「ファーストキス」

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ファーストキス.jpg
坂元裕二さんの脚本を塚原あゆ子さんが監督し、
松たか子さんと松村北斗さんが主演を勤めた恋愛映画が、
今公開されています。

45歳の設定の松たか子さんが、
ひょんなことからタイムスリップして、
事故で亡くなった夫の松村北斗さんに、
初めて出逢った15年前に再会し、
未来を変えようと奮闘するという物語で、
円熟の域にある松たか子さんの、
相性の良い坂元裕二さんとのタッグで見せる、
抜群の演技が見どころの映画です。

極めてありきたりの設定であるように、
予告などを見る限りは思うのですが、
そこはさすがに坂元裕二さんで、
タイムスリップしたとは言え、
15歳の年の差のあるカップルの恋愛、
というのが含みのある感じですし、
普通事故死した夫を愛するがあまりタイムスリップ、
という感じになるところ、
2人の仲は冷めきっていて、
そうではない、という辺りも捻りが効いています。

ただ、SFチックな設定自体はかなり雑で、
テレビで「バックトゥザフューチャー」辺りを流しながら、
その勢いで書いてしまった、
という感じのイージーな設定でした。

これはタイムリープと言うよりも、
松たか子さんを主役した台本を、
途中で何度も書き直してラストを変えようとする、
というような創作遊戯的な作品なんですね。

そう思って割り切って観ないと、
多分最後までモヤモヤする気分になるかも知れません。

SF的な設定があると、
どうしてもそこでの展開を期待してしまうので、
それが何もないというのも、
矢張り物足りないものは感じてしまいました。

そんな訳で坂元裕二さんの作品としては、
正直完成度は今一つという感じで、
SF的設定との相性もあまり良くなかったかな、
という印象はあるのですが、
塚原監督の巧みな演出と、
松たか子さんと松村北斗さんの抜群な演技を見るだけで、
観て損はなかった、
という気分にはさせてくれる作品でした。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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