは、
かなり無理があるな、というように感じました。

お芝居というより、
アーチストのイベントに近い感触でした。
中島みゆきさんの「夜会」もそうですが、
演出や舞台装置、音効照明などの技術は、
物凄く高いのですが、
本来もっと大人数のキャストで演じるべきお芝居を、
無理矢理少人数、
しかも本人以外は全くの添え物的感じで上演するので、
集団創作としての演劇味はとても薄いのです。

今回の作品も、
舞台を支える技術レベルは抜群に高いのですが、
この作品を3人のみのメインキャストで舞台化するのは、
やや無理がある感じがしました。

内容は今回は根本宗子さんのお芝居に近い感じ。
演劇的手法を用いて、
1人の生命の誕生を視覚化するのですが、
ビジュアルは非常にポップで、
演劇的メタ化の趣向を繰り返し、
理屈っぽくて観念的なところが、
正直あまり馴染めませんでした。

キャストは初参加の大西礼芳さんが抜群で、
サックスは吹くは、ダンスはするわの大活躍。
特にコント的演技の精度の高さに感心しました。
絶対に吹かないで、
馬鹿馬鹿しい演技を続けるところが良くて、
こうした人が1人いると舞台が締まるのです。
もっと沢山舞台に出て欲しい人だと思います。

ムロさんは勿論座長としては風格充分で、
お金を出して舞台に足を運ぶ値打ちのある、
プロのアーチストであることは間違いがありません。

ただ、今の舞台の形がベストとは、
必ずしも思えない感じはあって、
もっとその座長芝居が活きるような舞台を、
是非期待をしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

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